【時系列】 日本のGDP、GDPデフレーター | 山あり谷あり

【時系列】 日本のGDP、GDPデフレーター

みなさん、おはようございます。Jean Reloreloです。今日はちょっと違った角度から攻めてみたいと思います。


これまでいくつかの経済指標について、簡単にではありますが内容を見てきました。今日は参考までに実際のデータを時系列でアップしておこうと思います。データは日本の「GDP」と「GDPデフレーター」です。




日本のGDP


さっそく時系列データ(時間ごとに並んだ"縦方向"のデータ)を見てみましょう。


GDP暦年比較(対前年比:%)
暦年名目GDP実質GDPGDPデフレーター
19962.22.7▲ 0.6
19972.21.60.6
1998▲ 2.0▲ 2.00.0
1999▲ 1.4▲ 0.1▲ 1.3
20001.12.9▲ 1.7
2001▲ 1.00.2▲ 1.2
2002▲ 1.30.3▲ 1.5
2003▲ 0.21.4▲ 1.6
20041.62.7▲ 1.1
20050.71.9▲ 1.2
20061.42.4▲ 1.0
20071.42.2▲ 0.8
2008/ 1- 3.0.20.6▲ 1.5
2008/ 4- 6.▲ 1.2▲ 0.9▲ 1.6
2008/ 7- 9.▲ 0.5▲ 0.1▲ 1.6


注意点をいつくか。


1年のデータを見る際に、「暦年」で見るか「年度」で見るかということがありますが、ここでは「暦年」のデータを採用していること。これは指標にもよると思われますが、GDPは第1四半期を1~3月、第2四半期を4~6月として発表していますね。そのため暦年のデータを採用しました。


「名目」「実質」「デフレーター」と掲載していますが、やはり一番重要なのは、実質GDPです。いずれも対前年比(四半期データは前年同期比)を掲載していますが、これがいわゆるGDP成長率(経済成長率)とされています。




平成不況――失われた10年


軽く「実質GDP」を見てみましょう。1996年からのデータですね。


90年代、日本はバブル崩壊後の長期不況に苦しめられてきました。日本型長期不況などと呼ばれています。これも発端は、日本の金融システムが異常をきたしたことが始まりでした。そしてその原因は、バブル時代に異常に高騰した不動産や投資商品と言われています。


今回の金融危機が、日本型長期不況を招くといわれているのは、こうした背景からです。まあ、似ているといえば、似ていますね。


この表からではわからないですけど(もっと過去のデータ、探しときます)、高度成長期以降日本の経済(実質GDP)成長率は、ずっと5%前後を維持してきました。高いときは10%以上にもなる成長率を見せています。唯一第1次オイルショック後の1974年にマイナス成長となりましたが、それ以外は着実に成長を続けてきました。


それが80年代に入り、経済成長に陰りを見せ始めます。1991年から2002、3年頃まで続いた日本経済の停滞を「日本型長期不況」「平成不況期」「失われた10年」などと言っていますね。2002年以降は緩やかに回復へと向かいました。




景気後退?


一般に景気後退とは、経済循環(経済は「回復、好況、後退、不況」の繰り返し)の中で景気が下降していく局面を指します。そして下降してしまった状態の経済を不況と言います。同じように使うことが多いかと思いますが、経済学では4つの局面に分けて、経済循環を捉えています。


経済学での景気後退期は、実質GDPが2期続けてマイナス成長となったときを指します。先月あたりから新聞紙上で各国の「景気後退入り」という記事を多く見かけますね。


日本も景気後退入りと言われていますが、実質GDPのほかに、「景気ウォッチャー(DI)」などの数値からも判断しています。DIが50%を割り込んでくると景気後退と判断されます。DIについては、いずれ解説記事をアップしますね。




経済の状態を見るとき、1つの指標だけを見て判断するのではなく、いくつかの指標から総合的に判断する必要があるわけです。


なんだか相場と同じですね。Jean Reloreloでした。