脱毛のしくみ解明へ一歩!髪の成長不全には、「リバーぜH」酸素がかかわっているようだ。

Science 2006年 11月10日

 

の毛は、毛根にある「毛母細胞」が分裂することでのびる。


毛根を取り囲んでいる組織を「毛包」といい、毛根を保護し、毛がのびるための通路となる。

 

毛の成長や脱毛をコントロールする分子レベルのしくみは、これまでよくわかっていなかった。

 

アメリカ、マサチューセッッ医科大学のカザンセーバ博士らは、ロシア、ボルガウラル地方に住む35万人についてその遺伝子を調べた。


調査の結果、脱毛症や毛が生えにくい症状をもつ家系では、遺伝子に特徴的な異変があることが明らかになった。

 


これらの患者は「LIPH」という遺伝子の一部が欠損する変異をもっていたという。
LIPH遺伝子は毛包の成長にかかわり、さらに「リバーゼH」とよばれる酵素の生成にたずさわる。
リバーゼHが生成されないことで、毛の成長を阻害する物質が蓄積するのではないか、と博士らは考える。