化けものつづら 荒井良 189 | 郷愁倶楽部

化けものつづら 荒井良 189

荒井良

$郷愁のイラストレーション-荒井良1

 荒井良著 木耳社発行 2006年5月初版


 今回は、イラストレーションではなく、

 昔の作品でもありませんが、

 不思議な魅力をもった作品ですので、

 紹介させていただきました。











 帷子辻 -かたびらつじ-

 禅の無情の教えを知った皇后が、
 多くの人が悟りの道に目覚めるよう、
 自らの遺骸を人の目につくように辻に捨てよ
 と遺言したという説話による。

 本書解説より(上段の作品)


$郷愁のイラストレーション-荒井良2
$郷愁のイラストレーション-荒井良3
$郷愁のイラストレーション-荒井良4
相手にまといつき、絡めとる
妖艶な姿を、可憐さが残る娘の白い肌に、
刺青のように蜘蛛を浮かび上がらせることによって、
美と不気味さを一体化した。

本書解説より(中段の作品)


魍魎 -もうりょう-

墓を暴き死体を食らおうとする魍魎の表情に
幼さ・無邪気さを残し、
あえて死体の表情には恍惚感を与え、
場の凄惨さを夢幻の世界に変換して表現した。

本書解説より(下段の作品)




最初に、これらの作品を見たとき、

京極夏彦の世界が彷彿としましたが、

それもそのはず、その多くが、

京極夏彦の文庫本の表紙を飾った作品のようです。




■他の掲載作品

姑獲鳥・古籠火・狂骨・塗仏・出世螺・鉄鼠

五徳猫・宗玄火・清経蟹・於岩さま・化粧狐・鍾馗

川赤子・風神雷神・死神・天狗・瓶長





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荒井 良 あらい りょう

1958年東京生まれ。文化学院美術科、武蔵野美術学園彫塑科卒業。
1989年川越に移住。張り子制作を始める。
1996年「化けものつづらシリーズ」として制作を開始。
1998年より京極夏彦著・文庫本表紙を手掛ける。

(本書著者略歴より抜粋)


荒井良・張り子の仕事

$郷愁のイラストレーション-荒井良5










*昨日、3D映画 「タンタンの冒険」を観てきました。
 映像技術の進歩に驚くばかりです。
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*関連ページ
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$郷愁のイラストレーション-70X188-034 画図 百鬼夜行 「壱」鳥山石燕
 安永5年発行 鳥山石燕著 画図 百鬼夜行より
 姑獲鳥・ひょうすべ・網切・ぬらりひょん・飛頭蛮他
 034 百鬼夜行
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$郷愁のイラストレーション-No
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