みなさん、こんにちは♪

今日は、長文になってしまいました。

そのせいか！？一週間が経ってしまいました・・・ごめんなさい(・・；)

では、先週お伝えしました『日本陸上競技連盟栄養セミナー２０１６』の様子をお伝えします。

テーマは、『陸上選手の貧血について考える』

私も現役中は、貧血に悩まされましたので色々な知識を持っているつもりでいましたが、新たに知ることもあり、とても充実したセミナーでした。

まずは、医学的見解から医事委員の先生方の講演がありました。

多くの方がいう貧血である鉄欠乏性貧血についてのお話です。

みなさんも血液検査をすることがあるかと思いますが、ヘモグロビン・血清鉄・フェリチンの値をよく見てください。

私も現役中は、この３つの項目に注目し、現状を把握していました。

貧血になってしまう過程には、まず最初にフェリチンが減り、次に血清鉄が減り、最後にヘモグロビンが減るそうです。

ですので、ヘモグロビンの値が低くなくてもフェリチンの値が低い場合は貧血になる恐れ、すでに貧血になっているかもしれないそうです。

このお話を聞き、ヘモグロビンの値を重視しがちですが、やはり３つともよく見る必要があるなと感じました。

そして、貧血になってしまった場合、鉄剤を服用する時の注意点は、鉄剤内服開始後、便が黒くなることがあること、食道・胃を荒らすことがあること、鉄の吸収を促進するためビタミンＣも一緒に処方されることがあることです。（個人差はあります。）

このことをよく理解することが必要ですね。

私も高校・大学生時代は、貧血になると鉄剤を処方され服用していました。

私の時も鉄剤とビタミンＣの錠剤を一緒に服用していました。

胃に何もない時の方が吸収率が上がるということで就寝前に飲んでいた記憶があります。

便が黒くなったこともありましたね。

今回のお話を聞いて私の薬の服用の仕方で間違いがあったことに気付かされました。

それは、ヘモグロビンの値が正常値に回復しても、それから３ヶ月間は内服を継続させなければいけないということです。

先程もお話をした『フェリチン→血清鉄→ヘモグロビン』の順に減少していくということをきちんと理解していたならばわかることですね。

元々薬を飲むということが嫌いだった私なので、ヘモグロビンの値が回復すると服用を止めてしまっていました。

そのため、また貧血になり、薬を飲む・・・の繰り返しの高校・大学生時代でした。

ですので、このお話を聞き、「なるほど！」と思いました。

そして、このセミナーのポイント！

『ヒトは過剰摂取した鉄を排泄するメカニズムを有していないため、体内の鉄過剰状態は簡単に引き起こされ、さらに正常レベルに極めて戻りにくい。したがって、安易な鉄の静脈内投与は極めて危険である。』

（医事委員長　山澤文裕先生の言葉を引用しています。）

突然、静脈内投与？と思われたと思いますが、貧血になったから鉄を直接体内に取り入れる静脈内注射をしていることがあるそうです。

この治療法は、鉄剤を服用することが体に合わない場合などに、きちんと量を守って行われる治療法だそうです。

鉄は、多く摂り入れば良いというわけではないということ、摂り過ぎると排泄することができないため体に悪影響を及ぼす恐れがあることをきちんと理解しなければいけませんね。

私が貧血から悩むことがなくなったのは、夫が専任コーチとなり、バランスの良い食事を作ってくれるようになってからです。

とにかく貧血にならないために、薬やサプリメントに頼らないために、バランスの良い食事に加え、貧血対策で鉄分の多い食材と、鉄の吸収率を高めるための食材の組み合わせなどを工夫し、毎食ほぼ手作りで食事を出してくれました。

