3倍シリーズ第1弾最終です~♪
第2弾も頂いておりますが、「早く読みたい!!」という方はブログ『Papillon- coterie-』へ(*´∇`*)
ここへのupは少し時間頂きますー(´Д`)
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~敦賀さんと3倍キョーコちゃん㊦~
ナツをやんわり膝からおろすと蓮はキョーコに近付いた。
「顔を上げて。最上さんが悪い訳じゃないから。頼ってもらえて嬉しいよ。2人で考えよう」
顔を上げたキョーコを待ち受けていたのは蓮の優しい微笑みだった。
その顔を見てキョーコは安心しふにゃっと笑みがもれた。
その様子をナツはつまらないといった目で見つめ口を開いた。
「そろそろおなかすいた。何か食べたい」
「さっきまでお菓子をつまんでらっしゃったのではありませんか」
「お菓子は別」
「…ふぅ。私は本日、ラングドック料理がいただきたいわ」
ナツと美緒が勝手に会話するので蓮とキョーコは目を瞬いた。
美緒が準備を促すように一瞥するのでキョーコは蓮と買い物に出かけた。
まるで新婚のように地下の直通スーパーで買い物を済ませて部屋に戻ると2人ともソファで眠っていた。
蓮が買い物袋をキッチンへ置きに行きキョーコがブランケットを2人にかけた。
「きゃ!」
ソファの方から悲鳴が聞こえ蓮は慌てて行くとそこにはキョーコが呆然と立っていた。
突如として2人が目の前から消えて、ブランケットの下には身につけていた物だけが残っていた。
不思議に思いながら蓮とキョーコは仲良く食事の用意をし、要求をされたラングドック料理を美味しくいただいた。
キョーコが洗い物をしている間、テレビを見ながら蓮はうたた寝していた。
「敦賀さん!起きて下さい!」
キョーコの声で覚醒して謝ろうとした時、色っぽい笑い声が聞こえた。
「え?!」
キョーコが困惑した顔で報告してくる。
「カイン兄さんとセツカが増えちゃいました」
見るとソファの上で恋人のように寄り添いながらこちらを見ている2人がいた。
「どうしましょう?」
見つめてくるキョーコの顔に考えることを蓮は放棄し、抱き寄せた。
「もう暫くうちで様子を見ようね」
貞操の危機が迫っているとも知らずキョーコは赤くなりながら頷いた。
<おわり>