久しぶりのネタなのに、蓮キョではなく尚さんの独白という…(´Д`)スミマセン


本誌の尚→キョの行為が許せない感じだったので、妄想では私の希望する、控えめ尚さんでwww


どぞー。

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「……ん……」

昼過ぎまでだらだらと寝ていた俺は、ほんのり香るカレーの香りで目が覚めた。

(カレー…)

ベッドから起き、のっそりとキッチンに向かう。
カレーはきっと、あの人が作ったんだろう。


「祥子さーん?

…あれ……?」

キッチンを覗くが、そこには祥子さんの姿はなく。
鍋の中のカレーも、程よく冷めていた。

(買い物か…、仕事か…?)




プリンが好きなお子様舌の俺には、祥子さんの作るカレーは、少し辛い。
でも、「辛い」なんて格好悪くて、祥子さんには未だに言えないでいた。


(アイツの作ったカレーが食べたいな…)


アイツの―――キョーコの作ったカレー。

俺の好みを熟知したそれは、林檎が隠し味だとか言ってたっけ。


俺がメジャーデビューを夢に、必死でもがいていたあの頃、アイツはアパートでカレーを作って待っていてくれて…。
失敗して帰ってきても、優しく微笑んで俺の話を聞いてくれた。

いつからか、デビューの話が本格的になるにつれてアパートにも帰らないようになって。
それでもアイツはきっとカレーを作って待っていてくれたんだ。

――俺好みのカレーを。



キッチンの鍋に手を伸ばし、一口カレーを味見する。

「……辛っ……」


それでも空腹には耐え切れず、炊飯器のご飯と冷めたままのカレーを食器に盛り付ける。

「…いただきます…」

一口、また一口と、口に運ぶ。
冷めたカレーライスは、あの頃の俺を責めるようにひりひりと辛くて。

今更アイツにこの感情をぶつけても、もうアイツには届かない。



俺は只々懺悔するように食べ続けた。





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KAB.さんの「カレーライス」という曲の妄想です(*´∇`*)
尚さんには、こんな風にこっそり後悔してもらいたいのですー。