ついにあの!
大型企画に殴り込みです!←違う

「蓮キョ☆メロキュン推進!『ラブコラボ研究所』」

メロキュン企画・第三弾、お題『小っちゃくなっちゃった!!』に参加させてもらいました♪
今回の企画は、参加者全員同じセリフからのスタートとなっています。
既に参加者様の素敵なお話がupされていますので、上の総合案内所からどうぞ(*≧∀≦*)


私の駄文は下へどうぞ↓


*******************
~二人だけのひみつ~



「え!?嘘!!何で!?小っちゃくなっちゃった!!」

――朝起きると、鏡の前には小学生の頃の私がいた――


***


「――信じられん。こんなことが現実にあるなんて」

ここはLME事務所、社長室。
目の前には、目を丸くした社長とミューズが並んでいた。

「私もなにがなんだか…。
仕事に支障が出ては、と思い慌てて社長に連絡してしまいまして、すみません…」

「いや、なに。仕事の方は何とかするから、気にするな」

「は、はぃ…」


朝起きると、なぜか私の姿は小学生の頃の姿となっていた。
髪の色も黒く長く戻り、背も小さく、当時の姿を知る人物でなければ、きっと私だとわからない。

だるまやの大将や女将さんにも会わせる顔がなく、そっと家を抜け出して社長に連絡したのだった。

そして、ミューズにさんざん遊ばれ、フリフリのワンピースにツインテールという格好で、今ここにいる。

ツインテールなんて、本当に昔の私のまま…。


「あまり大袈裟に話を広げるのもどうかと思うが、とりあえず、最上くんの姿が見えないと五月蝿いヤツもいるから、アイツにだけは話しておくか。もうじき来るだろ」

……?

何の話かわからずにいると、ドアのノック音とともに、あの人の声が聞こえてきた。

「社長、失礼します」

そこに現れたのは、敦賀さん。
敦賀さんは小学生の姿となった私と目があったかと思うと、

「最上さん…!?君、どうしてその姿…!!」

真っ先に、私だと気付いてくれた。



***


だるまやにも戻れなくなってしまった私は、敦賀さんのご厚意により、しばらく敦賀さんのお宅のゲストルームに御厄介になる、ということで話がまとまった。

家主よりも先に部屋に上がるわけにもいかないため、今日は敦賀さんの仕事に一日中同行させてもらうこととなった。


「申し訳ありません。敦賀さんにまでご迷惑をかける事態になってしまって…」

「迷惑だなんて思ってないよ?それより、このことは社さんには…」

敦賀さんの会話が止まったため、不思議に思って見上げてみると、視線の先には社さんの姿があった。

「おはよう――あれ?蓮、その子は?」

「おはようございます、社さん。
えぇ…、知り合いの娘さんで。今日はテレビ局を見学したいと」

あ、社さんには、秘密にしておくのね。
確かに、話が広まりすぎるのも大変だもの。

「へぇ~、そっか。俺は、まさか『源氏物語』でいうところの『紫の上』かと…」

「何を言っているんですか」

「好きな子には振り向いてもらえないし、とうとう一から育てることにしたのか、なんて!!

しかも、どことなくこの子、キョーコちゃんに似てるような…」

私の名前が急に出てきたのでどきっとするけど、そこは敦賀さんが誤魔化してくれる。

「もう良いじゃないですか!馬鹿なこと言ってないで、現場いきますよ。
さ、行こう」

敦賀さんがスッと手を私の前に出す。
手を…繋ぐ、ということ?
おずおずとその手に捕まるように手を伸ばすと、敦賀さんはぎゅっと私の手を握ってくれた。


現場で敦賀さんと手を繋いで一緒に行動するなんて、夢みたい。

普段では有り得ない行動が出来る状況に、私の胸が高鳴る。
この場で私が『最上キョーコ』だと知っているのは、敦賀さんだけ。
二人だけの、ひみつ。
いつもよりも近く感じる、敦賀さんまでの距離。
もう少しこのままでいたい…なんて思う程だった。


***


「―――疲れた?」

「…あ、いえ…」


夜になり、敦賀さんのお宅へ。

今の姿ではまともにキッチンに立つこともできず、食事は結局デリバリー。


敦賀さんと一緒に行動できることに浮かれて、舞い上がって、すっかり自分の状況というものを忘れてしまっていた。

――馬鹿だ、私。

敦賀さんと一緒にいられるのも、手を繋いでもらえるのも、私が今小さい姿だから。
こんな不釣り合いな姿で敦賀さんの周りをうろうろして、本当に迷惑でしかないはずなのに。

