ネコ、ときどき、温泉

ネコ、ときどき、温泉

ライター歴20年。
これまでに出会った愛すべき人、温泉、ネコたちを紹介します。

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2月2日、秩父市にある動物愛護施設「笑にゃんこ王国」で猫写真教室が開催されます。

 

保護猫施設で写真講座を開くのって実はとても珍しいんです。

でも100匹の猫が暮らすこちらの施設なら、猫に負担をかけずに、講座を開くことができますよ。

先生は、にゃらん(旅行誌『じゃらん』に登場するあのかわいい旅猫です)写真を撮影している

筒井聖子さん。とってもキュートな女性です。

 

利益はもちろんすべて保護猫のために使われます。

「笑にゃんこ王国」の代表、引間貴子さんは

動物愛護センターのない秩父で、猫たちの保護・譲渡を長年続けて来た方です。

こころざしもお人柄もすばらしい方ですのでぜひご参加ください。

 

猫の保護施設ってどんなところだろう?ということに

興味がある人にもオススメですよ。

ランチや温泉入浴も付いてます!

 

企画などのお手伝いさせていただきました。

福島県沼尻温泉で開かれる健康づくりのためのシンポジウム、本当に本当に行きたかったのですが、台湾で開催される学会と重なってしまい泣く泣く諦めました。参加者を募集していますのでご関心のある方はぜひ。

 

この会は、中ノ沢や沼尻の地元の皆さんが、知恵を絞り、足を動かして作りあげた地元発のシンポジウムです。森林の専門家である千葉大の宮崎良文 先生(一度お目にかかりたかった!)や、注目の若手研究者・慶応大学の村上慎之介 先生らによる講演が行われます。

 

食事はこの日のために作られる養生食メニュー。1泊3食に様々なアクティビティが付いて(かつ郡山駅からの送迎もありで)税込み2万円。薬膳や温泉入浴講座、沼尻元湯までのトレッキングなどにも参加可能です。

 

昔からよく知っている方が、一生懸命、企画されていたのを知っていたので、たくさんの方にお知らせできればと思っています。ご関心のある方はぜひご参加ください!

 

https://nakanuma-sympo2019.peatix.com/?fbclid=IwAR1qRXx_oIo746fkegmxA9La5QEXuf_oYYnlALnR3165JoyGjwWt8VL4_Gs

 

7月10日、東京世田谷区民会館で開催された動物勉強会「施設の中の動物たち」に参加してきました。こういう勉強会に参加するのは初めてでしたが、日本全国から動物の幸せを考える人たちが多数参加していて、熱気に満ちた勉強会でした。

 

アメリカと日本で獣医師免許を持つ西山ゆう子先生の話を中心に、女優の浅田美代子さん、作家の渡辺眞子さんと、進行役で女優の菊地由美さんらによるディスカッションが行われました。

 

今回は、「施設の中の動物たち」がテーマ。

アメリカの動物保護施設についての数字規制の話がたいへん勉強になりました。犬や猫1頭についての面積や湿度、アンモニア濃度についてアメリカでは数字が示されているのだそうです。また何人のスタッフさんがいて、何時間働けるのかによって、受け入れのできる頭数は限られるというお話もありました。1頭の犬猫につき30分というのが平均的な時間だそうで、そこから受け入れのできる犬猫たちの数を考えて欲しいとのこと。ドライなような気もしますが、こうした基準を設けて、動物愛護団体や個人への負担が大きくなりすぎないようにする仕組み作りも必要と思います。行政の役割が本当に大切になってくる問題だと感じました。

 

さらにはアメリカでは自治体に所属する動物検査官ともいうべき専門的な教育を受けた職種の人がいて、充分な年収をもらった上で、動物愛護団体やブリーダーなどに助言をしたり、違反をした場合の通報なども行っているようです。こうした決まりを作ることで、繁殖屋や生体販売をするペットショップが成り立たなくなってくるのだそうです。

