気がついたら、9月13日になっていました。
6月27日を最後にブログを書いてから、2ヶ月半もの時間が流れていました。

沢山の皆様の応援と手助けでNYにいくことができたのに、
その全てをしっかりと伝えることができずに、
本当に申し訳ありませんでした。

僕は2ヶ月半、僕の小さな現在と戦い続け、それだけに精一杯になってしまい、
伝えきれない感謝の気持ちをブログで書くことができませんでした。

こんなにも時間が経ってしまいましたが、できる限り、綴っていこうと思います。
多分長くなってしまいますが、どうか最後までおつきあい下さい。

まずは、この公演をサポートして下さった全ての皆様に感謝させてください。

SUPPORTERS


Keico Watanabe / Eri Hosoya  /Linda Marks /Chigusa Yoshida    

Takayasu Ito  /Naoki Abe  /Akira Murata  /Kyoko Murata    

Taeko Okina  / Yumiko Shitato / Naoko Morita  Yoko Yamanaka

Atsushi Nakamura/Akiko MurataMikiko OgawaMotoko Kato 

Ayako KatsuraShoichiro Iwakiri /Yasuhiro Kasamatsu/Sayuri Nishio

Seiko Ono/Mahito Horiuchi/Hiroko Kasai/Masako Kamimura

Seiko Ono/Wakana Iwata/Takuya Takagi/Yuri Takagi

Motoko Kato/Private Acting school POLYPHONIC/Tsuneko Hotta

Yasuko Tokunaga/Midori Ebihara/Aya Tanaka/Kentarou Ogihawa

Aoi Asada/Yoshitaka Saito/Ei Matsumoto/Tomoyoshi Hayashi

Yoshiko Kawai/Haruka Omori/Kengo Takaiwa/Natsuko Okamoto

Shinako Maekawa/Mariko Yamada/Emi Seto/Machiko Yoshida

Maya Takeda/Emi Fuui/Kayo Nishikawa/Shizuka Ukesaki

Mariko Maeda/Maya Hojo/Keiko Kita/Keiko Sano

Yukari Onishi/Seiko Sugi/Tomoko Toya /Yukari Kato

Ayako Katsura/Yukari Imada/Tomoko Kamihata

Yoshiko Kawai/Tomoya Ikeda

 

本当に、ありがとうございました。
感謝してもしつくせません。人生において一番大切な1ヶ月になりました。
皆様一人一人から、生きるエネルギーと歌う為の全てをもらいました。




話をどこまで戻しましょう。
6/27~ 7/14、僕たちは毎日稽古と相談と討論に全ての時間とエネルギーを費やしていました。

日本で編曲やオケの制作やアレンジはしてきましたが、
細かな長さの決定や全体のバランスはこの間に行ないました。
だって、稽古する前にオケを作ったのですから。

僕のパートナーである、宮里豊さん(編曲家、ギタリスト、エンジニア)と、
毎日のように、ではなく、毎日オケについてやり取りをしました。
交換日記というものを作り、毎日書き足していったのです。

今、読み返してみましたが、今思うと、ものすごい量と内容の直しを毎日行なっていました。

豊さん本当にありがとう。

そんな作業を稽古以外にやりながら、3人で歌詞について話あったりしていました。

この作品とてもおもしろい形式で出来上がっていて、
一度日本語でさち子さんが作った台本と歌詞を、フランが英語で訳す。
しかも、初演は英語!!NY !?

僕は作曲家として一音一音にこだわりがあるし、
さち子さんは日本語の詞にも脚本にも作品にもこだわりがあるし、
フランもただの翻訳じゃなく、ほんとに1語1語丁寧に魂を削って書いていました。

いざ話し合うとなると、それはそれは凄いことになります。
まず、僕が一番折れないんですけど。(さち子さん、フランごめん。)
人前であんなに声を出して号泣なんて、高校生以来です。

ただただ、愛のある作品を、全くこだわりを捨てずに作り続けました。

直しに次ぐ、直し。

そこで現れたのが、俳優としての伊藤靖浩です。

僕の中には色々な人間が住んでいて、かつ、全員が完璧主義者なんです。
そして、同居できません。

最初に、作曲家としての僕が作品を完成させ。
歌唱指導としての僕がフランに作品を伝え。
音楽監督としての僕が全部をまとめていきます。

気づいた時には、一番キャリアが少ない、
俳優としての伊藤靖浩が、脳内で「ポツン」状態でございます。

英語話せないし、俳優としては、まだまだ全然自信がないし・・・
ってなことを言ってる余裕もないままに。
膨大な量の歌詞と台詞を覚える作業に入りました。

僕、記憶力には自信があったんですが。
焦りなのか、キャパシティオーバーなのか、全然入ってきません。

とある日は、セントラルパークで、
とある日は、マンハッタンを歩きながら、
とある日は、早朝の公園で、

ひたすらにしらない言語を脳内に入れていきました。
なにしろ、僕が作った曲が難しいので、ほんとに大変。
普段だったらもっと簡単に作るんですけど、歌うのが僕なので・・・

