ハローワークに行ってきますた。
失業給付の相談や準備をしに、いざ新宿ハローワークヘ。
「ついに自分もここまで来たか。」というある意味のすがすがしさを覚えながら扉を抜けると・・・・
そこは、雪国・・・ではなく、年末のアメ横かよ!!ってなくらいの活況を呈しているではありませんか。
若者から年寄りまで、ざっと300人くらいが、
求人情報を検索する端末にびっしりはりつき、
一心不乱に画面に見入っている様子に圧巻されました。
意外ですた。。。
未熟ですた。。。
もっと閑散とした様子を思い浮かべていたんですが、
世の中には意外と失業者は多いようです。
失業給付を受けるには、まず、「私、仕事する気満々ですから、ほんと、お願いしますよ」という意思表示をハローワークでしなきゃいけない。
別に、平身低頭で職員に頼み込んだりするわけではなく、
失業者として登録すればいいのだ。
就職する意欲があるものに対し、食いつなぎの金額として支払われるのが「失業手当」なのだ。
僕がもらえる失業給付金は一日、だいたい5000円。
これは、年齢や就業年数や年収によって変わってくる。
僕は、一ヶ月失業してたら15万円程度もらえる算段になる。
「んにゃろ、失業者のくせにぼんやりしてるだけで15万円とは、ふてぇ根性だ」
と、健全な労働者諸君にはしかられそうだが、
考えても見てください。
あした、どうやって生きていこう、
この先どうなるのだろう
とりあえず、明日朝起きたら何をしよう
ってか、僕って社会のくずだな。 死にたい・・・
と考えながら日々鬱々とすごす気持ちを。。。
もちろん生きていくためにはご飯も食べなきゃいけない、転職活動をしなきゃいけない。
そんな社会の敗北者に、一日5000円くらい援助してくれたっていいじゃな~い
ってのが、こちらの主張です。
さて、
登録を無事に済ませ、その大人気の求人検索の端末もいじってみることにした。
とりあえず、自分のいた業界「その他」に絞って探してみる。
「その他」だけあって、なかなか味のある求人も多い。
いちばんすげー、と思ったのが、
職種内容:
演歌歌手
ってやつ。
思わず求人票の詳細を開いてみると、
年齢:18歳~50歳 (おいおい、幅がやたら広いな)
仕事内容:週二回、演歌のレッスンを受けてもらう(レッスン、する側じゃないわけね。。。)
師匠について、業界を勉強してもらう(なるほど、将来的に独り立ちさせるということか・・でも50は遅いだろ)
その他:事務所の掃除などもしてもらいます。
世の中にはいろんな職業があるわけですね~。
僕が使っている端末には、スーツ姿のおじさんが座っていた。
そのおじさんは端末をいじるたびに大きなため息をつき、
ぼんやりと画面をながめていた。
僕はまだ、妻もいないし子供もいないので、自分ひとりの身の振り方を考えてればいい、
でもこのおじさんは、もしかしたら妻にも子にも失業のことを話せずに、
朝スーツ姿で出勤するふりをして、
ハローワークにきているのかもしれない。
そして、ここを出たら夜の7時くらいまで新宿公園で時間をつぶしているのかもしれない・・・・
そんなことを妄想していたら、自分の境遇がある程度気楽に思えてくるのが不思議だ。
僕は、なぜか足取りも軽く、ハローワークを後にしたのだった。
(ダメだろ!!!!!)