■J1■終盤に向けての再整理 「秋の夕日に輝悦伊東」 part2 | picture of player

■J1■終盤に向けての再整理 「秋の夕日に輝悦伊東」 part2

part1 って書くの忘れたけど、続きだよ!



■7位 FC東京(勝点35)
■再開後の成績 4勝5分(勝点17)

ポマードの難解戦術をようやく消化できたのか、再開後は負けなし。とにかく守備がよく、浦和との4-4馬鹿試合ヒャッホーをやるまでは5試合連続完封。ディアゴナーレでスカラトゥーラな夏である。特に中盤では米本が躍動。とにかく刈って刈って刈りまくるというボールハンターぶりを発揮。時々暴走する高秀先生と、渋い働きを見せるエジル羽生にうまく操られている。代表って話も出てくるんじゃなかろうか。また、攻撃でも前半戦外しまくってた武藤があっさりと覚醒。キレのあるドリブルからのカットインシュートが止められない領域に入ってきている。代表でも得点を決め、今ノリに乗っている。ぬか喜びストライカーの匂いがしたんだけどなー、これでは返上せざるを得ない。彼と河野@疾走する渋谷センター街のフィットもあり、点が取れるようになったことで順位は急上昇していった。ただ、攻撃の一翼を担って鬼気迫る活躍を見せていた平山が怪我。エドゥがうまいけれどそこまでの得点力を見せてない中、貴重なカードを失ってしまった。代わりの渡邉千真は武藤と似たようなタイプ、さらにはあわてて呼び戻した中島翔哉も似たようなタイプと、エドゥにかかる負担は大きくなっていくだろう。ただ、後ろの控えはかなり厚く、中盤では三田、東、梶山、野澤が暇していて、DFでもカニーニがようやくフィットし始めてきた。大崩れすることは考えづらく、このまま着実に勝点を稼いでいくと思われる。しかも上位で対戦を残しているのは川崎とG大阪だけということで、日程的にも割とゆるい。勝点差は12あるので、優勝は浦和が大コケしないと難しいだろうが、ACL争いは十分視野に入ってくるだろう。大穴になり得る存在。


・Key Player 河野広貴
自己紹介しなくても元ヴェルディユースだということがわかるそのヤンチャ感満載の左利きドリブラー。左利きドリブラーという時点で「個性派」「自由」などという嫌な単語が浮かんでくるのだが、その上でさらにヴェルディユースである。ヤンチャでないわけがない。さすが高橋"クローズ"祥平を排出したヴェルディユースである。人材には事欠かない。ユース時代から持て囃されてきた選手ではあるが、最近になってようやくその細かいところで生きるテクニックを試合の中で発揮することができるようになってきた。三田や東などの実力者を押しのけてレギュラーを張っているのは立派。その見た目とは裏腹に守備もかなり献身的で、試合中には走り回っていることが多いが、どう見てもセンター街を疾走しているようにしか見えず、脳内にはIWGPのテーマがリフレインである。あれ、池袋だけど。サイズに恵まれないので、中々今の代表にはキツいかもしれないが、あんまり素行とかは重視しそうにないので、もしかしたら候補とかには呼ばれるかもしれない。そんで合宿中に同時に呼ばれた高橋"クローズ"祥平と一緒に規律違反で追放みたいな展開希望。高秀先生・・・サッカーがしたいです・・・!!




■8位 柏(勝点35)
■再開後の成績 3勝3敗3分(勝点12)

「造反有理!造反有理!」と叫んでいたレアンドロ・ハゲミンゲスが名古屋に逐電し、一息ついたものの、今度はTJのポルトガルへの渡米によって、シャドーがいなくなってしまった。茨田だの狩野を試すもうまくいかず、再開後も仙台との引き分けを経て、広島、清水には大敗。沸騰寸前だったネルシーニョ湯沸かし器は半ばやけっぱち気味で、主にアウトサイドで起用されていた高山をコンバート。するとこれが想像以上にフィット。1トップにレアンドロ、その下に工藤、高山が並ぶ布陣は機動力に優れ、スペースを食い合うこともなく機能し、守備にも穴を開けない。ハゲミンゲスの乱、4バックから3バックへの変更、TJ輸出、ドゥドゥを買い漁るという謎のドゥドゥ・コレクション・・・狩野、ハゲミンゲスがスタメンからいなくなったので、セットプレーがイマイチになってしまったが、右往左往するネルシーニョ柏の2014年完成形がこれだろう。ただ、なんかもう遅い感が漂っていることも確かであり、優勝しようにも勝点差12はちょっと離れすぎてしまったような。上位陣との対決を川崎、神戸以外は全部残しており、それを全部食っていけば自ずと道は開けてくる気がする。それを勝ちきるためにはやはり最後は気合。というわけでチームに喝を入れるためにも、ネルシーニョ監督の「やめる!!」からの「やっぱやめるのやめる!」をそろそろ発動させ、チームを一致団結させて欲しいものである。ショーアップのためにも、社長から花束贈呈→それで殴り掛かって逐電→後日、包帯でぐるぐる巻きの社長と共に記者会見という様式美を踏まえて欲しい。遊びじゃないんだ、遊びじゃ。


