I’M GONNA SIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETT | 美肌ジャズタイム

美肌ジャズタイム

『ジャズをもっと身近に』をモットーに、歌とフルートで活動している日本の女性ジャズ歌手若生りえのブログ。ジャズの歌詞について語っています。

 

電球ここでの解釈は、私、若生りえがあくまでも歌手として歌わせて頂く際の、一つの歌詞の世界であり「こんな気持ちで歌わせて頂いております」という一つの意思表示です。この世界の認識を押し付けたりするものでもありません。あくまでもご参考までに。また文章をお使いになる場合はお手数ですが、ひと言ブログへコメント頂ければ幸いですSAYUうふふ

 

I’M GONNA SIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETTER
~手紙でも書こう~
1935年
作詞/ ジョウ・ヤング Joe Young
作曲/ フレッド・E・アーラート Fred E. Ahlert

 

【明るい失恋ソング?それとも?】

 

だいたい、世の中に

『明るい失恋』なんていうものは

存在するのでしょうか?

 

でもこの曲を聴くと、ふられたことや

連絡が途絶えてしまったことを歌っているのに、

すごくカラッとした雰囲気を持つ、

歌詞とのギャップが面白い曲です。


最近では、彼女との唯一の連絡手段だった

手紙のやり取りさえも途絶えてしまい

その寂しさと戦った主人公は、思いつくのです。


「ならば自分で手紙を書こう!

彼女から来たつもりの自分宛の手紙を!」


と・・・。


いいなぁ~。この人


明るいなぁ~(笑)


なかなか思えないですよねあはは…

 

でも、この明るさで過ごしていたら、

やっぱりこの人がいい!

なんて、復縁の可能性もあるかも!

 

そこまで歌詞には書いていないけど、

きっと、この物語には続きがあって

最後はハッピー・エンドなはず!

 

そんな希望を持ちながら

長い間、楽しく歌いたくなる、

聴きたくなる歌として

定着してきたのかもしれませんねSAYU愛Wハート


【ジャズナンバーのタイトルで一番長いタイトル名?】

 

しかし、この曲名をライブでご紹介させていただくときなど、

思わず舌をかみそうになりますネコ・照れる

 

しかも旧ブログではギリギリタイトル入力できましたが、

今回、このアメブロでは最後の2文字が入りきらなかった(笑)

こんなこと初めて好き


タイトル長いもので言いにくそうなものは他にもあり、

 

例えば


『Between The Devil And The Deep Blue Sea』

『Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody』

『Spring Can Really Hang You Up The Most』

 

などがあります。でも比べてみると、ほら

『I’m Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter』

やっぱり長いですね!

 

あ、でももう一つ戦えるほどの長いタイトルの曲がありました!

『I’m Gonna Lock My Heart And Throw Away The Key』

 

ん~~~!やっぱり僅差で、

『I’m Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter』

の勝ちかなっ!!


でも、本当に「コピペ」じゃないとキツイほど長い(笑)


この曲の作詞・作曲を手がけたこの二人は、

どうやら映画畑の人だったようですが、

そんな二人の作品だからか、タイトルが長かったり、

言葉がリズムに乗りやすかったりと、

曲全体に何気なく遊び心が散りばめられているところに、

この歌の魅力があるような気がしますキラきゅんっ


【誰を聴く?歌物&インスト物共に人気のスタンダード】

 

当初はファッツ・ワォーラーがお得意の

ピアノの弾き語りでヒットさせ、その後、

1956年にビリー・ウィリアムズとう男性歌手の

MGM盤で200万枚の大リヴァイヴァル・ヒットを果たしました。

 

アメリカでは、いわゆるグレート・アメリカン・ソングブック

スタンダードとして定着している曲で、日本では今でこそ

やっとカヴァーの時代がきましたが、アメリカではもうすでに、

一つの曲をみんなが自分流でカヴァーする、

という流れはずっと以前からされてきました。

 

そういう意味では、この曲も定番中の定番の曲なんです。

 

というわけで、日本では特にジャズがお好きな方以外は

まだ馴染のない曲ですが、最初は

フランク・シナトラの『Swing Easy』の中で

縁の下の力持ちのネルソン・リドルの演奏で

録音したもののイメージが強く、

今でもとても人気があります。

 

そして最近では、あのポール・マッカートニーが!

ポール・マッカートニーの2012年の

アルバム『キス・オン・ザ・ボトム』では、

アメリカの名プロデューサーのトミー・リピューマー

手がけただけあって、抜擢されたピアニストには

ダイアナ・クラール。ギターがジョン・ピザレリ

ベースがジョン・クレイトン。ベースはカールム・リギンス

など、豪華、いや超豪華なメンバー!

