「 東京〜宮崎日向灘 殺人画の乗客 」(2009年)

 

(ゲスト)
吉岡波子…東ちづる、 三浦久江…佐藤友美、 宮崎良助…平幹二朗、 大熊大吉…火野正平、 宮崎隆一…林泰文

 

【オープニング】
旅行に関するやりとり。福引きでハワイ旅行を引き当てたと浮かれ気味の蓉子さん。「さてここで問題です。私はどこに行くのでしょう?」答えはハワイ(←知らんがな)。会社の慰安旅行で宮崎に行くという夜明さんに、いいじゃないのー、と言いながら、「でも私はハワーイ」という蓉子さん。発音がうざい面白い。

 

宮崎旅行は二朗が上司を説得した結果。二朗はノリノリなのに、勤務明けできついとみんなには不評。行きましょうよ~、と懇願する二朗かわいい。

 

宮崎県庁で観光。そのまんま東が知事の時代。一生懸命、県庁の建物の説明をする二朗とまったく聞かない周囲。「少しは話を聞けー」。宮崎でははいチーズではなくそのまんま、で記念写真。夜明さんがバツイチということを知って、「離婚ってつらいですよね」と言う東の背後でワタワタしている二朗かわいい。

 

カラオケ大会。野村さんが歌うまい。二朗の仕切り、傍若無人すぎる。福引大会。夜明さんが一等賞「ハワイ旅行」を引き当て喜ぶも、結局、日本のハワイということで、贈呈されたのは宮崎の宿泊券。静かに怒る夜明さんにチケットではたかれる二朗かわいそう。

 

宮崎で東山を見かけた夜明さん。「東山」と呼ぶ夜明さんの声に、「非常に聞きなれているんだけど、聞きたくない声が」とか、「目が合っちゃった」とか。夜明さんの扱いがひどい。慰安旅行で来たという夜明さんに、さすがに宮崎まで来る客はいないだろう、と言うけど東山、すでに大分には来たことあるよね。

 

国代くん、「ダイニングメッセージ」って言ってたように聞こえた。それでは「おやつは戸棚の中よ」になってしまうよ。

 

黄昏のビギン、本作にはあまり合わず、邪魔に聞こえる。第20作の下関回では、ノスタルジックな雰囲気と合っていたと思うけど。キラーン、という変なSEも耳障り。好みの問題かもしれないけど、私は嫌だなと思った。

 

夜明さんのアパートを根城に捜査をする地方の刑事さん。哲さんに続いて2人目かな。お土産が地鶏かマンゴーじゃないことにぶつくさ文句を言う夜明さん。お土産もらって文句を言うのはいかがなものかと思うけど、宮崎人のお土産が浅草のせんべい、は確かにない。

 

福引大会であたった宮崎行のチケットが波紋を。あゆみちゃんの彼の存在発覚。お父さんには関係ないじゃない、と言われた夜明さん。「じゃなに、関係ない人に俺がこの宿泊券あげなきゃいけないの」と始まる口喧嘩。「面白い親子ですなぁ」。確かに、面白い。そして、かわいい。

 

姉さんかぶりでお茶を入れる正平。夜明さんの家になじみすぎ。

 

有力容疑者であった宮崎隆一が死亡したことで捜査は暗礁に。神谷さんが奥多摩署に飛ばされるという噂が。それを東山から聞いた夜明さん、宮崎の宿泊券を差し出し、神谷さんを励ます。喧嘩ばかりしているけど、やっぱり夜明さんは、神谷さんのことが心配なんだね、と思ったら、神谷さんの波子を疑う発言で、あっという間にいつものけんかに。「行け、奥多摩署に!」。「こんうちはすぐ喧嘩が始まるとやね」という正平の言葉にクスッとする。

 

銀座の画廊「宮」であゆみちゃんとデート。絵にシミがある、というあゆみちゃんの言葉に対し、あゆみちゃんの顔をじっと見る夜明さん。「いや、私じゃないから」。夜明さん、ひどい。

 

慰安旅行の写真を会社のみんなで見ながら旅行の思い出話。旅行、よかった、と盛り上がる運転手さんたちに、二朗の心からの叫び「何言ってんだよ、あんたたち酒癖最悪だったよ!」。それを「あー、絡んだ?」と軽く受け流されて、イーッという顔でにらむ二朗、かわいい。

 

宮崎までタクシーで、という波子の連絡に二朗興奮。「信じられない。ロング記録だ」。確かに、これが最長記録。

 

宮崎へ向かうフェリーの場面でかかる、中島みゆきの「ホームにて」。これはなんだかいいなと思った。

 

波子をかばうため、久江が「隆一を殺した」という遺書を残して自殺。最後、波子の「お母さん」という叫びと振り返った久江の満足そうな顔が印象的。

 

【エンディング】
元気のない声で電話をしてきた夜明さんを心配して、あゆみちゃんも宮崎に。優しいな。最後はおそろいの派手なアロハシャツでアイスを片手に笑いながら話す親子。なんだか幸せすぎる。

 

 

 

本作、慰安旅行での二朗との絡みとか、東山、国代、神谷さんとの絡みとか、あゆみちゃんとの絡みとか、小ネタ的にはすごく面白いんだけど、話自体はすごく散漫で、印象に残らない。


三件の殺人のうち二件は共犯者たち内部の同士討ち、波子が犯した一件も突発的な事態に対する正当防衛的なもの。だから、人を殺すに至る心情とか動機とか計画とか、サスペンスとしての要素が薄くなっているからかなぁと思う。