「 スキャンダルな乗客 舞台上の連続殺人!! 三人の女優が仕組んだ嘘と秘密!? 」 (2016年)

(ゲスト)
三条亜希子…高橋ひとみ、 森川時枝…中山忍、 沢田小百合…中島ひろ子、 沢田梓美…荒川ちか、 椎名一馬…西岡徳馬、 長谷麻里子…筒井真理子、 戸川聡…土屋佑壱

【オープニング】
愛を失うことについて。警察署へ急ぐ蓉子さん。タロウがいなくなったので捜索願を出しに行くという。電柱に写真も張ろうと思うの、というところで、タロウ=犬ということに気づく夜明さん。そのタイミングで、タロウが見つかったという電話が入り、よかったよかった、と、蓉子さん、喜び勇んでタクシーを降り、駆け出していく。料金未払いということに気づいて「あっ、お金払ってください、料金!ブルドッグー!」と叫ぶ夜明さん。気持ちはわかるけど、ブルドッグはひどいよ。

亜希子を乗せて浜松町の城塞劇場へ向かう夜明さん。城塞劇場で出迎えるあゆみちゃんに遭遇し、乗せてきた乗客が三条亜希子だ、ということに気づく。「あー、あー」と言いながらポスターと本人を見比べ「ほんもの?ほんもの?」と結構ミーハーな反応。「お父さん亜希子さんのファンなんです」というあゆみちゃんの言葉に続けて「ずーっとそうです」と言うときの夜明さんの顔がファンの喜びに満ちていて、とてもかわいい。

亜希子の計らいでけいこ場を見学できることになった夜明さん。城塞は日本を代表する劇団。創立30周年の本を出すことになり、その本の編集を担当しているのがあゆみちゃん(バイト)。バイトと聞いて「あのさ、こんなこと、何回も言いたくないんだけど」と説教モードになった夜明さんの顔に豪快に手を当てて、「言いたくないことは言わない方がいいと思うよー。精神衛生に悪いから」と口を封じるあゆみちゃん。いろんな意味で強いな。

奇跡の人のオーディション風景。舞台演技をテレビドラマで見ると、なんだか照れる。

夜明さんに西伊豆の堂ヶ島へロングの指名。依頼人が女優の三条亜希子だと気づき、騒然とする徳井さん+野村さん父娘。このトリオもいい感じに面白くなってきたんだけどな。

亜希子から、あゆみちゃんのインタビューを受けていた、という亜希子の話を聞いて「すいません」と思わず謝ってしまう夜明さん。本当に親が言いそうなこと、親の反応だなぁと思う。

劇団城塞に所属していた元脚本家で、今はフリーライターをしている戸川死亡。劇団城塞に関するスキャンダルを追っており、直前に、時枝を張るという電話を残す。馬場さん、国代のスキンシップ、東山のネクタイ芸(今回は、東山→馬場さん→国代の直列)を一通りこなして東山たちトリオが臨場。

時枝の事情聴取のため、劇団城塞を訪れる東山、国代。あゆみちゃんと遭遇。「国代!なんで事件のあるところに、あゆみちゃんがいるんだよ!」「いや、僕に言われてもー」「おかしいだろー。こんな偶然、かなりおかしいだろ」「かなりおかしいですけどー」。

戸川の部屋のパソコンに亜希子の写真が保存されていたことから、戸川がマークしていたのは亜希子だったということが判明。最後の写真に写っていたのは、タクシーに乗っている亜希子。タクシーと聞くと心拍数が上がってしまう東山と国代。二人で心臓をトントンしている様がかわいい。毎回毎回事件の関係者があの人のタクシーに乗っているはずはない、と笑い飛ばす神谷さんだけど、結局、大同交通1646、「また夜明さんだ!」「ありえなーい」。

ということで、東山たち、夜明さんに事情聴取。戸川の死亡推定時刻、亜希子は堂ヶ島にいた。それを聞いて容疑を時枝に向ける東山たちに、理由を尋ねる夜明さんだが、「民間人には(略)」で、虐待イベント。今回は、耳引っ張り。国代も犠牲に。白状した推理を「お粗末な推理」と一刀両断され、「民間人にここまでされて。来るんじゃなかったなぁ」「はい」で立ち去る東山たち。「だーれも呼んでねーもん。バカ」。神谷さんとの喧嘩のミニチュア版みたいだな。

野村親子も亜希子のファン。夜明さんに亜希子のサインをお願いする二人。そこへ浜松町の劇団城塞から西伊豆の松崎まで、ロングの指名の電話が。当然、亜希子からの依頼と思って盛り上がる外野。「お客様のお名前は?西村あゆみさま」「ウソ」。テンションの盛り上がりとダダ下がりが面白かった。

奇跡の人ヘレン役オーディションを受けている梓美の母、小百合が事故に遭って病院に運ばれたという知らせを受け、一刻も早く松崎に向かうためのロング。小百合は鏝絵の画家。土蔵の修復をしているときに足場から落ち、腕を骨折。もっと重大な事態と思ってオーディションを放り投げてきたのに、これくらいの怪我なら東京にすぐ帰る、と反発する梓美。「一晩、お母さんと一緒にいて、ゆっくり話したら。明日の始発に乗ったら、レッスン、間に合うでしょ」と諭す夜明さんがいいなぁ。「よかったね。お母さんの怪我、大したことなくて」って最後に付け加えるのもいい。じんわりと優しい。

