「分かれ道の乗客 瀬戸内尾道〜“道の駅”連続殺人事件〜」 (2014年)

(ゲスト)
小村真希子…釈由美子、 沼田令次…川野太郎、 鴻上浩…河相我聞、 北永恵利…遊井亮子、 谷本久江…クノ真季子、 藤井武宏…宇梶剛士、 出版社社長…本田博太郎

【オープニング】
人生の分かれ道について。お遍路さんスタイルの蓉子さん(これだけで十分、インパクトがある)。夫にポックリと死なれて、今後、息子の世話になるか(右の道)、タクシーの運転手になって自立して生きるか(左の道)、お悩み中。人生の分かれ道、右か、左か。夜明さんの「T字路どっちに行きますか」という問いに、「左よねぇ」と答えたけど、それは蓉子さんの人生進路。タクシーの進路は右だったらしく、猛抗議の上、運転妨害(タクシーのドライバーにはならない方が・・・)。「人生は分かれ道の連続なのかもしれない」。

めおと食堂で食事中の夜明さんのところへ東山と国代が訪問。夜明さんが真希子をタクシーに乗せた、ということを聞きつけて。15年前の事件の回想。真希子は殺人事件の被害者の娘。その事件は東山が警視庁に配属されて初めて捜査した事件で思い入れがあるらしい。でも、真希子の現在をあまり詳しく聞かなかった夜明さんに「相変わらず気の利かない先輩だなぁ」と言っちゃったものだから、夜明さんの食い逃げを誘発。

久江殺人事件発生。臨場する東山と国代を馬場さんがお出迎え。久江の夫の供述から、沼田が久江に会いに来たという事実が発覚。沼田が容疑者として浮上。

野村さん、お客さんから殴られたらしい。「日頃の行いが悪いから」で済ませる夜明さん、ひどい。そこへ、夜明さんを訪ねて真希子が登場。尾道へのロングに沸き立つ大同交通ご一同様(野村さんを除く)。「まぐれ以外の何があるのよ、いいよなぁ、夜明さんは」とぼやく野村さん。まぐれ以外に主人公補正というものがあるのだよ、野村さん。

尾道へのロングは夜明さんへのお礼。15年前、真希子を励ますために、「星の王子様」をプレゼントしたことへの。尾道への道中でいつもの身の上話。 「星の王子様」はあゆみちゃんが一番好きな小説だったらしい。

真希子は小説家。取材先の道の駅、「クロスロードみつぎ」で編集者である鴻上と待ち合わせ。夜明さんは、別件でそこを訪れていたあゆみちゃんと鉢合わせ。男性と一緒だったのを見て、「あんなのと不倫してるんじゃないだろうね」と勝手に勘違いして勝手に興奮する夜明さん。あゆみちゃん、本作では新宿にある大きな書店でバイト。「私が不倫なんてするわけないでしょ、ばっかじゃないの!」。そりゃあ、夜明さんも悪かったけど、あゆみちゃんもきっついな。

尾道で沼田の遺体が発見され、臨場する東山と国代。気軽にかかる「東山」という聞きなれた声。「すごい胸騒ぎの予感、する?」「はい」、「またまた親子だよ!」。東山と国代による怒涛の突っ込み。

沼田殺害の容疑を真希子に向ける東山と国代。「そんな、心の優しい人がさ、殺しなんかするわけないじゃない」と夜明さん、いつものセリフ。もう35作目なのにな・・・。沼田が殺害された尾道に真希子がいたのは偶然、夜「お前たちと、俺と、ここであったのは?」、東「それは、偶然」、夜「偶然、正解」。正解ってw

沼田に関する本を書きたい、と取材をしているフリーライターとして北永恵利登場。遊井さん、そういえば、タクドラでヒロインにはならなかったんだなぁ。出てくるだけで怪しい感じだから、無理か。でも、渡瀬さんの娘役、別作品で2本くらいやっているし、白属性の演技もできると思うんだけどなぁ。

夜明さん強制起床。今回は、布団ごと居間へ運ぶ途中、足側1回、頭側1回落とす。頭から落とされた時点で、夜明さん、自主的に起床。すごくひどいな。居間には3人分の朝食。夜明さん、東山、馬場さんの分。あれっ?国代は?って思ったところへ、国代、宇梶さんを連れて登場。本格的に始まる捜査会議。沼田が持っていたレシートによって犯行時刻の幅が狭まり、真希子のアリバイ成立。めざし、全部持ち去られ、「めざしー」という夜明さんの絶叫とともに、捜査会議終了。

15年前の沼田の犯行は単独犯ではなく、共犯がいたのではないか、との疑惑。その共犯者の候補者として鴻上が浮上。

夜明さんから東山へ電話。「東山さん、明日ちょっと、お会いしましょうか」。怖い。いつにない丁寧な言葉が、特に「東山さん」とか今までに聞いたことない単語が怖い。

ということで、翌日、東山、国代と会う夜明さん。東山虐待イベント。今回は、顎をギューっとする新技。いくつになっても新技の開発を怠らない夜明さん、すごい。ひよちゃんみたいだな。でも、その後の、「東山、俺はもう刑事じゃない。見逃したことがあっても、どうにもできない。なんとか頼むぞ」「任せてください」は、かっこよかった。

真希子の講演後、真希子、夜明さん、あゆみちゃんの3人でお茶タイム。「あゆみもさ、真希子さん、見習ったら」という夜明さんの軽い言葉で始まる親子喧嘩。「マスコミへの道って、どっかいっちゃったの?」という夜明さんの言葉にあゆみちゃん反発。あゆみちゃんの言うことも、分からないではないけど、夜明さんの言う通り、「それとこれとは違う」よなぁ。「私のことは放っておいて」ってあゆみちゃん、そんなこと言わないでよぉ( ;∀;)

北永恵利の殺害事件発生。15年前の事件における沼田の共犯者である鴻上に容疑が。

野村さんの心を削る乗客役としてゲッツ!のダンディ坂野登場。お笑いの人が2サスにピンポイントの出演するのってよくあるけど、タクドラ、過去にも、海砂利水魚時代のクリームシチューも出てた(12)。

神谷さんの夜明さん宅訪問。今回は、喧嘩なし。15年前の事件、共犯者の存在に気づかなかったことを悔いるけど、刑事じゃないから何もできない。そういう夜明さんのもどかしさを思いやる神谷さん。いい友達だな。

刃物が似合う女優さんトップ3には入るであろう遊井さん。でも、どこに隠してたの?っていうところからスッとナイフを出したのには驚いた。さすが刃物女優。もみあったら、9割方、襲った方が負ける。

告白タイム。父に対する複雑な感情を抱える真希子を見つめる夜明さんの表情がいいなぁ。真希子の悲しみを受けて、痛々しいものを見るような、悲しげな表情がいい。

ダンディ板野夫婦。生まれた赤ちゃんを連れて大同交通を訪れ、野村さんにお礼を。野村さん、本当にうれしそうでよかった。

【エンディング】
「たまにはさぁ、かわいい娘に服買ってあげようかな、って思わない?」、「たまにはかわいい娘に贅沢な食事をさぁ」。本編ではあゆみちゃんのきついセリフがあってはらはらしたけど、エンディングはいつもどおりのかわいい親子でよかった。


夜明さん宅を訪れて、けんかをしないで渋い雰囲気のまま帰っていく神谷さんを見ることができる回。遊井さん、博太郎の使い方がかなり贅沢。特に、博太郎は事件と絡むことがなく、もったいないなぁと思った。物語は、大きな破たんはないけど、大きく印象に残る場面もなかったような印象。