・Key Player 高山薫
湘南で昨年走り回ったアウトサイドが、今年は柏のシャドーで躍動。湘南でシャドーとかやったことあるんだろうか?ってか、元々この子はFWか!ともかく、模索していた今年のパズルのピースがようやく嵌った感じ。ただ、いかんせん、そのピースも「これもしかしたら違うピース?」と思いながら、なんとなくハマリそうなので親指でぐいっと押し込んだ感じが否めず。ただ、一回嵌っちゃったらそれ外そうとするとぺろーんってめくれたりするから、もう今年はこれでいこう。高山の武器は走力。90分間サイドを走り回れるそのスタミナとスピードは、特に前からの守備でこの位置でも生きるだろう。また、体の軸が強いようで、当たり負けもほとんどしない印象。現在柏にパサーがいないので、もう前からプレスかけてカウンターでいくしかない。そういう意味でもキーを握る存在である。シュートはまあ元FWなので下手ではないが、そんなすごいものを持っているわけではない。それとテクニックもそんな華麗なものは持っていない。とにかくどかーんとあたってばーんと行け。顔もなんかそんな感じだ。




■9位 広島(勝点34)
■再開後の成績 3勝4敗2分(勝点14)

三連覇もありうると読んでいたのだが、夏場を過ぎても調子は上がらず、優勝はかなり厳しい情勢となった。ACLとの両立がテーマで、今年はそれに見合う選手層も備えていたのだが、ACL終わったあたりからめっきり調子を崩す。原因としては主力の不振と戦術変更失敗があげられる。佐藤寿人と森崎和幸が目に見えて調子が上がらず、前者は得点力不足、後者は守備の穴になってしまうという結果となってしまっている。そのためにも補強をしたと思うのだが、FWの和製イブラヒモビッチこと皆川は最近ようやくレギュラーとなり、中盤では柴崎がいるものの、肝心要の青山がW杯以後欠場してしまい(最近復帰)、森崎αが無理をせざるを得ない状態となってしまった。ただ、それでも柏や柴崎などの補強組は機能しているのでなんとかなりそうなのだが、それよりもよくわからない戦術変更が大きかった。広島といえばリトリートだったのが、中途半端に前に行くようになり、それがもとで失点を重ねてしまっている。塩谷、水本と言えど、ネイキッドな状態では守りきるのは少々つらい。マンネリを回避するために新しい戦術に挑戦することは非常に有意なのだが、それがうまくいかなかったとき、戻るところがある分だけ、中途半端になってしまうのだろう。現実的な目標はACLだろうか。ただ、皆川、野津田、柏など若手はいるので、来シーズン以降を見据えての舵取りが森保監督には求められるだろう。あと、ほんとにどうでもいいんだけど、ターンオーバーによって地味に山岸が好調というのは、山岸をレアル・マドリーに入団させる会会長の俺としてはうれしい限りである。


・Key Player 皆川佑介
日本代表にサプライズ選出された大型FW。186cmと大柄ながら足元が柔らかく、懐が異常に深い。ポストプレイが得意で1タッチの落としもキープも両方行ける。先発出場したウルグアイ戦ではあのゴディンを相手に背負ってポストプレイするという強さを発揮。主に俺を驚かせた。ゴディンだぜ、ゴディン?あんなハゲ散らかしてるのに28歳のゴディンだぜ?ともあれ、久々に楽しみな大型FWが出てきた。おそらくJでは普通にポストプレイを崩せる選手はそんなに数はいないはずであり、すでに広島の攻撃の軸になれる存在。ただ、シュートに関してはまだまだ感が否めず、このまま幅をどんどん広げていって欲しいものである。普通に海外行きそうだが、とりあえず今季はいるでしょ。佐藤寿人とどうやって併用していくのかは頭が痛い問題だが、うまく都合をつけてバシバシ使って行って欲しいものである。またこういうのはイメージトレーニングも大事。「お前はイブラだお前はイブラだ」と練習中にずっと洗脳していけば、来季の始まる頃には「俺様を呼んだか?」と態度まで和製イブラヒモビッチになってくれること請け合いなので、森保監督にはがんばっていただきたい。