今思うと、本当に凄いなと思っちゃいますね。

その中でも、毎日毎食レバー料理がありました。

レバーは美味しくないと思っていた私だったのですが、夫はレバーの下処理を丁寧に時間をかけてしてくれたので、いつも美味しく食べることができました。

ですので、ユウナもパパのレバー料理は大好きです。

そして、デザートとしてビタミンＣの多いフルーツを２～３種類用意してくれました。

バランスの良い食事を楽しく美味しく摂ることで、貧血だった私が貧血から悩まされることがなくなり、継続した練習ができるようになり、丈夫な身体が作られました。

という私の体験談をパネルディスカッションの前に少しお話させて頂きました。

第一生命女子陸上競技部監督の山下佐知子監督とスポーツライターの増田明美さんと普及育成委員の浜野純さん（栄養士）とパネルディスカッション！

みなさんもそれぞれ１０～２０分間お話されました。

浜野栄養士さんからのお話の中で、ヘム鉄・ビタミンＣについて！

ヘム鉄が多い食材であるレバーの中で多いものは、豚→鶏→牛の順。

ビタミンＣが多い食材では、普通のトマトよりミニトマトの方が多く、グリーンキウイよりもゴールドキウイの方が多いそうです。

レバーの中で一番多いのは、豚レバーということは知っていましたが、トマト・キウイのことは知らずにいたので、何気なくミニトマトやゴールドキウイを好んで食べていたことが更に良かったんだなと思いました。

また、パネルディスカッションの前に室伏由佳さんからの体験談、トークショーもありました。

ひどい貧血と婦人科系の病気があったりと現役中、色々なことを乗り越えて競技をされてきたことにとても驚きました。

そして、パネルディスカッションでは・・・♪

色々な質問がありましたが、

やはりバランスの良い食事が一番！

食事は楽しく、美味しく！

今回、お話を聞きに来て下さった管理栄養士さんや指導者のみなさんが、このように勉強熱心に色々と考え工夫してご飯を作り、出してくれると思います。

でも、それをきちんと残さずしっかり選手が食べることができるかどうか・・・それも問題なのではないかとも思いました。

私も若かりし頃は、バランス良く食事を摂らなければいけないとわかっていても、体重を落とすためにあまり食べなかったり、ストレスでいきなり沢山食べたりしていました。

そのため、貧血はもちろん怪我も多く、一年を通して継続した練習ができずにいました。

それがなぜ変われたのか・・・。

気持ちや意識の変化ですね！

きちんとした目標を持つことができたこと、そのためにはどうしなければいけないかを考えることができたことが大きかったですね。

色々な誘惑は沢山あります。

でも、トップアスリートとしての競技人生はよく考えると短いものです。

まずは、食事から変われることができたらきっと良い結果がついてくる！

私はそう思います。

指導者から「食べろ！」と言われているから食べるのではなく、自分から自発的に「私は貧血になりやすいからこのレバーを食べよう。レバーの吸収をよくするためにビタミンＣもしっかり摂ろう！」という気持ちが大切だと思います。

気持ちって何をするにもとっても大切ですよね？

練習もただ何となくやっていては身につきませんし、食事も同じだと思うのです。

練習のことだけではなく、食事と普段の日常生活に気を遣い、一日一日を大切に目標を持って過ごしましょう！！

と、なんだか熱く語ってしまったような・・・(*^▽^*)

今回の栄養セミナーのまとめです。

日本陸連『アスリートの貧血対処７か条』

１．食事で適切に鉄分を摂取

２．鉄分の摂り過ぎに注意

３．定期的な血液検査で状態を確認

４．疲れやすい、動けないなどの症状は医師に相談

５．貧血の治療は医師と共に

６．治療とともに原因を検索

７．安易な鉄剤注射は体調悪化の元

最後に、実はこのセミナーが始まる前に、引退レースだった大阪国際女子マラソンの繰り上がり優勝の表彰がありました。

尾縣専務理事から表彰して頂きました♪

みなさん、本当にありがとうございました(≡^∇^≡)

日本陸上競技連盟 栄養セミナー２０１６

日本陸上競技連盟　栄養セミナー２０１６