私の体は、いつ戻るのかな…。

だからといって元の姿に戻ったとしても、この関係はただの先輩と後輩に戻るだけのことだけれど…。


「敦賀さん、すみません。私、お先にお休みさせていただきますね」

とにかく、一人きりになりたかった。
この、訳のわからない感情を、涙で流してしまいたい。
小学生だったあの頃と、同じく。

「最上さん、待って。一人きりになって、どうするつもり?」

「……え?」

「一人で、俺の見えないところで、泣こうとしていた?」

「…! どう…して……」

「そんな顔をしていたら、誰だって気付くよ」

「………」

敦賀さんの言っていることは全て図星で、私はその場に立ち尽くしたまま動けなかった。
少し間を置いて、敦賀さんが話し出した。


「…最上さんは、俺がどうして君のその姿を見てすぐに君だとわかったか、分かる?」

「…あ…」

確かに、体が小さくなるなんて摩訶不思議な状況、言われても信じられないはずなのに、敦賀さんは真っ先に気が付いてくれた。

はっきりと、「最上さん」と。

「君だとすぐにわかったのは、過去にその姿の君に出会ったことがあるからだよ」

「…え!?
過去に、敦賀さんと、私が…!?」

「そう…。
俺はずっとあの日から、辛いときも君だけを想って生きてきたんだ。
思い出して?『キョーコちゃん』」

敦賀さんからの思いがけない言葉に、私は過去の記憶を慌てて呼び起こす。

『キョーコちゃん』と呼ぶ優しい声。

私、知ってる。

『――キョーコちゃん、泣かないで――』


あれは…。

「……コーン…?」

嘘、まさか。でも。
敦賀さんは、懐かしいふわりとした優しい笑顔で、

「――正解」

そう言った。


***


敦賀さんは、この姿に不安になった私を、気持ちが落ち着くまで優しく抱き締めてくれた。
頭を撫でて、当時からの私への想いを沢山お話してくれた。

この姿で、他人にこんなに優しく抱き締められた記憶なんてない。
人の温もりはこんなにも暖かいものだったんだ、と、今になって初めて知った。


一緒の布団に潜り、敦賀さんに甘えたまま眠りにつく。
『甘え』を許されるのも、初めてのことで、なんだか心がくすぐったい。


「敦賀さん」

「…ん?」

「私の姿が戻ったら、敦賀さんに伝えたいことがありますから…」

「うん、いつまでも待ってるから。

おやすみ」

「はい、おやすみなさい…」



―――そして、翌日。

「………んん………」

私は、体の変化に気付くことになる。

「……ん、あ、あれ…?戻ってる……!?」

隣で寝ている敦賀さんも、急いで起こして。

「つ、つつつ敦賀さぁ~ん!!起きて下さい!
私の体、戻ってます~~~!!」


二人、抱き合って喜んだのだった。


***


昨日借りていた小学生用の服を返すために、敦賀さんと二人、社長とミューズにお会いしたけれど、何故か私が小さくなっていたことは全く覚えていなかった。

つまり、このことは私たち二人しか知らない、『二人だけの秘密』なのだ。


「一体、どういうことなのでしょうね?」

「うん、俺たち以外の関わった人全員が、小学生の少女自体覚えていないなんて…。

あ、そういえば」

「? どうしました?」

「最上さん、元の姿に戻ったら、俺に伝えたいことがあるんだったよね?」

「ぅあっ…!そ、その…」

「…ね、早く教えて?
あの日からずっと待ってたんだから」


笑顔で近付く敦賀さんは、ワクワクした子供のような笑顔で。
こんな顔されたら、私の想いを伝えないなんてもったいない。


あの頃の私に、伝えたい。



『コーンと出会ってくれて、ありがとう』






*******************


ひー!!

メロもキュンもない駄文で、すみません(;つД`)
↑っていうか、この内容でメロとキュンを入れると、蓮さんの性.癖を疑いかねないっていうΣ( ̄ロ ̄lll)

いつもよりも長めになってしまい、打つのが辛かったー!

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

「断ピグ」とか言ったけど、ちょっとフライングしてきちゃったwww←現実逃避w