ここでの解釈は、私、若生りえがあくまでも歌手として歌わせて頂く際の、一つの歌詞の世界であり「こんな気持ちで歌わせて頂いております」という一つの意思表示です。この世界の認識を押し付けたりするものでもありません。あくまでもご参考までに。また文章をお使いになる場合はお手数ですが、ひと言ブログへコメント頂ければ幸いです
CORCOVADO~コルコヴァドの丘~
≪Quiet nights of quiet stars~静かな夜~≫
作詞(ポルトガル語原詩)・作曲
アントニオ・カルロス・ジョビン Antonio Carlos Jobim
英語歌詞 ジーン・リース Gene Lees
【「バード」?「ヴァド」?】
「コルコヴァド」というのは、
ブラジルのリオデジャネイロにある
標高710mの丘。
「コルコヴァドの丘」と呼ばれています。
表記も「コルコバード」とされることも多く、
最初「バード」の響きに、
「ブラジルの色鮮やかな鳥の種類か?」
と勝手にカンチガイしていました。
この曲を作ったジョビンや
ジョアン・ジルベルトの発音を聴くと、
「コルコヴァド」というように歌っていて、
「バード」でないことが改めて分かります。
ということで表記は「コルコヴァド」に統一します。
この丘の頂上には展望台があり、
そこからリオデジャネイロの街並み、
美しい海岸線、大きな岩がそびえる山々が見え、
英詩の中でもその模様が詠われています。
意訳歌詞の「Window(窓)」は
「展望台の窓」をイメージしました。
そしてなによりも、頂上には、1931年に建てられた
台座の高さ8メートル、像の高さ30メートルにもなる、
両腕を広げた巨大なキリスト像が建っていて、
夜はライトアップされ、
リオデジャネイロでも一番有名なシンボル、
そして観光スポットになっているんですって!
今年間もなく開催される
リオデジャネイロ・オリンピックのニュースの時に
テレビで、コルコヴァドの丘の上で両腕を広げた
巨大なキリスト像を何度も目にしました。
原詩のポルトガル語には、
このキリストの像もやさしく見守っている、
というような歌詞も入っていて、
英語はそこまで描いていないにしても、
内容はほぼ同じだそうです。
【英語の歌詞とタイトルにある”Quiet”】
英語歌詞では
「Quiet nights of quiet stars~静かな夜~」
というタイトルで有名。
「Quiet」というのは「静かな」というように
訳されるのが一般的ですが、
他にも「穏やか」「平和」「ゆったり」
といった意味もあるようです。
今まで寂しく一人ぼっちだった歌の主人公は、
一人の人との出会いによって、
自分の存在価値や意味を
どうやら見出せたようですね!!
穏やかで幸せな人生を、愛する人と送りたい。
そんな人々のひそかな願いは、
世界共通のテーマなんですね!
【誰を聴く?】
アストラッド・ジルベルト(歌)と
ジョアン・ジルベルト(ギター・歌)の
当時夫妻で録音したものが有名。
あとは、最初に録音した、トニー・ベネット。
アンディ・ウィリアムズ。
女性歌手では、
ブラジルで生まれ育った小野リサさん。
私のイチオシは、
フランク・シナトラがジョビンと一緒に録音している
アルバム「フランク・シナトラ&アントニオ・カルロス・ジョビン」
のこの歌は、シナトラが当時まだ
ブラジルから生まれたばかりのノリやセンスを要する
新しいボサノヴァという音楽を、
とても素晴らしく歌いこなしている名盤だと思います
英語の歌詞は実は大きく2種類あって、
最初に録音したトニー・ベネットや
女性歌手のブロッサム・ディアリーをはじめ、
数人の歌手は、今回掲載したものとは違う、
「あまり有名ではない方の歌詞」で歌っています。
だけど、数人はコチラで歌っているんです。
内容の本筋は大きく違いませんが、
言い回しを全く変えていますので、特定して、
いつか機会があったら載せます。
あ、ちなみに、
マイルス・デイヴィスは
この歌の大ファンだったそうです!
あ、もう一つちなみに
オスカー・ピーターソンのピアノも有名。
なお、男性が歌う場合、
最初の2行目は「My guitar」、
女性が歌う場合は「My」で歌う人もいますが、
「Your guitar」と歌う人もいて、
私はこちらの方がシックリくるような気がします。
また、アストラッド・ジルベルトは
もともとブラジルなので、
「コルコバード」を入れてヴァース風に
こんなふうに歌い始めています。
♪~
Quiet night of quiet stars
Quiet chords from my(your) guitar
Floating on the silence that surrounds us
Quiet thoughts and quiet dreams
Quiet walks by quiet streams
And the window looking on the mou
And a window that looks out on Corcovado
Oh, how lovely…
(英語歌詞)
Quiet night of quiet stars
Quiet chords from my(your) guitar
Floating on the silence that surrounds us
Quiet thoughts and quiet dreams
Quiet walks by quiet streams
And the window looking on the mountains
And the sea, how lovely
This is where I want to be
Here, with you so close to me
Until the final flicker of life’s ember
I who was lost and lonely
Believing life was only a bitter, tragic joke
Have found with you
The meaning of existence, oh, my love
う~ん!このライブはいい感じです!
このギタリストもシナトラ、ペリー・コモなどを支えた
名ギタリスト!トニー・モットーラ!
1982年フランク・シナトラ(66歳)とトニー・モットーラ(ギター)
(男性バージョン)
穏やかな夜
静かに光る無数の星
僕の奏でるギターの
音の重なりだけが
静寂の二人をやさしく包む
言葉はかわさず
ただそっと未来に思いをはせ
幸せを夢見て
静かに流れる小川のほとりを
二人、手をつなぎ歩く
コルコヴァドの展望台から
雄大な山々そして海も見える
あぁ、なんて美しい!!
ずっとここで
こんな風に暮らしていきたい
ずっとこんな風に
君と寄り添って生きていきたい
人生が燃え尽きるその日まで、ずっと・・・
今まで人生に迷い、孤独に生きてきた
人生なんて所詮、一人ぽっちで
辛く、悲しいだけのものだと
そう信じてきた
君と出会うまでは
でも今では、君との愛に
生きる意味を見出したのさ
お待たせしました!
コルコヴァドの丘のキリスト像の映像もありました!
やはりここは
アストラット・ジルベルト&ジョアン・ジルベルト
(女性バージョン)
穏やかな夜
静かに光る無数の星
あなたのギターの奏でる
音の重なりだけが
静寂の二人をやさしく包む
言葉はかわさず
ただそっと未来に思いをはせ
幸せを夢見て
静かに流れる小川のほとりを
二人、手をつなぎ歩く
コルコバードの展望台から
雄大な山々そして海も見える
あぁ、なんて美しい!!
ずっとここでこんな風に暮らしていきたい
ずっとこんな風に
あなたにぴったりと寄り添って生きていきたい
人生が燃え尽きるその日まで、ずっと・・・
今まで人生に迷い、孤独に生きてきた
人生なんて所詮、一人ぽっちで
辛く、悲しいだけのものだと
そう信じてきた
あなたに出会うまでは
でも今では、あなたとの愛に
生きる意味を見出したの