何故かお酒が呑めなくなった事 | 猫と魚と乳癌と私

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2013年、乳癌の温存手術をしました。現在はノルバデックスを服用し、経過観察中です。旦那、猫二匹と暮らしています。 

私は20代前半頃から乳癌になるまで、多少具合が悪かろうが熱があろうが、ほぼ毎日欠かさずお酒を呑んでいた。

人と話したい気持ちはあるのに、口下手であまり積極的でない私は、お酒を呑めば緊張がほぐれて楽しく話せる様になるので、お酒の席は好きで飲み会等には良く参加していた。そのうち家でも晩酌する様になってしまい、挙げ句の果てには呑まないと寝られないという、依存症又は中毒患者に片足突っ込んでいた様な状態だった。

昼間は「身体に悪いから今夜こそ止めとこう」と思うのだが、夜になると落ち着かず、やっぱり呑んでしまうという毎日を繰り返していた。今思えば、片足どころか両足突っ込んでいたかもしれない。

呑むとすぐ顔が赤くなってしまう私は、お酒は好きでもそんなに強くはなかった。なので30半ばを過ぎた頃からは、身体がそろそろ限界を迎えていたのか、体調はなんだかいつでも優れなかった。私が癌になったのは、アルコールが大きく影響していたと思う
(※あくまでも私の場合です)

しかし、癌が発覚してからは何故かお酒にあまり手がつかなくなり、そしてホルモン療法が始まった頃からは、たまに呑んでも以前の様な爽快感も無く、又、呑んだ後には動悸がしたり気分が悪くなるので、あんなに好きだったのに今では全く受け付けなくなってしまった。
 
理由は良く分からないが、癌になり初めて手術や放射線治療等を経験したり、病気関係の書籍を読んだりして、心理的に「お酒=体に良くない」という概念が強く植え付けられたのかもしれない。もしくはあまり可能性はないと思うがホルモン療法を行なっていく内に体質が変わったのかもしれない。 
どちらにせよ、過度なアルコールは乳癌やその他病気にある程度影響するという事も立証されているそうなので、私みたいなもう一生分の酒を呑んでしまった様な者は、やめられるに越した事はない。 
 
きっと癌にならなかったら、いつまでも生活を改めず、もっと深刻な病気になっていたか、頭か心臓がやられて今頃命が無かったのかもしれない、とも思う。
今回の病気は、あまりにも度が過ぎて呑んでいた私への「もうそれぐらいにしておけ」という天からのご啓示なのかもしれない。

今は、たまには美味しい物を食べながら楽しく呑めればいいな、という気持ちも少しはあるが、まずはお酒に頼る生活をやめられて良かったのだと思う事にしている。