こちらは、ピグで仲良くさせてもらっている、Zyonkoさんのブログ『ZyONKoの落書き日和』内のイラストより妄想させていただきましたwww
Zyonkoさん、妄想許可ありがとうございました♪
というか、6月のイラストに今頃お話書くとかね…。ほんとスローペース過ぎます、私…。
*******************
相合傘
敦賀さんのマンションには、地下通路で繋がれた高級スーパーが隣接されていて。
私が食事を作りにご自宅にお邪魔する際には、足りないものを補充するために、たまにだけど利用することがある。
“芸能人・敦賀蓮”がご近所を闊歩するのもどうかと思うし、雨の日だって傘も要らないこの空間。
その点では、この地下空間もアリだと私は思う。
そんな便利な地下通路。
なんの因果か、今日のこの雨の日を狙ったかのように、急遽点検のため通行禁止となってしまった。
「凄い雨ですねぇ…」
徒歩での買い物と考えていたので、車の鍵は部屋のなか。
マンションのエントランスで呆然と立ち尽くす私たちのもとには、来客用の貸し出しの傘が一本だけ残っていた。
「車の鍵、取ってこようか?」
「そんな!
隣のスーパーにおしょうゆを買いにいくだけなんですから!!
大丈夫、歩いてすぐですよ!!」
大事な先輩の体を雨に打たせるわけにはいかないし、敦賀さんに「一人で歩いていきます」と伝えたのに、敦賀さんはそれを許してくれない。
「外も薄暗く危ないから」と、結局二人で歩いてスーパーに向かうこととなった。
***
「ほら、傘の中においで?」
「…は、い」
敦賀さんが持つ傘に、二人で入る。
ただそれだけのことなのに、心がひどく緊張した。
歩く度に肩が触れるその距離に、目眩を起こしそう。
雨のお陰で、私の高鳴る鼓動は聞こえないだろうけど…。
このままスーパーまで行くなんて心臓が持たないと思い、敦賀さんとの間に少し隙間を空けてみる。
反対側の肩が傘からはみ出して少し雨に濡れるけど、それでも平常心が保てるならそれでよかった。
―――なのに。
「最上さん、ほら、肩が濡れちゃうよ」
「ぅひゃあぁ!!」
雨音で聞こえないと思ったのか、敦賀さんは私の耳元に唇を寄せて話しかける。
「ちっ、近いですっ!!
びっくりしたじゃないですか!!」
挙動不審に驚く私を見て、一度真顔で固まった敦賀さんは、その後クスクスと笑いながら「ごめんね」と言った。
耳元に残る吐息の感触が、私をおかしくさせる。
私が驚いた声をあげたその時から。
―――敦賀さんが「ごめんね」と言ったその時から、敦賀さんの雰囲気が『夜の帝王』のような色めいたものに変わった気がした。
「でも、濡れちゃうからもっと近くに寄らなきゃ、ね?」
そう言うと敦賀さんは、私の腰に手を回して自分の方へと引き寄せる。
日本男子とは思えないその行動の数々に、私はもうノックアウト寸前。
顔の赤みも、きっとすごいことになっているはず。
私は動揺を隠すために、わざと声を荒らげて注意した。
「つっ、敦賀さん!
こんな公の場で堂々と女性に触れるなんて…!
こんなことされたら、世の女性方は誰だって自分に気があると勘違いしちゃいますよ!!」
雨が降っていて人通りも少ないとはいえ、ここは公道。
芸能人・敦賀蓮が歩いていたら、誰だって振り返る。
「…最上さんは?」
腰に回った敦賀さんの手に、少し力が入る。
「そろそろ気付いてくれても良いと思うんだけど…」
ぼそりと言った敦賀さんの声は、雨音にかき消されて。
「…え?ぅ、ぁ…!」
敦賀さんの声を聞こうと顔を向けた私の頬に、柔らかく温かな感触が感じられた。
「んな…っ!!」
何を…!
「こういうことは、誰にでもしてるわけじゃないからね」
「こ…!」
こんな、誰が見ているかもわからない場所で、『ただの後輩』の私の頬に口づけるなんて…!
頬を押さえて真っ赤になる私に、敦賀さんは未だ夜の帝王の笑みを浮かべて、続けて話す。
「大雨も良いものだね。
今のはきっと傘に隠れて、周りには見えていないから安心してね?