 

日本には、動物愛護推進委員という制度がありますが、無報酬ですし、権限もほぼありません。もう少し何とかならないものかと考え、選挙の時、地元で立候補する議員さんを見かけた時には、「予算措置をお願いします」と頼んだりしています。

 

またアメリカで現在、動物愛護施設や団体の質を知るための数値としてアシローマ統計という数字が重視されているという話も、たいへん興味深かったです。

 

西山先生の話のあとには浅田美代子さんらから、今回の動物愛護法の改正についての話がありました。議員立法と行政立法で、法律のあり方が異なること。今回の動物愛護法は議員立法のため、土壇場で秋田犬や柴犬など日本犬の8週齢規制が除外になってしまったのだそうです。

 

その後の質問の時間では、ペットの競りや繁殖の盛んな愛知三河の方から、辛い現実の話があり、「繁殖ブリーダーの元に置かれるぐらいなら野犬の方が幸せなのでは」との言葉に心が痛みました。ペットショップで動物を買うことは、犬猫の競りや、ケージに閉じ込めての繁殖に与することになるということを考えていかないといけません。また参議院選挙が近づいている時だけに「だれに投票するのが良いのでしょう?」という質問もありました。ペットの問題は政党というよりも議員さん個人がどう考えているのかをしっかり見極めなくてはいけないのだなと改めて思いました。

 

 

いただいたり、お借りしたりした古い温泉の本2冊を読了。

 

昭和17年発行の『温泉の科学』。温泉法が定まる以前の著書ではあるが、すでに基本的な温泉基準はできあがっていたようだ。商売がすぎて「温泉偽装」が行われているとか、災害がおこって温泉旅館が倒壊してしまった(現在は立派に立ち直っている温泉宿ですが)など、今と変わらない問題が取り上げられている。温泉に棲む動植物や、東西の温泉地の違いなども書かれていて、甘露寺先生や長島先生のお顔を思い出した。難解温泉地名では、今と呼び方が変わっているのか?と思われる地名がいくつか。 壁湯は「かびい」、峐の湯は「はがのゆ」 とフリガナがふってある。ただの誤植なのか? この本の冒頭には、2ページをさいて草津の時間湯について書かれており、現在とほぼ変わらないやり方だったことが分かる。

 

昭和59年発行の『岩手のいで湯ガイド』は、長く岩手県内の温泉分析に携わってきた医学博士が記した著書。県内66箇所の温泉や冷泉の紹介があり、湧出状況や泉温、pHなどが詳しく記されている。後半は、温泉についてのQAになっており、温泉療法医制度が昭和51年に発足し、昭和58年現在、少なくとも163名の温泉ドクターがいることや、さらに数が増えていることなどか記されている。また温泉の成分変化について、T、G、K、S温泉それぞれで13年~25年の間にどう変化したかを表にしてある。ほとんど変わりのないお湯もあれば、かなり変わっているお湯もある。(この中では酸性泉の変わり方が一番大きい)

 

久しぶりのブログ。自分へのメモがわりに。

 

 

 

 

信濃毎日新聞編集委員の飯島裕一著『温泉の秘密』(海鳴社)、読了です。写真や図表を数多く用いている上、難しい科学用語を平易な言葉で解説してくれていて、温泉好きな人はもちろん、ちょっとだけ温泉に興味がある人にもオススメの一冊です。知ったかぶりをせず、誠実に温泉と向き合っている飯島さんの姿勢が、文章からも伝わってきます。特に放射能泉に関しては、詳しく解説されていて勉強になりました。飯島さんは科学畑の方ですが、文章力もすばらしく、『セピア色の「転地の空間」』、という表現には唸ってしまいました。2015年と2016年に台湾の温泉をご案内したときの話も出てきます。しかし、台湾、ご一緒したいくつかの温泉は、改装間近、廃業間近。。。変化の早さに驚かされます。

