国家試験仕様の実習 その4:生理機能の学習エクササイズ
疾患の症状を「覚える」のではなく「生理機能を理解する」ことで、その疾患の症状が「浮かぶ」ようになります。
最初に「国家試験仕様の実習:その3」
で出した「栄養状態は何で判断しますか」の答え
指標はたくさんありますが、客観的に判断できるもので重要項目はコレ!!!
「総タンパク、アルブミン」血液検査データですね
これらが低い状態を「栄養状態が悪い」と言いますね。
これを踏まえて続きを読んでほしいです
引き続き「腎不全」を例に挙げてお話します。
※この記事を読む今は「腎不全」を理解している必要はありません
「腎不全」とは、腎臓がきちんと働かない状態のことを言う
その程度の理解でです。
腎臓の生理機能(腎臓のはたらき)を調べると
代表的な働き「排泄機能、体内の水分調節、ホルモンの分泌」
(テキストによってはもっと細かく分けられているものもあります)
今回注目するのは「排泄機能」
身体に必要なものを残し、いらないものを身体の外に出す
いらないもの代表が「尿」ですよね。
今さらかもしれませんが「腎臓」といえば「尿」これは絶対です!!!
では、いるものといらないものはどうやって分けるの?
じゃじゃ~ん それこそが腎臓の働きなんです
ここでは簡単に(^-^)/
いるものといらないものを分けるときに
「糸球体(しきゅうたい)」というふるい(ざるみたいなもんですかね)を使います。
ふるいの網目より大きいものは「いるもの」
➡ ふるいにかけると網目を通り抜けられずに残るもの
※腎臓から再び身体に戻っていく
ふるいの網目より小さいものは「いらないもの」
➡ ふるいにかけると網目を通過できてしまうもの
※最終的には尿になる素(もと)
っで、ココで大事なのは「大きいものって何?小さいものって何?」
大きいものは糸球体を通過できずに身体の中に残るもの➡ 大きいもの代表:タンパク質
腎不全患者さんの症状を思い出してみて下さい。
栄養状態不良・・・栄養状態・・・タンパク質、アルブミン・・・
「腎不全とは腎臓がきちんと働かない状態」
腎臓できちんと「ふるい」の作業が行われなければ
いるものまで排泄してしまうことになるのです
\(゜□゜)/!!!
あれ?ヒラメキました?
ぴぴぴ~んとアンテナが働いたあなた!!! 素晴らしい!!!
その通り
食事摂取量だけが「栄養状態不良」の原因ではありません。
とすれば、食欲不振の患者さんに対して「食事摂取量をアップさせて栄養状態を改善する」という目標も見直す必要があるかもしれません。
そうなんです!生理機能を理解していると、こんなふうにアセスメントの視点を増やすことができるのです。
そうはいっても、こんなことやってる時間はないよ~という声が聞こえてきそうです
でも実はコレ、余分な時間をかけることにはならないのです
その理由、次回お話しますね
今回は、実際に生理機能を学習する内容になっているので落ち着いてじっくり読み返してほしいです