※バレンタインとカイセツの時期が被ることは原作では有り得ないのですが、カイセツな蓮キョのバレンタインです。
甘々!!…になるといいな(^^;



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―――――――あ。

兄さんの上着を片しているときに見付けてしまった、「敦賀さんへ」のメッセージ入りのチョコレート。

敦賀さんにしては珍しく、私物を持ち込んでいたみたい。

………大切なものだったのかな。


見えるように、兄さんのベッド脇に置く。

お風呂から出た兄さんは、その包みを見て、


「…………………………あ」


と、一言だけ発した。




バレンタイン、私も受け取ってもらえたけど、あのチョコを用意したのはどんな子なんだろう?

…可愛い字だった。


セツカになりきれずに今にも泣いてしまいそうな私は、顔を見られないように、敦賀さんから離れてキッチンに立つ。

敦賀さんはベッドの上で、チョコの包み紙をガサガサと開けているところだった。



………やだ、やだやだやだ。

私の前で、開けないで。
その子との思い出に、浸らないで。


「セツ」


突然呼ばれて、慌てて振り返る。


「………来い………」


ベッドに腰掛け私を呼ぶ。

遠慮がちに近寄ると、離れられないように、腕を捕まれた。


「チョコ、食うか」

「誰から、の…?」

「知らない。
お前の以外、興味ない。

…セツ、ほら……」


敦賀さんはオランジェットのような棒状のチョコを一つつまみ口に加えると、そのまま顔を突き付けてきた。


選択肢は、これだけ。

高鳴る鼓動。


ドキドキしながら顔を近づけ、反対側の端に口づける。

口、触れちゃいそう…!

敦賀さんは、逃げ腰の私の腰に手を回し、ぐっと手前に引き寄せた。


「………ん…!」


重なる唇。
何度も私の唇を貪る。
こんなに熱い口付けは、兄さん?それとも…。


「んんっ……ふ、ぁ…!」


チョコは、ひどく甘いものだった。


「………っはぁ…」

離してくれた時にはすっかりカインの姿に戻ってて。

私だけが、頑張ってセツカに戻ろうと必死だった。


「甘…。
このチョコをプレゼントした人、全然兄さんのこと分かってないのね」

「……いいんだ、お前だけが知ってくれれば。


ほら、セツ。もう一回…」


中毒性のある甘さ。
私はもう、拒めない。





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お話は妄想できてたのに記事作ってる余裕がなくて、危なくバレンタイン終わるかと思いましたwww