3月17日にリオープンする箱根の名湯・松坂屋本店に泊まってきました。

 

弱アルカリ性のお湯は、ほどよく硫黄が香る上品な硫黄泉。入浴後、サラリとしたお肌から、ほんのり残り香が漂ってきます。本当に良いお湯です。松坂屋さん、源泉やお湯の管理は以前と同じ方がされています。毎日お湯を抜いて掃除をし、1週間に1度は源泉をメンテナンス。素晴らしいお湯に入れるシアワセに感謝です。

 

外国人客も多い箱根。300年以上続く老舗温泉宿として、日本の温泉や旅館のすばらしさが伝わっていきますように。

 

 


近頃読んで面白かった本を2冊。

宮脇俊三『台湾鉄路千公里』 角川書店 昭和55年
 台湾の鉄道の全線を8日間かけて乗り尽くした宮脇俊三氏の旅行記。本当に面白い一冊だった。阿里山で泊まったバラックのような宿と人の良さそうな主人や、「今上天皇マダ生キテルカ」と小学校時代の日本人教師を懐かしんで話しかけてきた線香屋のおじさん、日本食レストランまでスクーターの2人乗りで送ってくれたホテルの娘さんら、鉄道旅の途中で出会った35年前の台湾の人達の姿が、実に生き生きと描かれている。考えてみると私も台湾で同じような体験をしてきた。台湾東部の瑞穂温泉から、出稼ぎに来ていたフィリピン女性のスクーターに乗せてもらい紅葉温泉まで連れて行ってもらったり、東部の鉄道に乗っているとき、「今でも自分は天皇誕生日に皇居に行っている」というおじいさんに出会ったり、谷関温泉に向かうバスの中で、年配の台湾原住民2人が日本語で温泉の歌をうたっていたり…。そんな一つ一つの体験が思い出されてきて、たまらなく懐かしい気持ちになった。終章に書かれていた「汽車に乗りに来たはずなのに、浮かんでくるのは、なぜか人びとの顔ばかりであった」という一文には、思わずホロリとしてしまった。ちなみに昭和55年には、北投駅、新北投駅へと向かう淡水線は、MRTではなく、台北駅の第4月台から出ていたことや、新北投駅が木造のすすけた駅舎だったことなども記されている。この何十年かで台湾は大きく変わったが、人の素晴らしさは同じだなと思えた。
 ところで明日8月18日(木)21時〜、NHKーBS1で「中井精也のてつだびスペシャル」で台湾の鉄道が放映される。夫が担当している上に、中井さんは古い仕事仲間でもあり、どんな番組になっているのかとっても楽しみ♫。


村田沙耶香『コンビニ人間』 文藝春秋 平成28年
 芥川賞を受賞作品。自分が原稿を書くとき、「ここはこういう風に書けば良いや」とパターン化して思っていないか?そんなことを考えさせられた一冊。パターン化された思考や行動は、楽であり無難である。極度に商品化されているのはコンビニだけでなく、今や様々な分野に及んでいる。面白くて考えさせられた一冊。村田沙耶香さんの別の著書も読んでみよう。




ゴジラが上陸するということで久々にブログ更新!

JR蒲田駅から徒歩10分の「第二日の出湯」に出かけてきました。こちらでは期間限定で、浴室にゴジラのペンキ絵が描かれています。暖簾もゴジラだし、歴代ゴジラのポスターもずらり並んでいるし、等身大?らしきゴジラの足跡シールも貼られていて、建物全体が「ゴジラ湯」に様変わり!何でも今度のゴジラは蒲田界隈に上陸するのだとか。。。

