IN MY LIFE ~最上の出会い~ | 美肌ジャズタイム

美肌ジャズタイム

『ジャズをもっと身近に』をモットーに、歌とフルートで活動している日本の女性ジャズ歌手若生りえのブログ。ジャズの歌詞について語っています。

電球ここでの解釈は、私、若生りえがあくまでも歌手として歌わせて頂く際の、一つの歌詞の世界であり「こんな気持ちで歌わせて頂いております」という一つの意思表示です。この世界の認識を押し付けたりするものでもありません。あくまでもご参考までに。また文章をお使いになる場合はお手数ですが、ひと言ブログへコメント頂ければ幸いですSAYUうふふ

IN MY LIFE   ~最上の出会い~ 1965年

作詞&作曲

ジョン・レノン&ポール・マッカートニー

《ジョン・レノン25歳の作品》

1980年に40歳の若さでこの世をさったジョン・レノン。

そのジョン・レノンが25歳の時に自分の家から街に出るバスに乗っているときに、昔の友だちや恋人たを思い出して書いた、地元の景色を思い浮かべた歌詞だそうです。

その原詩ポール・マッカートニーが中間部を仕上げた、という共作。

ジョン・レノンはバスからどんな景色を見ていたのでしょう?

少し調べましたが、ジョンの生い立ちと関係がありました。

5歳の時に母親が再婚し、母親の姉ミミおばさんに引き取られたのだそうです。

5歳で母と別れ、ミミおばさんの元で、23歳までくらしていたのだとか。

《母の再婚。ミミおばさん。作詞の原点。》

『ストロベリー・フィールズ・フォーエバー』というジョンの歌も有名ですが、暮らしていたそのメンラブ通りからすぐ近くにあった『ストロベリー・フィールズ』という戦争孤児院の名前だったのだそうで、幼いころからミミおばさんにたびたび連れてこられたという誕生秘話もあります。

この『イン・マイ・ライフ』の最初の原詩の段階では、ジョンはありったけの思い出の場所の名前をただただ書いたそうですが、そこで気持ちを熟成させていたのか、原詩をそのままにしていた時期があり、そのうちに、その頃の友達や恋人のことなどを思い出し書き始めたのだそうです。

きっと、5歳のころにお母さんと別れた後の寂しさ、育ててくれたミミおばさんのこと、その頃の景色、友達、恋人、学校の先生、数々の思い出。

多感な時期を過ごしたジョンが、25歳の時にふと、23歳まで過ごした懐かしい場所と出来事を思い出したのでしょうね。

実はビートルズナンバーはまったく掘り下げていない私。

すっかり『ストロベリー・フィールズ=いちご畑』だと思っていた浅はかな私!

平和へのメッセージも多いジョンは、小さいころからの孤児院の記憶などもあったのですね。

ジョン・レノンの原点が少しだけですがそれが垣間見えたいま、改めて『イン・マイ・ライフ』の詩を読み返すと、私自身のこれまでの出会いや場所を思い出してぐっと来てしまいます。

そうか。自身の体験をすぐに照らし合わせられる心地よさ、かな。

ジョン・レノンと私では、もちろん住む場所や人種も言語も違うけれど、あぁ、こういう感覚って、自分だけのものではなかったのか。

ジョンも同じように色々な人生を歩んできた中で、
すべての出会い、すべての経験、すべての場所、それらが今の自分を作ってきてくれたものなのだ。

と感じさせてくれたのかもしれないなぁ。

今も付き合いがある人、ない人。

好きな人、苦手な人。

いい思い出のある人、いやな思い出のある人。

また行きたい場所、二度と行きたくない場所。

今も生きている人、もう亡くなってしまった人。

などなど!

いい思い出ばかりでないのは人間誰しもあたりまえだけど、よくない思い出や経験も含めて、すべてが今の自分を作ってきてくれた経験、体験のおかげなんだ。

改めてそんなことを気づかされます。

《誰を聴く?》

まずはザ・ビートルズ盤で!!

でも、私のリクエストは、できることなら今のジョン・レノンに天国から降りてきてもらって、しっとりと歌ってほしい!!