■10位 横浜FM(勝点33)
■再開後の成績 3勝2敗4分(勝点16)

やっぱり去年がラストチャンスだった横浜FM。マルキーニョスの退団後にあいた1トップの穴を藤田や矢島、元和製アンリなどをとっかえひっかえ試すも、結局出た結論は「マルキーニョスの代わりはいない」というもの。青息吐息で中断期間に入り、そこで元草津、元G大阪のらふぃにゃんを獲得。ようやく1トップの代替手段を見つけた。おかげで再開後はリーグで1敗のみで好調。よっしゃこれから盛り返すぜ!!と意気上がったところで、中盤の要である中町の怪我。そして、らふぃにゃんも怪我。齋藤学も怪我。とどめに中村初号機も怪我。ナビスコカップ2戦目は矢島と元和製アンリの2トップという男らしい布陣で臨むも、柏にボコられて終了。そして、直近の名古屋戦では矢島1トップというさらに男らしい布陣で臨むも、やはり不発。再開後2敗目を喫してしまった。齋藤、中村初号機は戻ってきて、らふぃにゃんの怪我も長引くものではないが、中町は骨折でもう少しかかりそう。ACLもちょっと今の調子では難しく、優勝は遥か遠い夢、かといって降格圏まではよっぽどのことがない限り大丈夫、という「中位シンドローム」の中で、今後どうやってモチベーションを保っていくのか。ベテランが多いので大崩れはしないとは思うが、若手が突き上げてきているわけでもなく、勝っても負けてもすっきりとしない残り11戦となりそうだ。樋口JA横浜販売促進課長の手腕が問われる。


・Key Player 藤本淳吾
シーズン終盤になってもいまだにフィットしている感がない左利き。中村初号機欠場時には代役をしたりもしていたのだが、それはかえって初号機の存在の大きさを感じさせる結果となっている。また、初号機がいるときでも、いまだに右MFのレギュラーをとっているとは言えず、兵働にとって代わられることも多い。ここが機能してないのも、今年の横浜の苦戦の一つの原因だろう。ただ、中村初号機も来年は37歳である。いつまでもやれるわけではないし、怪我での欠場も増えている。その次に横浜の攻撃をけん引するのは藤本になるだろう。ただ、今のままではこのまま埋没しそうである。元代表の意地を見せて、なんとか来季に繋がる結果を残してもらいたいものである。じゃないと、湘南に出向中のアンドリューとかに食われちゃうかもよ。




■11位 新潟(勝点31)
■再開後の成績 3勝6敗(勝点9)

再開後に大逆噴射してしまったチームその1。ネックとなっていた川又・ザ・chinkodekasouを名古屋に放牧したのはいいのだが、それでチームの得点力が上がるわけでは決してなく、再開後はウノゼロで3連敗するなど、とにかく点が取れない。それでも死に体のセレッソになんとか勝った後、大宮を奈落の底に沈め、なんとか息を吹き返しかけたが、そこからまた勝ちなし。点が取れないうちに失点まで増えていくという「堅守速攻あるある」のパターンにどハマリしている模様。川又「chikodekasouな俺を放出して、今、どう思う?」去年の堅守速攻から今年は自分で持って崩していくんだ!というフェイズに入っていると思うのだが、そんなんすぐできたら苦労しない。なにせ選手の基本構成は変わってないのだし、ヤンツーにも特にそのメソッドはない模様。こばやしゆうきのどっちかや山本などを磐田から仕入れてなんとかしようとはしているが、別に彼らもブロックを崩せるほどのスーパーなMFではないのだし。前線も鈴木武蔵@テキーラ灰皿や田中達也、岡本など速攻大好きっ子ばかり。ポストができる新加入の指宿と成岡を組ませるなど変則的な形を試しているが、やればやるほどどんどんハマっていってる模様。「じゃあ、堅守速攻戻しますか!グレートリセットしますか!」と思うのだが、いかんせん一回舵を切ってしまうと、元の場所には簡単には戻ってこれないのがサッカーの常。相変わらず奮戦するレオ・シルバ、代表に選ばれた松原や指宿、小泉などの若手の伸びに期待する残りのシーズンとなってしまう可能性大。勝点的に降格争いとは縁遠いが、ACLは夢のまた夢だろう。もしかしたら結果次第ではヤンツーの首もちょっと危うそう。


