『都市伝説セピア』　朱川湊人

“見世物小屋” “口裂け女” “夕闇の公園”……
妖しい世界にとり込まれた心が引き起こす
哀しい犯行の数々

オール読物推理小説新人賞、
日本ホラー小説大賞短編賞を相次ぎ受賞、
期待の新人の新感覚ホラー短篇集

選考委員　宮部みゆき氏称賛
「新しい才能の登場です」

アイスマン
夏祭りの夜、心を閉ざした青年を
見世物小屋の看板が誘い込む

昨日公園
かけがえなき友達を事故で失った少年に、
時間を巻き戻す鍵が

フクロウ男
都市伝説の魅力に憑かれた男は
自らその主人公になろうとして
オール読物推理小説新人賞受賞作

死者恋
死者に思いを募らせ、
その墓石に絡みつき乳房を押しつける女

月の石
孤独死した母。
悔悟の思いに苦しむ男が強いられる哀しい幻影

一番怖いのは、人間の心だ
―――――　帯より

個人的評価　：　★★★★☆

これもまたなかなか好きだったな…。

上手く説明する語彙を持たないのがもどかしいんだけど
「面白かった！」というよりも「面白かった…」って感じ。
何のことやら？

一番好きだったのは『昨日公園』だろうか。
でもこれは結構残酷な話だよな…。

初めて死を告げる電話を受けてから、
友達を救うために色々悩んでそのたびに…、
の数日間も相当辛くて哀しいものだったろうし
最後はどんな思いで伸ばしそうになる手を抑えたか。
10歳やそこらの子にはしんど過ぎるだろうに。
これはちょっとネタバレだろうか。

『死者恋』のしのぶさんも怖い。
怖いし気持ち悪いんだけどなんか哀しい。

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