どんな歌になっていたのでしょうね!

《ベット・ミドラーと映画『フォー・ザ・ボーイズ』》

私はこの歌を知ったのは、実はビートルズではなく、アメリカの名女優でもあり名歌手ベット・ミドラー!!

ベトナム戦争の最前線に慰問で歌いに行く歌手役で出演した、彼女の主演映画『フォー・ザ・ボーイズ』で、まさにその兵士たちに向けて歌うシーンで涙を誘ったのです。

しかもその兵士の中には自分の息子もいる。

そんな状況で、戦争のさなかに情感をこめた歌に、その場で聴いていた兵士たちが故郷を思い出し、涙を流すというシーンで歌われました。

私自身、ベット・ミドラーのこの歌には思い出があり、ハタチのころにはじめて遊びで歌った初期に覚えた英語の歌で、結構、私の中でも「やっとこの歌の歌詞を味わえるようになったんだなー!」とあらためて思って、今回取り上げさせて頂きました。

私も人並みに、出会いと別れを繰り返してきました。

でもやはり『別れ』のほうが辛いし、できれば経験したくないですよね。

「もう二度と会えないのなら生きていてもしょうがないじゃない!」そう思うかもしれない。

でも!それでもみんななんとか『生きて』また出会い、そして別れ、を繰り返すものなのかなぁ。

と、改めて最近口ずさみ、歌いながら感じます。

つらい別れを経験した人が、またっきっといつかいい出会い恵まれますように。

そんな気持ちを込めながらこれからはみなさんに向けて歌わせて頂きたいと思います。

私にとっては、ベット・ミドラーのバージョンがとてもイメージだったので、その記事と、一番下に映像を特別にご用意いたしました!

また長くなっちゃったな(笑)

今後、また解説もまとめていきますね!

それでは『イン・マイ・ライフ ~最上の出会い~』

みなさま、どうぞ素敵な出会いを!!

【英語歌詞】

There are places I remember 
All my life 
Though some have changed

Some forever not for better
And some have gone and some remain

All these places had their moments
With lovers and friends
I still can recall 
Some are dead and some are living
In my life I love them all

But of all these friends and lovers 
There is no one compares with you

And these memories lose their meaning

When I think of love as something new

Though I know  I'll never ever lose affection
For people and things that went before
I know I'll often stop and think about them
In my life I love you more

Though I know I'll never ever lose affection
For people and things that went before
I know I'll often stop and think about them
But in my life I loved you more

I love you more・・・

I love you more・・・


【この曲を、私が歌うとしたら・・・】

思い出す場所があるの
生まれ育った町、学校、友達と遊んだ野原、初めて待合せた駅
これまでの人生で数々の出会いと別れを経験した
思い出の場所という場所を・・・

だいぶ変わってしまった場所もあれば
相変わらず荒れたままの場所もあるし
無くなってしまった場所もあれば
まだ残っている場所もあるけれど

すべての場所が、
愛する人々や友達とともに過ごした
かけがえのない場所

その場所が今はどうであれ
きらめいた瞬間はちゃんと思い出せるものね
そのかけがえのない時を過ごした人々の中には
もうこの世にいない人たちも
今も変わらず付き合っている人たちもいるけれど
今日までの出会いのすべてに私は感謝しているわ

けれどもあなたとの出会いは
それまでの出会いが束になっても
比べられないほど特別なものだった

今最も愛する恋人のことを思うと
あなたとの思い出の数々も色あせて見えるけれど

そう、もちろん今まで出会った人々や
今、目の前にいる今の恋人への愛情や
思い出への愛おしさは
何一つ、決して変わることはないんだけれど

でも時々、改めて
これまですべての出会いを振り返ったとき
あなたほど愛する人はいないのよ
そうよ、もちろん今まで出会った人も
今現在の恋人への愛情や思い出への愛おしさも
気持に何一つ嘘はないけれど

それでも時々改めて
これまでの出会いを振り返っても
あなたほど愛した人はいない
愛してるわ、とても・・・
これからも、私の胸の中でずっと・・・