ゴジラに睨まれながら黒湯にゆったり浸かるのもなかなかオツなモノでした。黒湯、本当に肌にあいます。年をとればとるほど好きになってくるのはなぜだろう。肌が乾燥しにくいし、女性のホルモンバランスに働きかけてくれるような、そんな感覚があるんです。温泉医学の第一人者である阿岸祐幸先生の文章にも、「植物由来の有機物には、ステロイド骨格、すなわち人間のホルモンによく似た成分を持つものもあり…」と記されていて、自分の肌感覚がそんなに間違ってないんじゃないかなとも思います。

こちらの「ゴジラ湯」温泉銭湯は、昭和30年の開業。初代ゴジラとほぼ同じ頃にできました。温泉分析をしたのは昭和33年。当時の名前は「蓮沼温泉」と言っていたのだそうです。勉強熱心な3代目ご主人に話を聞かせていただき、本当に勉強になりました。井戸は2本あって、黒湯以外のもう1本もメタケイ酸の成分が基準値以上だとか、銭湯の場合入湯税は必要ないとか、薪でお湯を湧かしているので薪スペースには野良ねこがやって来るとか、災害時には近所の避難場所になるため備蓄をしているとか、街なか温泉銭湯の果たす役割って本当に色々とあるんですね。

第二日の出湯は、昔ながらの高い天井を備えた木造建築で、脱衣所は格天井になっています。トラディッショナルなニッポンの銭湯、(黒湯もあるし)、やっぱりいいものだなあ〜。



 熊本の温泉は、時間の関係で2ヵ所だけ。わいた温泉と黒川温泉へ出かけてきました。

 わいたは大好きな温泉地の一つ。独特の模様を描くわいた山の麓に、宿や日帰り入浴施設が点在しています。このあたり、コイン式温泉が多いエリアでもあり、車中泊をしながら温泉巡りや温泉滞在をする人もいて、自由なムードが漂っています。豊礼の湯宿も、コイン式温泉と素泊まり宿とを併設した自由に過ごせる施設です。

 お湯は青白いにごり湯で、弱アルカリのためスベスベとした感触です。すっとしたような香りもあって、露天からの眺めもすばらしい!朝夕とも貸し切りでお湯を満喫できました。こちらの施設、道路の入り口の一部が地震のためガタガタになっていましたが、それ以外は、建物もお湯もまったく被害はなかったのだそうです。被害がない場所でも、数時間~数日、お湯や水がにごったという所が多かったですが、こちらはにごりも出なかったのだそう。阿蘇郡ということもあるのか、訪れる人はまばらでしたが、一番新緑の美しい季節、贅沢にお湯を楽しめました。

 黒川温泉は9割の宿やお店は営業再開していました。旅館組合の駐車場には、関東や関西ナンバーの車も多く、ほぼ満車状態。さすがに黒川だなあと人気の高さに驚かされました。ですが、これでもいつものGWの3~5割の人出なのだそうです。顔なじみの女将さんとも声を交わし、ねこやいぬたちの消息を確かめ、たくさんのお土産を買って帰りました。いご坂や温泉街には初めて見るお店もオープンしていましたが、どのお店も違和感なく街並みに溶け込み、黒川らしさが漂っています。上手に街づくりを続けているんだなあと、黒川のまとまりの良さを再認識しました。

 大分でも熊本でも、まだ余震が続いている様子。行くまでは若干不安もありましたが、行ってみると普通にリラックスして旅ができました。そして、「こんな時に来てくれてありがとうございます」と何度かお礼を言われました。私は旅を生業にしているので、お礼を言われると、ちょっと気恥ずかしいような気持ちにもなってきます。こんな時だからこそ、旅を続けたい、それが今までお世話になってきた温泉地への私なりのご恩返しの一つかなあと思っています。明日からもまた旅に出ます。たくさんの人にお世話になりながら、自分なりの旅の成果をお伝えできればと思っています。




今まで4度ほど、豊礼の湯の写真を撮ったけれども、今回が一番キレイに撮れたかも。ちょっと嬉しい!





黒川温泉。写真を見てみるとやはり人が少ないなあ。その分、新緑の美しさが目に鮮やかでした。