今日の仕事は、敦賀さんと共演する2時間ドラマのロケだった。


朝から小雨が降っていて、敦賀さんは私がこの雨のなか歩くことのないよう「同じ場所に向かうのだから」と言い、車にご一緒させてもらえることとなった。



でも…。



何故か社さん不在のまま2人で車に乗り、ロケ地についた頃には車から出られないほどの大雨。
ドラマスタッフも共演者も人っ子一人居なかった。


「誰も、居ないね」

「おかしいですね…。敦賀さん、社さんから何か聞いていますか?」

「いや…」

「私、社さんに連絡してみますね。



…あ、おはようございます。最上です。
今日のロケって……え、えぇぇ!?



撮影延期!?」





…私達の知らないところで、撮影延期が決まっていた。

しかも社さんに聞いたところによると、このロケ地の地域は台風が接近していて、通行止めや渋滞のニュースも流れており、なかなか帰るのも難しいとのこと。



「…どうしましょう、敦賀さん…」



途端に青ざめる私。




「うーん、どうしようか。
俺の仕事は今日のこのロケがなければオフだから問題はないんだけど…」

最上さんは?と訊ねられ、私もオフです、と答える。




「それなら…

雨が止むまで、雨宿りしようか?」




敦賀さんはそう言うと、雨のなか車を走らせた。





続く

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…はい。台風直撃の思い出を塗り替えるように妄想しておりますwww