コツコツと響く足音。

それは、俺のものではなく。

後ろを歩く、彼女のもの。

暗い夜道に危なっかしく、一人で。




彼女と過ごした日の夜に、送り届けようと車のキーを出すと、

「夜空を見ながら、歩いて帰りますよ」

と。

一緒に歩こうと提案すると、

「写真、撮られたら大変ですよ?」

と。



君となら、写真だっていくらでも撮ってもらいたい。

俺のものだと、世間に知らしめたい位なのに。




「――――――最上さん」



何度も振り返り、君を確認する。



「――敦賀さん、先程からまだ数歩しか進んでいませんよ?」


クスクスと、少し困った顔で笑う君。


「不安なんだよ……。

頼むから、並んで歩いてくれないかな?」


苦笑いで、手を差し出す。

彼女はその手を迷いもなくとる。



「写真…撮られても、知りませんよ?」




並んで歩く夜道は、月の明かりだけが俺達を照らしていた。




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もう11月ですね。
外も暗くなるのが早い;;
夕方、保育所にお迎えにいく時間(17時頃)にはもう真っ暗!!
毎日息子と星を数えながら帰ってます。

今日は晴れてて三日月もはっきり見えました♪