ヒ:俺、バイトする事にしたんだ!

ゆ:どしたの?急に~

ヒ:母ちゃんの知り合いの定食屋。

ゆ:もう決めたの?

ヒ:うん。いいよね?

ゆ:別にいいよ~

ヒ:ゆうちゃんもするんだよ!

ゆ:はい?

ヒ:ゆうちゃんも同じところでするの!

ゆ:バイトを?

ヒ:そうだよ!笑

ゆ:なんで決めてるわけ?笑

ヒ:だってゆうちゃんが心配だから。

ゆ:いや、意味わかんない!

ヒ:俺がバイトしてる時、浮気するかもしれないし。

ゆ:しないし!

ヒ:あはは♪

ゆ:ホントに勝手だよね~

ヒ:俺は駐車場の整備。ゆうちゃんは料理作るって~

ゆ:ホントに決まってるんだσ(^―^;)

ヒ:うん!いつも一緒♪

ゆ:バカ!

ヒ:そういうこと言わないで。

ゆ:あは♪でもバイトも悪くないね!いいよ!


小さな定食屋。

でも競馬場のすぐ傍にあるのでお客は常にたくさんいる。

広い駐車場も管理しているところだったので、ヒロは駐車場担当。

ゆうは定食や一品料理などを作り、接客することになった。


定食屋の方はとても忙しく、酔っ払ったお客さんを相手にするのも

思ったよりも大変で、手を握られたり、ちょっかいを出されたり、

精神的にもキツイ仕事だった。

ただ、競馬で大儲けした人が来るとお小遣いをもらえる。

時給も良かった!


ヒロは駐車場からゆうを覗き込んではニヤニヤしてた。

駐車場の方はわりとのんびり仕事してるようだった。

その駐車場の隅に休憩用の小さなプレハブがあって、

さぼり癖のあるヒロはいつもそこにいたようだった。


ゆうも休憩時間にはそのプレハブに行った。

小さなプレハブでかなりホコリ臭かったけれど

中にはテレビも座敷もあってなかなかくつろげる空間。


でも、そんなところに2人でいたら必ずエッチが始るわけで・・・


ゆ:バレるから嫌だよ!

ヒ:お願い!我慢できない。

ゆ:ホントに嫌なの!声だって聞こえちゃう。

ヒ:大丈夫、静かにすれば。

ゆ:人が来たらどうすればいいの~

ヒ:ドアにつっかえ棒してあるから。

ゆ:ねえ~やめてよ~

ヒ:無理だよ~

ゆ:いやだ~

ヒ:じゃあ舐めてよ。

ゆ:なんで~(´□`。)


ヒロの性欲処理。

こう思ってしまうのはゆうが断っても、じゃあフェラしてよ!っていう

この行為に疑問があったから。

フェラは好きじゃなかった。

フェラをするときにヒロはゆうの乳首をいじる。これがどうしても嫌で・・・

ヒロはゆうを気持ちよくさせようと思ってやってたのかもしれないけど

全然気持ちよくないし、なんだか簡単に済まされてるような気がしてしまう。


愛があってこそのエッチ。

そう思ってたゆうには、フェラというものに愛はないような気がした。

でも、本気で『したくない!』と訴えてもヒロは折れない。

そのうちには口論している方がめんどくさくなる。

しつこいヒロを黙らせるためにはするしかなかった。

『俺の事が好きならしてよ!』そういわれると断れなくなる。


たしかにヒロの事は大好きだった。

大好きなヒロのためなら・・・そう思うことも何度もあった。

でも我慢も何度も・・・


我慢・我慢・我慢。

ヒロと付き合うことに我慢は必要。

嫌な事でもヒロのためなら我慢できる。

それがゆうなりの愛情表現のつもりだったのかな。


結局そのプレハブはヒロとゆうのラブホテルと化した。

河原や草原でやるよりは良かったけど、そこはバイト先。

時々は他のバイトの子が入ろうとしてくる事もあったし、

何よりゆうの気持ちを無視してまでやりたいと訴えるヒロに

少し嫌気がさしていた。


でも、

このバイトにはちゃんと意味があったんだ。


それを知った時にまたヒロを大好きになった。