『指し手の顔 脳男Ⅱ』 首藤瓜於 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

指し手の顔 上―脳男2 (1)/首藤 瓜於
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江戸川乱歩賞史上に残る問題作。
七年の構想を経て、いま復活。

脳と精神と肉体と 善と悪と神と愛と。


情報屋 統合失調症 精神科救急 連続爆弾魔 医療財団
関取 博覧会 記者会見 ケースワーカー 不安障害 神父
既往歴 拷問 ブローカー 天使 マグダラのマリア 救世主
絵画史 催眠術 白い帽子をかぶった牛 科捜研 ノアの方舟 イブ
電気ショック 捜査会議 マスコミ DNA フロイト 愛宕タイムズ
すべてを疑え、すべてだ!
――――― 帯より


指し手の顔 下―脳男2/首藤 瓜於
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心を壊された体が暴れだす。
悪魔の犯罪を操るのは誰か。
舞い戻った「脳男」が動く。


情報源 美術館 癌 アイリーン・フランクリン 偽の記憶
トラウマ理論 ジャクリーヌ 赤外線カメラ フラクタル圧縮
ライダースーツ 検体 遺伝子 探偵社 自然史博物館 家系
加減乗除 サイレント・キラー タペストリー 死せるイエス 昇天
ローター 臭い豚 人体実験 携帯電話 アンドロジニー 歯車
あなたはやっぱり怪物だったわね。
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆


個人的な印象としては、『脳男』よりも随分面白かったし
上下巻2冊もハイペースに一気に読んじゃう。

『脳男』の方は正直ちょっと残念で

早くも記憶がぼやけてきちゃってるというのもあるけど。


「面白かった」とは言ったけど、
「愉しい」話ではないし、むしろ「気分悪い」話だとも思う。


やったこともその動機も、相当嫌な気分になる。


世間の受け止め方だとか39条の濫用だとか
尤もらしいことを言ったところで、
さらには過去にどんなことがあってどんな傷を負ってるにせよ
こんなやり方は。
(「嫌な気分」は暴走の結果でもあるんだけど)。


警察内の対立(鮎川だとか)はどうしても必要だったろうか。
何だか中途半端な感じがして仕方なかったんだけど。


終わり方がどうにも気になるような。
最後のあの一文から考えると、
『脳男』はシリーズとしてまだ続くのかな。
出てるのを見かけたらきっと読んじゃうんだろうな。