アリクイ(と表現しておこう。)に舐められたことはあっても、ちゃんとした、キスと言えるキスは初めてだった。
口を付けたは良いけど、このあとどう動けば良いかわからない。
しかも、勢いで自分の想いまでぶちまけてしまって…。もう、恥ずかしくって敦賀さんの顔なんて見られない!!
瞳をガッチリと閉じ、固まったままの私。
敦賀さんはそっと唇を離し、口を開いた。
「自惚れても…いいんだよね?」
「…え?」
「俺と最上さんは同じ気持ちだと…互いに想いあっていると考えて、間違いない?」
「う、は…はい///」
どんどん赤くなる私の顔を見て、敦賀さんは一つ大きく息を吐き、そして私の体をギュッと強く抱きしめた。
「…どうしてそんなに可愛いの…」
「んなっ!?///」
「ずっと、こうしたかった」
敦賀さんの胸に抱かれた私は、そのまま動かず、トクントクンと鳴る鼓動を感じている。
少し、早い。
敦賀さん、私相手でも緊張してるんだ。
そう思うと、私の体の中から温かい想いが溢れだしてきた。
あぁ、これが『愛しい』という感覚なんだ。
私からも敦賀さんの体に腕を回し、応える。
「花火…最後まで落とさず終わらせることが出来なかったのに、恋が叶ってしまいました///」
「…うん、俺もだ」
クスクスと2人で笑い、ふと顔を見合わせる。
「もう一度、キスしたい。
キス、させて?」
「は、い……んん///」
返事が終わるより先に、顎を持ち上げられ、唇が降りてきた。
さっきのような、ただぶつかるだけのようなものじゃなく、柔らかいキス。
心のこもった、両想いの証。
「来年も、再来年も、その先も……
最上さんが花火をするそのときは、俺が隣に居たい」
「…はい、もちろんです。ずっと、ずっと…」
小さな頃から、花火には憧れしかなく思い出も何もなかったけど、大人になった今、大切なきっかけとなった。
これから先花火の時期になると、絶対今日この日を思い出すんだわ。
それはもちろん、敦賀さんの隣で。
「あ…打ち上げ花火…!」
「花火大会も、もう終わりかな」
空には私たちを祝福するかのように、大きな花が咲いていた。
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終わりです。
打ち切り感が物凄いwww
すみません、私にはこの程度しか…(;つД`)
妄想で桃色になってしまい、
「イカン!!ここは外だから!外だからぁぁ!!」
と、修正したらここまでしか…(-_-;)
蓮様には、これから先どんどんキョーコのトラウマの上塗りをしていってもらいたいですね(´∇`)