Jリーグと代表の関係を問う! | Jリーグを観に行こう!

Jリーグと代表の関係を問う!

今回のテーマはJリーグと代表の正しい関係を問うです。

それでは早速始めます。
日本サッカー界は、代表が中心でありそれを回る衛星のような感じでJリーグがあるという図式に事実上なっているわけですが
それは、最近で言えばパンパシなどクラブの行動より代表の行動への優先度が非常に高いことにも表れています。
海外に目を向けるならば、クラブと代表はどちらかに服従と言う形ではなくパートナーとして関係を構築しています。
むしろ国によっては、クラブが代表を率いていると言うところもありますね。

現在Jリーグと代表の関係を見直す時期にきているのではないでしょうか?
近年までは、代表が引っ張り日本サッカーを率いてきましたが浦和レッズのCWC出場
欧州のビッグクラブとの対戦などJリーグのクラブも着実に進歩をつづけています。
しかし、今でも代表>Jという図式は全く変わる気配がありません。

そこまでして、代表を重視する理由としては「W杯で優勝する為」や「日本代表の強化と人気の獲得」および「日本サッカーの発展」が根拠として挙げられています。

では、その点について論じます。
W杯というのご存知の通り、4年に1度しかチャンスはなく、
かつスペイン・オランダクラスでも、現在まで優勝はできないわけです。

つまり、得るものは4年に1度のチャンスで、不確定なおかつスペインオランダクラスがいまだ優勝できないほど、難易度が高い。
これを目指すために国内リーグより優先し、協会が莫大なお金を傾けてまでやるべきなのかでしょうか?

一方クラブは、毎年世界への挑戦権を得られ、そこでよい成績を収めれば人気と強化の面でも大きな収穫が得られます。
仮に1度だめでも来年・再来年…とあるわけで4年に1度あるチャンスとは全く違います。


逆にこの代表に向いている力をリーグに向ければ、リーグのレベルは間違いなくより向上しますし、
何よりリーグのレベルが上がる→選手のレベル向上→代表のレベル向にまでつながります。

桜の木でいえば、桜の木を日本サッカーとし、桜は日本代表だとします。
その木である幹は国内リーグでそこがしっかりした上で立派な桜が咲くわけです。

現状日本は細い木に、ただ桜が咲いている上に装飾を施したり、人工の桜で数を増やして
見栄えをよくしているような状況だと思います。
これは風がふけばすぐ吹っ飛びます。

この風はW杯終了後と考えれば分かりやすいですが
すぐに実情があらわになるのです。
この桜の見栄えをよくするために、装飾の質や人工桜の質と量をよくするのに力を使っているのが
協会が使う代表への莫大な投資です。

この投資をもし、桜の下の土壌をよくしたり、桜へ栄養や水分を供給し、根を強くすることにつかえば
先ほどの芽生えのいい桜よりは一時的に見劣りしますが、後々立派な桜が「自力」で咲くようになると思います。
そうなれば風などで飛びはしませんし、枯れたとしてもまた1年後立派に桜は咲きます。

この投資をし、現状を打破するためにも、多少は桜の見栄えをよくするべき時代があったと思います。
それで人を引きつけるができた。そして収入を得た。
そこからはついに桜の木自体の成長を促すべきではないでしょうか?

現状JFAはこの桜をどうするかばかり考えているわけです。
もう見栄えだけの桜では何の意味がない段階に入ったのです。
今こそ国内リーグ特にJリーグ以下のJFLや地域リーグの環境改善に力を注ぎ
桜の木を大きく強くしてもらいたいです。

桜の木自体も、自らの手で地道にこつこつ成長を続け始めています。

J未満のリーグでJ入りを目指すチームが地域活性化やその地域の競技レベルの向上をモットーとしたチームが
どんどんとでてきているのがその何よりの証です。

Jリーグ発足という、成長促進剤はもうそこをつきました。
しかしそれがあったからこそ、成長の安定期に入ったのです。
今度は成長促進剤ではなく、環境改善という良質な栄養を送るべきだとは思います。
その木が立派な大木であれば桜がなくてもそれだけで魅力が生まれるのです。

代表とは桜の花のように一過性しかしクラブ・国内リーグは桜の木のように、残ります。
今こそ「代表様のためのJリーグ」から脱却すべきです。


これからは、比重をもっと国内リーグに傾け、Jリーグだけでなく
底辺のリーグの拡大・充実も必要です。


世界の強豪国の下部リーグに目を向ければ素晴らしいほどの充実振りです。
この下部があるからこそ強いのだ。と強く実感します。
これこそ、桜の木の根や幹です。

そして、クラブレベルでの国際舞台への積極的な援助も必要です。
世界の強豪国の若手選手が、代表初デビューでも伸び伸びやれているのは
既に、クラブレベルで国際試合を多く経験しているからです。

ユース年代での交際経験だけでなく、クラブレベルで既に各国の強豪クラブと対戦している。
もう代表に出るころには、国際試合になれています。
そうすると、必然的に国際試合になれ総合的に成長が見込まれます。
クラブの国際試合とは、最高の経験の場でありそれこそ代表の強化に直結するわけです。

そして、クラブの国際試合は代表の国際試合より過酷です。
代表であればアクセスのよくグレードの高いスタジアムで試合をします。

しかしクラブはそうではありません。
移動距離も長く。その国に行く時間とその国から練習場・スタジアム・ホテルのある地域まで
またさらに長距離移動。
そしてスタジアム・練習場も、代表試合時に使うものと
同レベルとは限らないわけで、真のアウェーを実感します。
クラブの海外アウェーはつまり、国内でのアウェー+海外への飛行機移動をあわせる移動距離を求められ
なおかつ、環境も大変。
さらに、1試合ごとにその国のリーグ全体を背負っており責任は重く、
親善試合の代表戦とは比較になりません。
こうなると必然的に、精神的にタフになります。

さらにもっと大変なのが、リーグ戦と絡む過密日程。
ひどい時には、土曜日に国内アウェー試合→水曜日海外アウェー試合→日曜日国内ホーム試合
まあ、大変な過密日程
となります。これも、代表にはない過酷さです。
さらにここに、主力選手であれば代表戦でも入ろうものなら大変です。

以上のようにクラブの国際試合とは、非常にえるものが大きく
それこそ日本サッカー強化の面で影響は絶大です。
国内リーグの重要性が理解できると思います。


しかし、それでも代表はJリーグを軽視する。
Jリーグは日本代表の奴隷ではありません。
むしろ日本代表があるのはJリーグのおかげです。


代表を重視する理由、「W杯で優勝する為」や
「日本代表の強化と人気の獲得」および「日本サッカーの発展」
これはむしろ、Jリーグの方が貢献度が高いのではないでしょうか?
人気の面でも、2002年2006年とW杯後もJリーグには、観客動員で日本代表の影響はなく
代表がJリーグに人気の面で与えているものは、大きくありません。

Jリーグは代表が人気が低下しても揺るがないのです。
しかし、代表はJがなくなれば揺らぐどころの騒ぎではありません。

Jリーグ・国内リーグは、日本サッカーの根幹です。
今こそ、桜の花よりもその木を成長させることを考えるべきです。