阪神電気鉄道が野田駅~天神橋筋六丁目停留場の間で運行していた路面電車「北大阪線」は、49年前の廃止後、阪神バスにより同じ北大阪線の名で代替バスが運行されてきましたが、運転士不足の影響から、明日午前の1往復をもってこの代替バスも廃止になります。
阪神電鉄バス時代には、日中でも30分間隔で運行されていたのですが、大阪駅・梅田駅に乗り入れていないことが災いしたのか徐々に減便が進み、近年は土休日ダイヤの朝方1往復のみとなっていました。北大阪線単独区間である北野(阪急大阪梅田駅より、阪急電鉄本社をはさんで北へ徒歩数分の場所)~天神橋筋六丁目の間はバスがなくなりますが、さらに北側の城北公園通には、大阪シティバス[34](大阪駅前~守口車庫前)が日中でも高頻度で運行されているため、これが事実上の代替路線になるようです。また、阪急中津駅~野田阪神前の間では、大阪シティバス[58](大阪駅前~野田阪神前)も毎時2~3回の割合で運行されており、これも代替路線として機能します。
阪神バスでは、野田甲子園線の残党で北大阪線の送り込み回送を兼ねた野田杭瀬線(野田阪神前~阪神杭瀬駅北)が明日、同じく野田甲子園線の残党である杭瀬甲子園線(阪神杭瀬駅北~阪神甲子園駅)も12日に廃止され、阪神の一般路線バスは大阪市内から完全撤退します。
阪神により開かれた野田阪神前バスターミナルは、明後日より大阪シティバスのみが発着することになり、阪神電気鉄道にしてみれば、庇を貸して母屋を取られるも同然となったようです。