・Key Player 指宿洋史
けっこう珍しい海外でプロ生活→Jリーグという逆輸入パターンの大型FW。皆川よりも10cmでかい197cmは普通に武器になる。また大柄の割にはあまりもっさり感を感じないところも魅力で、その体とテクニックを活かしてポストプレイが武器。新潟でもスタメンを張って、惨敗したG大阪戦でも一人意地を見せてボールの収まりどころとなっていた。堅守速攻が最大の武器のチームとしては、チームメイトとの相性の悪さがどうなんだろうと思わなくもないが、そっちに舵を切ってしまったので、彼を軸としていくしかないだろう。ある程度普通に活躍していれば、自然と代表には呼ばれそう。ただ、問題は2トップの相方である。プレーの相性はともかく、鈴木武蔵と組んだ時には、川又×鈴木武蔵の「海老蔵リオンの西麻布戦慄の夜」コンビとはまた違った威圧感がある。指宿にはプライベートでは細い眼鏡をかけてインテリ巨漢ヤクザ感を出してもらい、キャラの形成をしっかりと考えてもらいたいものである。




■12位 名古屋(勝点27)
■再開後の成績 2勝2敗5分(勝点11)

こっから下が降格争いだろうか。西野さんの下で名古屋再生!鬼のパスサッカーでJ1を味噌煮込み!と意気込んだシーズンだったが、いかんせん苦労の連続。まずまともなサイドバックがいない。コンバート矢野はがんばっているし、左の本多もできることはやっているが、それでも本職とは程遠い出来。これじゃいかんと思ったのか、名古屋フロントは大慌てで補強を敢行。柏からレアンドロ・ハゲミンゲス、新潟から川又を獲得して、見事に夏の王者に輝いた。いや、そこじゃないでしょ・・・と全Jファンが思ったことは記憶に新しい。期待通りその後の調子は上がらず、川又は右サイドMFで起用されることもあり、G大阪戦では左サイドをオーバーラップした藤春を矢野と挟んでボールを奪うという、新潟サポーターが見たらいろんな意味で涙があふれ出る光景も。ただ、ここ5戦は負けなし。ケネディ、玉田、永井、川又、レアンドロがいるフロントラインは怪我さえなければ相当強力ではあるし、四の五の言わずに点を取るには格好のメンツ。西野さんもいろいろ吹っ切れたのか、守備の穴はすべてダニルソンに力づくで埋めさせる方向にした模様。ていうか、パスサッカーできないしね、この面子だと。田口@味噌煮込みシャビくらいだろう、パスサッカーに合ってるのは。残り試合に降格争い勢との対戦が軒並み残されてるのは一抹の不安はあるが、まあ力づくで残留は勝ち取れるのではないだろうか。闘莉王さんという最終兵器もいるしね。ただ、混乱の中で若手が出てきたのは非常に好材料。大武や牟田などの大型センターバックも経験を積めたし、田口もしっかり軸になった。矢田もや松田も出場機会があるし、来期以降については期待が持てる・・・かもしれない。残留しても今年のオフには再び大鉈が振るわれるかもね。


・Key Player 永井謙佑
ようやく不調から立ち直ってきた犬。基本的には走り回っている。怪我がやたらと多いケネディ&玉田のコンビがほとんど成立しないので、今年は出番がやたらと多い。サイドMFで使われることも多い。足も早いし、守備もするので、使いたい気持ちはわかるのだが、あんまり機能することはない。ドリブルは下手だし、守備もポジション守るというよりは追っかけ回すのが得意なので、「なんかできそう」な感じはするのだが、やっぱり最前線のほうがはるかに生きる。ゴール前でのストライカーが持つ危ない感じの雰囲気は、タイプは違えども川又と張るものがあると思うので、ぜひとも最前線で使っていただきたい。ただ、川又&永井の2トップだとなんというか鉈と槍で料理するようなものなので、西野監督とかめっちゃ嫌がりそうだけど。ただ、3バックにしてこの2トップ+レアンドロが一番安定する気はする。個人としてはいまだに足が速いのに裏抜けが下手ないので、誰かほんと早く教えてやって欲しい。それさえできれば、誰も追いつけるやつなんていないのに。松田でいいから、教えてやって。



part3 に続くよ!!
地獄だよ!