『骨の記憶』 楡周平 | 鈴と空のブログ

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骨の記憶/楡 周平
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没落した東北の旧家の嫁のもとに届いた宅配便は
51年前に失踪した父の頭蓋骨だった。
差出人は、中学卒業後、集団就職で町を出て
その翌年に火事に遭って死んだはずの同級生。
いったい誰が、何のために―。
隠されていた過去が、昭和の記憶とともに今、明らかになる。
人生の光と影を余すところなく描いた力作長篇。
――――― 「BOOK」データベースより


個人的評価 : ★★★★☆


タイトルや上に引用した分なんかから想像してたのとは
随分違った。
特に一郎が会社を興して成功していくあたりから。


けど、読んでる間は面白い。
厚みのわりに時間も掛からず一気に読めちゃう。


で、読み終わった後に少々げんなり。
厭な(好きになれない)人間がたくさんで。


特に最後の終わり方がまた厭な感じで…。
夫婦として過ごした何十年かって
そんなにあっさり崩れてくもんなんだろうか。


送られてきた頭蓋骨が父親のものだと確信したにしても
同封されてた手紙を無条件に信じてしまうものだろうか。


最後の最後に頭蓋骨と手紙を送ったのはやっぱり酷いな。
復讐だってことにしたって
苦しむのはターゲットにした本人だけじゃないし。
むしろ本人よりもそんなものを送りつけられた方。
本人は肉体的な痛みだけなんだから。