★超硬合金工具・チップの材質!P種・M種・K種って何? | 「機械加工・面取り・ものづくり」切削する女子@リンのブログ

★超硬合金工具・チップの材質!P種・M種・K種って何?

予約投稿の。。リンです!


アクセス数の多かった記事を再掲載しますね d(゚-^*) ♪




よく「チップ・刃物の材質」ということで「何種を使ったらいいか分からない」という声を聞きますが、おおざっぱに言うと



ワーク・被削材が


「鉄」なら「P種」


「ステンレス」なら「M種」


「樹脂・非鉄金属(アルミ・銅・真鍮)」なら「K種」



使用分類…つまり「何を削るのが目的」かによって分けられているので、ワーク・被削材にあわせて選定すればよいのです♪



細かいことをいうと、この「超硬合金工具」…通常「超硬」と呼びますが


炭化タングステン(WC)を主成分に、炭化チタン(TiC)や炭化タンタル(TaC)を、コバルト(Co)を結合剤にして成形し、焼き固めた焼結工具



炭化タングステン+炭化チタン+炭化タンタル+コバルト=JIS-P種(M種より耐熱性向上)


炭化タングステン+炭化チタン+コバルト=JIS-M種(すくい面磨耗に強い)


炭化タングステン+コバルト=JIS-K種(逃げ面磨耗に強いが、熱に弱くすくい面磨耗に弱い)



成分によりこのような性質があるといわれています。



また、PMKの記号の横の数字は


大きいほど、コバルトの含有量が大きく靭性があり


小さいほど、硬く耐摩耗性があり切削速度を早くできます。



…こムズかしい話になってしまった…



とにかく!


「鉄」なら「P種」


「ステンレス」なら「M種」


「樹脂・非鉄金属(アルミ・銅・真鍮)」なら「K種」



「P種」がなければ代わりに「M種」でもOKです。


「M種」は汎用なのでね ヾ(´▽`)



あれ?じゃぁ鋳物は…ということになりますが


結論からいうと「P種」「M種」のどちらでも大丈夫です。



「鋳物はK種!」と私は勉強した記憶があるのですが


「K種」は「樹脂・非鉄金属(アルミ・銅・真鍮)」向けのため、刃先形状がシャープになっていることがあります。


これで鋳物を加工しちゃうと刃先が欠けてしまうので、刃先をホーニング(面取りしてシャープさを殺してある)「M種」での加工をおすすめすることも。



材質だけでなく、刃先・ブレーカの形状によっても、加工の仕上がりは変わってきますのでね。


あくまでも「目安」ってことで  (^ー^)b


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