入笠山 山行記録 前編
入笠山 (長野県)1955.1m 2009'03/7~8 晴天曇天
『08'山と高原地図41北岳・甲斐駒 掲載』
【コース:コースタイム】 休憩含む 1泊2日
駐車場8:33-登山道入口9:09-お花茶屋12:47-マナスル山荘15:02-山彦荘幕営15:20-起床7:00-出発8:06-入笠山9:11-幕営地10:43-下山13:00-駐車場着14:32
※ 下山コースタイム不明
【人数:交通手段】 2人(下山4人) マイカー+カー
【はじめに】
前夜にすずらんの里に着、駐車場にて車中泊。
幕営指定地がないため、営業している山荘に直接交渉し、
テント泊がダメなら小屋泊にしようと決めて出発。
【トイレ】
すずらんの里駐車場(冬期使用不可)
青柳駅(一駅となり)
入笠湿原(山彦荘そば)
入笠山入口(マナスル山荘そば)
車をとめた場所が悪かった・・・
川の音がかな~りうるさくてなかなか寝付けなかった;
朝、
相方がなかなか起きられずにウダウダウダーっとしているので、駅まで散策に。
左の緑屋根の建物がトイレ。
左の高台が駐車場。(写真にうつってないや^^;)
写真撮影のため、駅にちょっと入場しちゃいました。(失礼しました!)
ホームにたつと、
違うよ~ ってお言葉をいただきましたら修正しますb
朝の散歩も済んだのでお手洗いへ~
と、行ってビックリ。
鍵が閉まっていました・・・
まさかのトイレ使用不可;;;
うわ~~~ん、
おなかは待っちゃくれませ~ん。
相方を起こし、急いで隣の駅へと向かいました。
とてもきれいな駅、そしてお手洗いでした。
この青柳駅からも入笠山への登山道があるのですが、
駐車場の関係で、もう一度すずらんの里駅へと戻ります。
さ、いざ出発です。
天気も快晴~気分も上々です^^
駅への階段わきにある高架下をくぐり、真っ直ぐ進む。
畑?に挟まれた車道をしばらく歩くと、
何やらメェメェと鳴き声が・・・
動物好きの相方は早速ナデナデ。
まったく逃げず、人なつっこいヤギだった。
メェメェの大合唱に見送られ?さらに気分上々。
ちなみにココは牧場らしい よ。
道なりに歩き、ログハウス風の家がみえたら登山道入口。
わかりづらいですが、奥のほうに小さな立て札があるので、そこです!
立て札・・・もとい、看板。
左 入笠山 と書いてある。 地面と同化しちゃってるけれど、看板は2つあるよ。
しばらく歩くと、
残雪の入笠山・・・
ん、もぅ~ 雪が出てきてテンションも↑↑↑
と、思いきや?
フカフカの上を歩くには、ちょっと遅かったかな。
でもこの看板、とてもツラい~;;;
なんで?って?
実はこの看板は「下り用」看板なのです。
だから…
山頂を目指し歩いて行くと、どんどん数字が増えます。笑
減っていくんではなくて、増えていく数字…
ちょっと気が滅入ります^^;
というわけで、
木についている矢印とは反対方向へと進むことになるので注意。
とにかく天気が良すぎて暑い。
あっというまに額も背中も汗でぐっしょり。
定期的に立ち休憩を繰り返してもなかなかに苦しい。
ズボンの中のタイツは余計だったかも^^;
イノシシ?シカ?
地面が露出しているとはいえ、まだまだスノーシューの季節。
だから、さぞや登山道は混雑しているだろうと思っていたのに、
人様の足跡は私達だけ…
うーん、
みなさんゴンドラコースなのかな・・・
嬉しいけれど、ちょっと寂しい。
このころから、雪がやや深くなってきました。
だいたいスネくらい。(背が低いので、参考にならないかな。)
数字が増えてる・・・
見るのがつらい~ 笑;
少し長めに休憩をとろうか、ということでザックをおろしての休憩。
相方の体調が悪そう…
写真もそこそこに、寝転んで休憩です。
相方に、「半袖になったら?」と聞いても、焼けるからイヤだ…
って、どこぞのオンナノコよ!
しばらく休んでいると後方から人影が!
ウキウキで挨拶を交わし、後姿を見ると…
ザックにはスノーシューが…
いいなぁ~スノーシュー!!!
