- 無限連鎖 (文春文庫)/楡 周平
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東京炎上！
テロリストの要求を呑まなければ首都が壊滅する。
N.Y. 東京…… 世界を震撼させるテロの連鎖。
日米首脳の苦渋の決断が下った。
「マクレビー大統領―――」
田沼は声が震えるのを抑えきれずに言った。
『決断していただけましたか』
「本当にこのオペレーションを実行するのは、百パーセント、
成功する条件が整った場合に限ると約束できますか」
『約束します』マクレビーは断言した。
『秘密は絶対に守られます……』
――――― 2002年版 帯より
個人的評価 ： ★★★★☆
最初は「『24』みたいだな」なんて思いながら読んでたんだけど、
最後はちょっと泣きそうになっちゃった。
アメリカで起こった60箇所もの同時テロと
その後の「東京炎上」を引き起こしかねないテロ。
それがもうちょっと繋がるのかと思ったんだけど、
“連続”ではなくて“連鎖”というんだからそういうものなのか。
それにしてもラストが…。
物語としてはああいう展開も有りだと思うんだけど、
正直な気持ちとしては間に合って欲しかった…。
「泣きそうになっちゃった」というのはタンカーの最後。
船長にもSEALにも泣かされそうに。
テロを許さないというのは当然だけど
そのために民間人を、
しかもテロリストと最後まで闘った船長や乗組員たちを
あんな風に…。
自分たちの船を、東京を守るために闘った船長たちも
特別な任務を負わされたSEALやパイロットも
国を守るために決断せざるを得なかったトップも
みんなが辛い。