毎日、脳みそを爆発させながら。
2回目くらいの通し稽古で、全部台詞が入りました。

ようやくです。

ああ、この日を忘れていた。

オープニングパーティーというものがあったんです。
それがこちら。



自分のふがいなさに、もやもやしていたころで。
一瞬にして、なにかが吹っ切れた一晩でした。
ただただ、がむしゃらに歌ったから、歌としてどうこうっていうものではないけれど。
自由に歌った瞬間に、会場が僕を受け入れてくれて。
なんだか、NYが僕を受け入れてくれたような気がして。
本当に嬉しかったのを覚えています。

そんな怒濤のような日々を経て、7月16日はやってきたのでした。

公演初日。
オリジナルミュージカル世界初演です。
かっこよくいうと、オリジナルミュージカルワールドプレミアナイトです。

 M1は女性のsoloです。
僕の出番はM2。

この作品は普通だったら完全にmusicalのクライマックスに歌われるような2曲からスタートします。
歌い手としては、最初が勝負です。

フランの声を楽屋で聞き、残した空気を舞台で吸い。
僕がその時できた最高のパフォーマンスをしました。

すると、M2で拍手が起きました。


まさかの2曲目で。

流石のNYです。なんて嬉しい瞬間だったことでしょう。
観客とこんなにも同じ息が吸えるのはNYだけかもしれないと思いました。

そして、大きな拍手に包まれて、初日を終えました。

その次の日は、本当に本当にお世話になった
NY Coo Gallery でパーティーをさせて頂きました。


絵に囲まれて、NYのmidtownで、そして、NYで活躍している日本人の愛に包まれながら。
素晴らしい時間を過ごしました。

それから、千秋楽まで走り抜けました。
一番心に残っている公演は千秋楽の前日の公演です。
一番繊細に、大胆に、大切に、公演することができました。

この時はちょうど、


日本からこの公演の為に滝澤さんが見にきてくれました。
(一緒にmusicalをやったことがある素敵なドラマーです)

そして、今、アメリカに留学中の浩太も見にきてくれました。
浩太は本当に可愛くて、僕の弟のような子です。
なんとビデオをとってくれました。

本当に、本当に、素晴らしい1ヶ月でした。
あの光景を、あの瞬間を忘れません。
そして、かならず、またNYの舞台に立とうと思います。


本当にありがとうございました。

そして帰国して月日が流れ、日本で、報告をかねたパーティーをしてきました。
8月25日のことです。


ゲストに瀬戸宏一さんを迎え、トークのお時間。
(僕はあまり話すののが得意じゃなく、ほぼ2人、むしろ、ほぼさち子さんが話してました。)

そして上映会。

浩太がとってくれたビデオを満席の客席で鑑賞しました。
もう、本当にドキドキ、緊張しました。
ですが、その緊張は、本当に幸せな形で解消されました。

上映が終わった瞬間、本当に割れんばかりの拍手が場内を包んだんです。

本当に、嬉しかったです。
なんだか、暖かい気持ちに包まれているような気分になりました。

その後、



MINIライブをやらせて頂きました。
準備してきた曲を、時間の限り歌いました。
ただただ、幸せなナンバーを集め、皆様への感謝を込めました。

この写真の後ろ姿は、母と姉です。
来てくれて本当にありがとう。

特に姉は、この作品の絵を全て0から書き起こしてくれました。
姉には、感謝も書くことも山のようにあるんだけど、
お姉ちゃん!また、あった時に話すよ。

まだまだ、まだまだ、感謝も感動も起こったこともかき足りません。
そのくらい、大切で、充実した時間でした。
僕の人生の大きな大きなターニングポイントになったと思います。

これで、color of life の最初の話は幕を閉じます。
でも、
この作品。
この話。

まだ終わらないんです。

近いうちに、大ニュースや幸せな話として、報告させて下さい。
きっと、皆さんも一緒にワクワクできる話だと思います。

こんなに長い文章を最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

感謝しても感謝しても感謝してもしきれません。
ぼくのこれからの人生で音楽という形で、愛という形で、返し続けたいと思います。

本当にありがとうございました。

2013/09/13

伊藤靖浩