今回の入笠山も、スノーシューで歩きたかったよ~><。。
「高い、いくらも使用しない、とりあえずいらない。」と、
相方の許可がおりないので買えなかったスノーシュー。
山頂付近には、スノーシューハイクの方がたっくさんいるんだろうなぁ~
さてさて、
先頭を歩いていた私にとって、この登山者の存在はありがたかった。
ややツボ足と化していた足元が、すごく歩きやすくなりました。
今まではまず足を置くとズボッと軽く沈み、そのままもう片方の足を前に出そうとすると、
元の足がもう1段階ズボッと沈むという2段階でした。
おかげでそのたびに踏ん張らなくちゃいけなかったので、とても辛かった。
けれど、この登山者の足跡を踏めば沈まずに快適に歩けるのです!
喜ぶ私。
を尻目に相方は1人ため息…
テント装備の相方には、先頭者+私の体重が乗った足跡では意味がないそうで・・・。
相方 「むぅ・・・ 自力で頑張るしかないのか。」
ん、自力で頑張ってください・・・
(私だけ ね)
急ぐ必要もないので、ここでもゆっくり休憩。
150cmの背で、大体膝くらいの積雪。
ここから…
ここからまた恐怖のツボ足歩きが始まりました。
先頭の足跡がスノーシューに変わったのです。
それまで沈まずに歩けた踏み跡が、また、ズボッと沈むようになってしまいました;
そして、
スノーシューをつけた登山者は、あっというまに姿がみえなくなってしまいました。
「は、はえぇぇぇー;;;」
相方の目がテンになってた。笑
場所によっては太もも半分くらいの積雪箇所を、
ラッセルとズボズボ歩くのは、どちらが楽なんだろうねぇ~
なんて会話しながら歩いていたら、
ゴロン…
や、やっちゃいましたー;;;
転倒デス・・・;;;
よっこらしょ っと、立ち上がろうとしても、
お、起き上がれない。
むぅ…
もがけばもがくほどズボボボボボ・・・
なんとか相方に引きずり出してもらい、脱出;;
こ、こわかったー;
せっかくのシャッターチャンス?にも、そんな余裕はございません。
今思えば、一枚くらい…って思いますけどね、当時は必死デス^^;
雪が膝くらいからスネになったり、膝になったり太ももになったりスネになったり…
を繰り返しながら、高度をあげていく。
やがて目の前に、早稲田寮や山荘、ボーイスカウトの別荘などがとびこんできた。
写真に収めたくとも、二人ともダウン寸前。
とにかく今は、テントを張ろうと思っている場所までたどり着くことが最優先。
いくつもの建物を通り過ぎ、入笠山荘がみえたとき、
ベンチで7~8人ほどのグループがBBQしていたのがみえました。んまそ~!
あと少しだね~!
と喜んでいると、前方から見覚えのある人が歩いてくる。
う…そ…
なんと…
先ほどのスノーシューの方ではないですか!
話を聞くと、山頂まで行っての帰りらしい…
いくらザックに差があるとは言っても、ここまで自分達が遅いとは;;
相方「…スノーシューすげぇ…」
私が欲しい欲しいと言っていたスノーシューの威力を、かなり実感したご様子。
これは来年あたり買ってもらえそうな予感? ムフフ
平坦な道が続き、徐々に踏み固められ歩きやすい道になるころ、
一気に歩きやすくなりました!
よかった~!!!
道なりに進み、入笠湿原や山彦荘を通過し、マナスル山荘へ。
来る途中に、予約が入った場合のみ営業しているという山彦荘があり、
今日は営業をしていたのでダメならそちらに頼んでみよう。
ということで、ひとまずマナスル山荘へと向かいました。
ザックをおろしたので身も軽い~^^
疲れも一気に吹っ飛んだ…けれど、
マナスル小屋…
閉まっていました><。。
「都合によりお休みいたします。」だそうです。
うっはー ツイテナイ…
どうやら不幸があっての臨時休業らしい。
こりゃ仕方ない。
山彦荘に戻って、そちらに頼んでみようか。
ということで、再びザックを背負い来た道を戻ることに。
するとなんと!!!
山彦荘そばに、これからテントを設営しよういう人を発見!!
これは…イケるかもしれない!!
ガラガラガラ~っと戸を引くと、
中から優しそうな男性。
早速頼んでみることに。
「あの~…テント泊したいのですが…
この辺りに出来たらテントを張らせていただきたいのですが。」
ドキドキ…
返事は…
オッケーでしたー^^
またテントかー…って、ちょっと苦笑いしていたけれど、
今はシーズンオフだし、まぁいいでしょう。 と^^b
「駐車場のところが風もなく過ごしやすいでしょうから、そこに張りなさい。」
なんと敷地内に張らせていただけることに!