 

このアルバムは他の曲でエリック・クラプトン

スティーヴィー・ワンダーも出ていてビックリ!

この歌詞の一部にあるアルバム名の

『キス・オン・ザ・ボトム』という言葉も入っているので、

この曲へのポールの思いいれも強かったと思います。

 

男性歌手、他には、ビング・クロスビー

ルイ・アーム・ストロングナット・キング・コール

ディーン・マーティン

 

女性歌手では、エラ・フィッツジェラルド

サラ・ボーン。などなど。

 

インストでも、ファッツ・ワォーラー(弾き語り)のほかに、

ベニー・グッドマン。カウント・ベイシー。

アート・テイタム。ベン・ウェブスター。

など、たくさんのミュージシャンに取り上げられています


個人的には女性コーラスの草分け的存在の

ボズウェル・シスターズ

ほのぼのとしたサウンドも好きです♪


ではこの『I’m Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter』

 

「手紙でも書こう」ですっ!!


どうぞっ!!

 

1935年最初にヒットさせた太っちょウォーラーこと

ファッツ・ウォーラーの弾き語り

 

 

1936年ガール・グループのさきがけ

ボズウェル・シスターズがヴァースから歌っています。

 

 

やっぱりナット・キング・コール

 

 

これはすごい映像です。

ポール・マッカートニーの2012年のアルバム『キス・オン・ザ・ボトム』は、名プロデューサーのトミー・リピューマーがプロデュースだけあって、抜擢されたピアノはダイアナ・クラール。ギターがジョン・ピザレリ。ベースがジョン・クレイトン。ベースはカールム・リギンス。など、豪華、いや超豪華なメンバー!このアルバムは他にもエリック・クラプトンスティーヴィー・ワンダーも出ていてビックリ!この歌詞の一部にアルバム名『キス・オン・ザ・ボトム』という言葉も入っており、さらにアルバムの一曲目に位置している曲なので、ポールのこの曲への思いいれも相当強いのだなぁ、と思いました。

 

コーラス部分5段目歌詞『キス・オン・ザ・ボトム』

※A lot of kisses on the bottom, I’ll be glad I’m got’em

 

ポール・マッカートニーの歌も最高です!

 


《英語歌詞》

 

(VERSE)

The mailman passes by and I just wonder why

He never stops to ring my front door bell

There’s not a single line from that dear old love of mine

No, not a since I last heard “Farewell”

Since you stop’d writing me I’m worried as can be

I miss each little loveword now and then

You’re in my every thought, you don’t know how much I’ve fought

To find a way to feel O.K. again

 

(CHORUS)

I’ gonna sit right down and write myself a letter

And make believe it came from you

I’ gonna write words, oh, so sweet

They’re gonna knock me off my feet

A lot of kisses on the bottom, I’ll be glad I’m got’em

 

I’ gonna smile and say “I hope you’re feeling better”

And close with love the way you do

I’m gonna sit right down and write myself a letter

And make believe it came from you


《日本語和訳歌詞》

 

(ヴァース)

郵便配達がまた家の前を通り越していく・・・

僕はそのたび不思議に思うんだ

彼はなぜ、我が家の玄関に立ち止まって

ベルを鳴らさないんだろう?ってね

最後の「さよなら」の言葉を聞いてからというもの

愛しい君からの便りもなく音信不通

君からの手紙が来なくなってから僕はずっと悩んでいたんだ

そして時々、君からもらった手紙の愛の言葉の一つ一つを

思い返しては愛おしくなる

もう、頭の中は君の事でいっぱいさ

僕がどれほどもう一度立ち直ろうと

必死にあの手この手で頑張っているかなんて

君は全然、知らないだろうね・・・

 

(コーラス)

よしっ!それならここに座って自分宛の手紙でも書いてみよう!

そうそう、君から届いた手紙だというつもりになってね

それはそれは、もう飛び上がっちゃうほどの甘い言葉で綴るのさ

そして最後の行にはたっくさんのキスマークをつけて

それをもらった僕は大喜び!!

 

笑顔で「ごきげんよう!」なんて言ってみたりして

そして手紙の最後は「愛をこめて」と書くんだ

いつも君がしているようにね

よしっ!もう、こうなったら

ここに座って自分宛の手紙を書くぞ!!

君から届いた手紙だというつもりになってね

 

 

おおとりはこのお方!1954年

フランク・シナトラとネルソン・リドル