『GENERIC ジェネリック』 麻野涼 | 鈴と空のブログ

鈴と空のブログ

読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

GENERIC ジェネリック/麻野 涼
¥1,890
Amazon.co.jp


医師の良心とは?
医療の正義とは?
大学病院の医療過誤に加担し、
良心の呵責からブラジルに逃亡した若き医師。
彼がそこで見たものは……
心を揺すぶる感動のヒューマンサスペンス!


= GENERIC =
ジェネリックとは特許期間が過ぎて
コピー製造が可能になった医薬品のこと。
特許料が不要なので安価に提供できる。
ただし特許料を払わずに不法コピーした医薬品が
アフリカや南米で出回り、国際問題に発展している。
ブラジルではエイズ危機に対し、国家の存立に関わる問題として、
HIV治療薬品の不法ジェネリックを公認した。
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆


医療過誤裁判の行方だとか、
登場人物たちのキャラクター・人間関係だとか、
ベタだなと思う部分もかなりあって
武装集団に囲まれたりする割にハラハラドキドキ感はそんなにない。

でもそれほどのマイナスではないかな。


“不法ジェネリック”を許すと製薬会社が新薬を開発する意欲が薄れて
結果的には患者が困ることになる、という理屈もわかる。


その薬が必要なのに高額な薬代を払えない人が数十万もいるとなれば
「とにかく薬を」という言い分もわかる。


特許期間が過ぎるのを待ってる間に何十万の人が死ぬ。
その何十万の命を助けるために法を犯す。
責められるべきはその行為か、法か。