山荘のそば、トイレのそば…と、
とてもありがたい場所に張ることが出来ました。
※ あくまでも今回は山彦荘のご主人のご好意です。
本来は幕営指定地は「ない」のであしからず。
奥の緑色のテントは先客。
設営完了。
今夜の寝床が確保できましたー
ハァ~うれしい~^^
目の前を見ると、雪に埋もれた湿原が。
今はまだ、川や木道が雪の下に隠れているけれど、
シーズンになれば、
花の百名山にふさわしい姿へと変貌するんでしょうね。
さて、
荷物もテント内に搬入し終えたので、幕営料を支払いに山小屋へ。
「無事張り終えました。 それで、あの、テント場代なのですが…」
「ああ、いらない、いらない、気にしないでいい。
シーズンじゃないし、水を提供できるわけじゃないし。」
「そんなことより、靴を乾かしに中に来なさい。ストーブ点いてるから。」
…なんて良い人なのでしょうか。
二人して感激です。(今思い出しても涙がでそう。)
担いできたお酒はそのまま持って帰って、
小屋で注文して飲もうか!と、相方が。
もちろん…
オッケーです!!
というわけで、さっそく注文。
山で飲むお酒って、どうしてこんなに美味しいのよ~
他のテーブルをみると、隣のテントの方や宿泊の方で盛り上がっていました。
隣のテントの方は夕焼けに間に合いそうだということで、
これから山頂へ行ってくるとのこと。
我が家はすっかり飲みモードなので、いってらっしゃいとお見送り。
登頂は明日と決めましたから、今日はもう歩きません。
疲れました。笑;
この時一緒にいた宿泊客のご夫婦が、
私達がすずらんの里から歩いてきたことを知ると、
「ハーッ この時期にアッチから登ってきたの?」
「そりゃ疲れるはずだ。 ツボ足で大変だったでしょう~お疲れさま。」
と、ねぎらいの言葉をかけてくださりました。
すると常連客であろうそのご夫婦が山荘のご主人に、
「この人たちアッチから登ってきたんだってさ。」
と言い、それを聞いたご主人が、
「あらまぁ~ そりゃきついよ。この時期にアッチから登る人なんていないよ。」
「よくがんばったね。」
あは、どうやら常連客、山荘のご主人ともどもこの時期には歩かない道だったようです。
うーん…リサーチ不足でした。
そしてなんと!
「よかったらこれ食べて、山荘の主人が取ってきた山菜なの。」
「がんばったご褒美ね。」
と、山菜の天ぷらをおすそわけしてくれました。
山荘のご主人が良い人なら、常連客も良い人。
このあとも山談義で大盛り上がり。ご主人が賑やかだ、と笑ってました^^;
花に???な私達は、この時期はアッチの山の花、この時期はコッチの山の花、
という丁寧な説明に、酔っ払いながらもなんとかメモ。
そして家に帰ってから大笑い。
ミミズどころかナメクジが這ったような字でした。
か、解読不能・・・
まぁ、気持ちの問題ということで^^;
宿泊と売店は入口が別だよ。
この山に捨てられていたのを、山荘のご主人がみつけ飼い始めたそうです。
「お前はここの山荘に拾われてラッキーだよ。
こんな良い人に拾われて…だからお前の名前はラッキーだ。」
と、先ほどの常連客のご夫婦が、仲間と一緒に命名したそうです。
すっかりほろ酔い気分となり、というか、酔っ払い?になり、
気がつけばもう20:00・・・
そろそろお開きしなくちゃ!というわけで私たちはテントに戻ることにしました。
「寒かったら温まりにきなさい。22時頃までストーブ点いてるから。」
ど、どこまでも親切なご主人です。
小腹が空いてきたので、夕食。
そして今回は…
じゃじゃ~~~ん
大好きな山ブロガーさんたちがいつもケーキを食べているのをみて、
我が家も持ってきてみました。
ケーキ担ぎ初心者なので、まずは潰れてもいいようにチーズケーキから。
赤ワインとチーズケーキを堪能して、就寝。
大酔っ払いの二人は、トイレに起きることもなく朝までグッスリ。
気がつけば・・・
日の出をとうに過ぎての起床となりました・・・
またやっちゃった。