…もっとも、俺は誰に見られていても気にしないんだけど…」
「は…!破廉恥です…っ!」
私は真っ赤な顔のまま、敦賀さんの言葉を遮るように、あとわずかな距離となっていたスーパーへと逃げるように駆け込んだ。
頬にあたる雨が、冷たくて気持ち良かった。
とりあえず、中に入ったらこのスーパーに傘が売っていないか見てみよう。
だって。
敦賀さんとの距離はまだ…、変えたくないから。
―――自分に自信が持てる、その日まで。
いつかまた訪れる、相合傘を夢見て―――。
*******************
8月末に出だしを書いたっていう。←遅い
しかもその頃妄想したのと変わっちゃったよー(´Д`)
中途半端でごめんなさーい!!www
Zyonkoさん、妄想許可ありがとうございました♪
というか、6月のイラストに今頃お話書くとかね…。ほんとスローペース過ぎます、私…。
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相合傘
敦賀さんのマンションには、地下通路で繋がれた高級スーパーが隣接されていて。
私が食事を作りにご自宅にお邪魔する際には、足りないものを補充するために、たまにだけど利用することがある。
“芸能人・敦賀蓮”がご近所を闊歩するのもどうかと思うし、雨の日だって傘も要らないこの空間。
その点では、この地下空間もアリだと私は思う。
そんな便利な地下通路。
なんの因果か、今日のこの雨の日を狙ったかのように、急遽点検のため通行禁止となってしまった。
「凄い雨ですねぇ…」
徒歩での買い物と考えていたので、車の鍵は部屋のなか。
マンションのエントランスで呆然と立ち尽くす私たちのもとには、来客用の貸し出しの傘が一本だけ残っていた。
「車の鍵、取ってこようか?」
「そんな!
隣のスーパーにおしょうゆを買いにいくだけなんですから!!
大丈夫、歩いてすぐですよ!!」
大事な先輩の体を雨に打たせるわけにはいかないし、敦賀さんに「一人で歩いていきます」と伝えたのに、敦賀さんはそれを許してくれない。
「外も薄暗く危ないから」と、結局二人で歩いてスーパーに向かうこととなった。
***
「ほら、傘の中においで?」
「…は、い」
敦賀さんが持つ傘に、二人で入る。
ただそれだけのことなのに、心がひどく緊張した。
歩く度に肩が触れるその距離に、目眩を起こしそう。
雨のお陰で、私の高鳴る鼓動は聞こえないだろうけど…。
このままスーパーまで行くなんて心臓が持たないと思い、敦賀さんとの間に少し隙間を空けてみる。
反対側の肩が傘からはみ出して少し雨に濡れるけど、それでも平常心が保てるならそれでよかった。
―――なのに。
「最上さん、ほら、肩が濡れちゃうよ」
「ぅひゃあぁ!!」
雨音で聞こえないと思ったのか、敦賀さんは私の耳元に唇を寄せて話しかける。
「ちっ、近いですっ!!
びっくりしたじゃないですか!!」
挙動不審に驚く私を見て、一度真顔で固まった敦賀さんは、その後クスクスと笑いながら「ごめんね」と言った。
耳元に残る吐息の感触が、私をおかしくさせる。
私が驚いた声をあげたその時から。
―――敦賀さんが「ごめんね」と言ったその時から、敦賀さんの雰囲気が『夜の帝王』のような色めいたものに変わった気がした。
「でも、濡れちゃうからもっと近くに寄らなきゃ、ね?」
そう言うと敦賀さんは、私の腰に手を回して自分の方へと引き寄せる。
日本男子とは思えないその行動の数々に、私はもうノックアウト寸前。
顔の赤みも、きっとすごいことになっているはず。
私は動揺を隠すために、わざと声を荒らげて注意した。
「つっ、敦賀さん!
こんな公の場で堂々と女性に触れるなんて…!
こんなことされたら、世の女性方は誰だって自分に気があると勘違いしちゃいますよ!!」
雨が降っていて人通りも少ないとはいえ、ここは公道。
芸能人・敦賀蓮が歩いていたら、誰だって振り返る。
「…最上さんは?」
腰に回った敦賀さんの手に、少し力が入る。
「そろそろ気付いてくれても良いと思うんだけど…」
ぼそりと言った敦賀さんの声は、雨音にかき消されて。
「…え?ぅ、ぁ…!」
敦賀さんの声を聞こうと顔を向けた私の頬に、柔らかく温かな感触が感じられた。
「んな…っ!!」
何を…!
「こういうことは、誰にでもしてるわけじゃないからね」
「こ…!」
こんな、誰が見ているかもわからない場所で、『ただの後輩』の私の頬に口づけるなんて…!
頬を押さえて真っ赤になる私に、敦賀さんは未だ夜の帝王の笑みを浮かべて、続けて話す。
「大雨も良いものだね。
今のはきっと傘に隠れて、周りには見えていないから安心してね?
…もっとも、俺は誰に見られていても気にしないんだけど…」
「は…!破廉恥です…っ!」
私は真っ赤な顔のまま、敦賀さんの言葉を遮るように、あとわずかな距離となっていたスーパーへと逃げるように駆け込んだ。
頬にあたる雨が、冷たくて気持ち良かった。
とりあえず、中に入ったらこのスーパーに傘が売っていないか見てみよう。
だって。
敦賀さんとの距離はまだ…、変えたくないから。
―――自分に自信が持てる、その日まで。
いつかまた訪れる、相合傘を夢見て―――。
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8月末に出だしを書いたっていう。←遅い
しかもその頃妄想したのと変わっちゃったよー(´Д`)
中途半端でごめんなさーい!!www