「ベッド…

そんなに気になる…?」



「や、あの!

そんなわけじゃ!!」



あからさまな動揺。
目も泳いじゃって、まともに敦賀さんの顔が見られない。



「食事さえ出来ればいいかと思って、ベッドなんて気にせず空いている部屋を頼んだんだけど…」


「きゃっ」



手首を捕まれ、引き寄せられる。

敦賀さんが、私の耳元で囁くように言った。



「キングサイズ…試してみたい?」




手首を掴んでいた敦賀さんの指が、そのままツウッ…と私の腕を撫で上げる。


いやあぁぁ!!
夜の帝王の敦賀さんは、苦手なのよぉ!


すっかり固まってしまった私に、敦賀さんは少し困った顔をして、私の頭をポンポンと撫でながら言った。


「さ、食事にしよう」




*****



その後ルームサービスを頼み食事を済ませ、食後のコーヒーを二人で飲んでいた。



「このあと、どうしようか…?」


敦賀さんが、どしゃ降りの窓の外を見て言った。



「そうですねぇ…。まだ外も大雨ですから、なかなかホテルから出るタイミングも…」


「そうだね。雨は明日まで続くようだけど…。



このまま、明日の朝まで二人で此処に居ようか…?」



テーブルの上にあった私の手にそっと敦賀さんは手を重ね、夜の帝王の笑みを浮かべて私を見た。



びっくりした私は思わず自分の手を引いてしまい…


ガチャン!!



「きゃっ…!!」



手元のコーヒーカップに当たり、自分の体、お腹の辺りにコーヒーをこぼしてしまった。





続く
**************



はい。ベタな展開ですwww