「部下を持つことになった。どうやって接しよう」
「なんでうちの上司は具体的な指示をくれないのか?」

とマネージメントする側、マネージメントされる側ともに
何かしら仕事を進めるにあたり、対人への悩みがありませんか。

マネジメント及び、各種役割の特性を知った上で、
行動を取れると助かりますよね。

その支えになるのが今回紹介する
「MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み」です。


MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み (PHPビジネス新書)
若林 計志
PHP研究所
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<目次>
第一部 人を動かす3つの力
1.自由かスパルタか
2.なぜマネジメント・コントロールか
3.行動コントロール
4.結果コントロール
5.環境コントロール
6.プロフェッショナルマネージャの仕事
第二部 実践編
7.成功企業に学ぶマネジメント・コントロール





本書では、最初にマネジメントの葛藤について説明がされ、マネジメントについての3つの切り口、その詳細の説明、最後に実践している企業について書かれている。

対象はマネジメントする人。
部下でも後輩でも構わないので、誰かを導く立場にある人。

MBAとタイトルには記載しているが、MBAで出るような用語や知識は必要がないので、
経済学、経営学を知らなくてもすんなり読める本である。

3つの力とは
・行動コントロール・・・誰がやっても同じ結果が出せるように「行動」を管理する仕組みを作る
・結果コントロール・・・売上や顧客満足度などといった目標となる成果(結果)を設定し、それを達成する方法は、各個人に任せるやり方。
・環境コントロール・・・組織の文化を作る根本的な風土をコントロールすること。経営理念、規律、評価システム等


自分が知っている成功企業や成功体験を元に本書を読み進めると
「あ~」と納得がいく。

本書で書かれているサッカーの岡田武史監督の苦悩(マリノス時代、札幌時代)。
過去に監督時代の苦悩とかを記事で読んだことあったから、すんなり話が落とし込めた。




本書でも書かれていたのだが、マネジメント・コントロール系の本は経営者向けの書籍が確かに多い。特に、環境コントロールや結果コントロールに関する記述が多く、現場の人にとっては「何書いてあるんだ?」と解釈しが高い内容が多い。

それが解釈しやすく書いてあるという意味で、本書はマネジメントを学ぶ導入本としてはよろしい。

勘違いしてはいけないのは、
本書に書いてあるのは指針だけで、具体的な方法は「自ら考える」必要が有ることである。

組織は生き物に近いので、ここで成功したことがあちらで成功するとは限らない。

A社で作成したマニュアル(行動コントロール)がB社で適用できるかはわからない。
X部署の目標(結果コントロール)をY部署には適用出来るかはわからない。

など、それぞれ、違う要因があるはず。
その時に、漠然と違うという考えではなく、「行動」「結果」「環境」の視点で見ることが出来れば、一歩進んだ目線になり、問題・課題の見え方が替ります。



時間がない!!という人には、本書の
P62 3津のコントロール
P136 図5 行動コントロールと結果コントロールの比較
P171 図8 目的に合わせてコントロールを選択する

を読めば本書でいうマネジメントの全体像が見えます。





本書はレビュープラスより敵本して頂きました。