- 水銀虫/朱川 湊人
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ホラー界の新鋭による罪と罰
誰もが抱える水銀虫。
彼らは人の心に寄生し、自殺へと導くのだ。
読むほどに憂鬱になる、慰安と戦慄の七日間。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
確かに「読むほどに憂鬱になる」。
最初の『枯葉の日』は雰囲気は好きだったけど、
わりとありがちな展開で、
「ん?こんなもんなのかな」と思ってしまった。
なんだけど、不気味さも痛みも怖さもだんだん増してく。
『虎落の日』は、「きっとそうだぞ」って思いながら読んで
実際にその想像に近い展開だったんだけど、
それでもゾクッとしてしまう。
『微熱の日』も似た感じ。
全体的に意外な展開で怖がらせる、というわけじゃなくて
わりとベタな展開なのにそれが「つまらん」とはならない。
表紙を見ただけで「気持ち悪さ」はそれなりに覚悟してたけど
“蟻走感”を実際に自分も感じてしまう。
腕とか脚とか首のあたりとか、ザワザワする感じ。