「 塀の中からの乗客 星降る夜のアリバイ殺人!! 吸い取られたDNAと謎の記号!? 」(2011年)

(ゲスト)
市川志穂…国生さゆり、 大島和樹…林泰文、 竹村英二…山本圭、 陣内はるか…遠野なぎこ、 古沢忠志…綾田俊樹、 竹村祐一…宮内敦士

【オープニング】
人生の再出発について。夜明さんに夫の写真を見せ「私たちの新しい人生が始まるのねー」と浮かれ気味に話す蓉子さん。入籍したのかと思いと祝福する夜明さんだが、実際は離婚をしたとのこと。そこから始まる元夫への数々のダメ出し。とどめの、美人の私とは釣り合わないという言葉に目を丸くする夜明さん。結構失礼。蓉子さん、「だんなとー、じゅうたんはー、新しい方がいい」という謎の格言と5円玉のチップを残して去る。

夜明さん、神谷さんからの依頼で栃木刑務所へ。出所した志穂を、希望の場所へ届けてほしい、との依頼。その道中で、殺したいと思うほど人を憎んだことがあるか、と問われ、「人相悪くなるし、体にも悪いから」そんなことは思わないと答える夜明さん。大上段のきれいごとの話ではなく、現実的な細かい話をするのが夜明さんらしい。確かに、心が醜くなると、顔に出るからなぁー。

銀行の貸金庫から取り出した人形。夜明さんが鼻のところに手をやるのは、一応、伏線なのかな?自毛を使う手作り人形って、ちょっと不気味。

志穂の様子を夜明さんから聞くため、大同交通の車庫に来た神谷さん。神谷さんにかかってきた臨場要請の電話に素早く反応し、神谷さんを強引にタクシーに乗せ、「毎度あり!」と強制運送する夜明さん。ひどい。

現場に落ちていた紙切れの匂いを嗅ぐ馬場さん。出てきた答えが「古いもののようですね」。なるほど、これが小並感か。

竹村祐一の遺体の第一発見者である和樹。現場から仕事場へ夜明さんのタクシーで向かう。仕事場は、サイン会場の書店。そこで、出版社でバイト中のあゆみちゃんと遭遇。夜明さん、稼ぎ的にもストーリーの流れ的にも、無駄がない。それにしてもあゆみちゃん、正社員の夢、挫折しちゃったんだ…。それに代わる夢が結構ゲスくてほんのり悲しくなった。

出版社へ聴き込みに来た東山たち。あゆみちゃんと遭遇。「出た!また!今度は娘だ!」「どうして俺たちの前に、いつもいつもこの親子が…」。遭遇セリフを毎回考えるの、大変だろうな。毎回だからな。

警視庁での捜査会議。馬場さんの国代に対する当たりが、物理的にも言葉的にも強い。捜査会議の合間に挿入される志穂のナイフ振り回し映像、早回しで不気味な動きになって、すごく怖い。

事情聴取のため志穂に会いに来た東山たち。夜明さんに遭遇。銚子へタクシーで向かうところだった。志穂を疑う東山たちに、「彼女にとって今一番大切な時期なんだよ。犯人扱いして、彼女の人生台無しにするなよ。」という夜明さん、優しい。この回では東山、「笑っちゃうよ」推し。中の人とのリンクだろうけど、イマイチ面白くない。

夜明さんの豪華な朝食(給仕つき)。黙々と食べる夜明さんの周囲で行われる捜査会議。食べ終わったら、もう用はないとばかりに3人を帰らせる夜明さん、ひどい。

夜明さんに再び迎車の指名。「また遠距離?」と尋ねた野村さんに「うっさい」と吐き捨てるようにいう二朗。野村さん、かわいそう。

銚子で偶然、志穂に会うが、目を合わせようともせずその場を立ち去る和樹。そんなシリアスな場面に突如現れる、桃鉄キャラクターの石像。調べてみたら、銚子電鉄とハドソンのコラボで作られた「しあわせ三像」というものの一つらしい。その像の後ろで切ない表情で立ち尽くす国生さんがシュール。

7年前の事件に関する疑問を志穂にぶつける神谷さん。夜明さん、それを自己満足、ひとりよがりと切り捨てるけど、そんなに言うほど神谷さん、変なこと言ってないと思うんだけどなぁ。

国会議事堂近くで捜査の話をする夜明さんと神谷さん。神谷さんの志穂への思い入れを、彼女に特別な感情を抱いたのでは、とからかう夜明さん。ここ、すごく違和感がある。神谷さん、そんな感じに描かれているように見えなんだよなぁ。

志穂の父、親の遺言を無視して財産を独り占めするのはかなり悪質な行為だと思う。殺されて仕方ない、とは言わないけど、同情する気持ちになれない。

志穂に対する同情は同情として、刑事としての使命感から犯人を突き止めなければ、という神谷さん。神谷さんをじっと見つめる夜明さんが2割増しくらいにイケメン。

県民栄誉賞、というのがなんとも中途半端な栄誉で、「和樹に無事に県民栄誉賞を取らせたい。もうそのことしか考えませんでした」というセリフに、変な可笑し味を感じてしまう。

夜明さんの最後の説明セリフでのまとめにも違和感。

【エンディング】
あゆみちゃんと二人で歩きながら、事件を振り返り。「人のためになりたいというのは自分の人生を豊かにする」というのはいい言葉だな。あゆみちゃん、和樹に胸キュンとか言ってたけど、あっさりと次のターゲットを見つけた様子。最後は捨身のアザラシの顔まねでエンド。

レギュラーを含め、登場人物がどこか変な回。夜明さんが神谷さんの純情?をからかうのに違和感あるし、あゆみちゃんも普段よりがっついてる感じだし、東山も「笑っちゃいます」だし。ゲスト勢も、ちょっとしたことですぐナイフ出したり首絞めたり岩で殴ったりするし。25年前の事件も、7年前の事件も、今回の事件も、かなり雑だし。好きではない回だけど、国生さんがナイフを振りかざしてダッシュする場面のインパクトは大。