梓美、東京に戻った直後、歩道橋から突き落とされ、入院。命に別状はないけど、最終オーディションには出られなくなった、とあゆみちゃんから聞く夜明さん。怒ったらお腹がすく理論、高校では習わなかったけどなぁ。むしろ、喧嘩をしても、仲良くしても減るもんだよ、あゆみちゃん。

劇団城塞代表の椎名死亡。夜中の神社に一人で行くとか、自殺行為だよなぁ。普段から二サスをきちんと見ておかないからこんなことに・・・。

夜明さんの強制起床。今回は、熟練の技でこたつにも対応。馬場さんは、夜明さん秘蔵の西伊豆のめざしを調理。夜明さんは激怒するけど、おだてられてとりあえずうやむやに。でも、結局、めざしは一匹も夜明さんの口には入らず、次々と東山たちの口へ。

例えばこんな風に。

パクッ。

なんというわんぱく顔。ほんと、こばけんさんはタクドラでは生き生きしている。

劇団内のドロドロ。演技よりも収益、 事務所、広告代理店、スポンサーに金をつかまされた長谷麻里子派と、それを良しとせず亜希子を担ごうとする一派との対立。亜希子に恨み持っているらしい時枝の動きも微妙。そんな中、亜希子が倒れる。麻里子は麻里子で、椎名死亡直後に「椎名の遺志」として発表した配役がねつ造だったことが明るみになり、演劇人として窮地に陥る。それと同時に、麻里子は椎名殺しの有力容疑者に。

麻里子が西伊豆で死亡。東山たち、麻里子を追って西伊豆へ。東京に帰ってきて夜明さんに会いに行ったとき、西伊豆のめざしをお土産にしてうやうやしく献上していたこばけんさんがかわいらしかった。

「先輩、乗せていただけますか」「どこまで」「警視庁」(ビンタ)「走れよ!まあいいや、いいや、いいや。乗っけてやる。つりないよ」「えっ」「つり、ない」。ぴったり730円支払う誓いを立てる東山と国代。いっそ、走ればいいんじゃない、警視庁、見えてるし。

麻里子が殺される直前、時枝が麻里子ともめていた映像が残っていたため、麻里子殺しの容疑が時枝に。時枝は、麻里子の死亡推定時刻付近で梓美親子と会っていたが、殺害現場と近いため、アリバイは不成立。でも、時枝は亜希子に恨みを持っており、あんな奴のために手を汚したりはしない、と犯行を強く否認。

神谷さんの夜明さん宅訪問with一升瓶。取り調べの様子を見ていて、時枝の犯行と確信したが、1つ気になることがある、と語る神谷さんに、「性格だねぇ。哀れな悲しい性格。昔っからそう。ちょっとした細かいことに引っかかるとグジグジグジグジってさ。幸せはすーっと素通りする」と言う夜明さん。このときの夜明さんの表情が、呆れながらも親しみがあっていいなぁ。あまり喧嘩はせずに神谷さんは退散。

あゆみちゃんと2人で朝食。めざしがないことを嘆く夜明さんに「いっつも食べてるでしょう」とあゆみちゃん。「いやいやいや、いつも食べてるわけじゃないんだ。お粗末な奴が来てさぁ、邪魔して食べらんないときもあるの」と答える夜明さん。あー、平和だなぁ。

亜希子の首についた傷、麻里子の指の傷、見つからないネックレス、劇団がひっくり返るスキャンダルについてなぜ亜希子が追いかけられていたのか、ということから真相にたどり着く夜明さん。

告白タイム。十津川さんと見まごうばかりの電車説明。亜希子の秘密は梓美のこと。梓美の本当の母親は亜希子。自分のためではなく、梓美のため。とはいえ、椎名に関する犯行の経緯がちょっとぶっ飛んでて、エーッと思った。限られた命の物語が、ちょっと別の意味でつらいなぁ。

神谷さんと時枝のシーンがいい。「三条亜希子の付き人なんかじゃない。あの人たちと同じ、女優なんです」「その、女優の、必死の芝居に、私たちは騙されたのか」。

亜希子が梓美に「梓美ちゃん、女優になるなら、全部見ておきなさい。今目の前で起こることをまっすぐ見るの。罪を犯した女はどう連行されるのか、見送る親友はどんな表情をしているのか、全部見ておきなさい」というところもよかった。

と、しみじみしていたら、梓美、井戸に駆け寄りいきなり芝居開始。亜希子と梓美の2人でヘレン、サリバンになり、ウォーター!!!・・・これはちょっとあまりに超展開すぎて見ていて (ヾノ・∀・`)ムリムリ  ってなった。これは,なしでよかったんじゃないかなぁ。

【エンディング】
事件でさすがに落ち込んだ、とあゆみちゃん。「今日になってやっとお腹すいた」の言い方がかわいすぎる。「久しぶりに焼き肉だな」「いや、もうちょっと落ち込んでた方がよくない?」「いや、やっぱりそういうの私らしくない。いつでもポジティブじゃないと」。いつも無駄に前向きというのも問題があるのでは、と言う夜明さんに、ノープロブレムとやっぱり無駄に前向きなあゆみちゃん。問題があるのは俺の給料袋とぼやいた後、「あゆみ、わかった、今日、お前のおごり、オーケー?」でエンド。

椎名殺害の経緯とラストのウォーターがぶっ飛んでいたし、梓美が亜希子の娘ということがちょっと唐突だったと思うけど、それ以外は結構好き。でも、限られた命の話はちょっと辛い。