本レビュー:赤ちゃんの科学 | タダの素敵なおうち作り

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2024年アトランタより帰国。再始動します。

2022年、家を建てたばかりなのに、コロナなのに、アメリカにやってきました。トラップにはまりながらもはや1年、アトランタ情報からアメリカで楽しく暮らすためのコツなどを交えつつ、日々の生活を記します。

ダメ母 ダメ主婦 ダメリーマンな毎日


お気に入り度:★★★★☆

<あらすじ byアマゾン>

なぜヒトのお産はたいへんなのか、出産経験のある女性が分娩室に付き添っているだけでお産の「質」が向上するのはなぜか、男性にも「つわり」は起こりうる―だれもが人生の最初に体験するとても大切な旅、「誕生」。出産と新生児のフシギについて、2児の父でもあり医師でもある自身の体験をまじえつつ、医学、歴史、生物学、社会学などの側面からも描き出した、あらゆる人のための「生まれることの科学」書。


正直言って、最初の数章、読んでて、おなかが痛くなりました・・・。

お産の歴史やら、赤ちゃんが胎盤から血液をもらう仕組みなど、実際に出産を経験したわたしにとっては、ちょいとばかりグロテスクに感じる内容。

でも、アマゾンの書評なんかを読むと、お産を経験した人や妊婦さんが安心したと書いているから、そう感じるのは私だけなのかも?


この本のすばらしいところは、思想的なことにはあまり触れられていないところ。

たいていの育児書やら妊娠ガイドブック(?)を読むと、説教くさいことが書いてあるのだけれど、本書は淡々と歴史や事実が述べられているところがよいと思う。筆者の考えは、考えであると明記しているところに好感を持った。


胎児の様子から、お産の歴史、そしてお産のさまざまな形について幅広く述べてある。帝王切開や、無痛分娩についても詳しく書いている。ただ、筆者は、「安全性は確保されているものの、今後どんな長期的な問題(赤ちゃんの将来的な健康や精神における問題)がおこるかは不確定として、押せ押せムードに釘を刺している。


最後まで読み終わって、「この本を妊娠中に読みたかったなぁ。」と思った。妊娠中、まだ帝王切開になると確定していなかったので、お産のさまざまな形態について調査しまくった。たいていはネットで。その知識は、やはり思想色が強く、「お産とはこうあるべき」という内容のものが多かった。この本に関しては、お産のさまざまな選択肢を提示し、客観的にリスクと利点を述べている。たとえば、先述の無痛分娩については、「妊婦が痛みから逃れられるすばらしい技術であるが、痛みを経験しなかったことを後悔する母親も多いので、よく考えて選択すべき。」と述べている。


最初はちょっと気分が悪くなったりするかも・・・出産が怖くなったりするかも・・・だけど、ぜひ妊娠を考える人は、パパもママも読んでほしい本です。


余談ですが・・・本書で、「お父さんもつわりがあったり、出産の時におかしな行動を取ったりすることがあるが、女性ホルモンの働きが強くなることがわかっている。原因はよくわかっていないが妊婦の近くにいるためにおこる変化なのかも?」だそうです。これは知らなかったのでおしろい雑学でした♪