昨夜、近所の音楽ホールにサンフランシスコ・シンフォニー(以下、SFS)が来たので聴きに行ってきました。


Opening Nightと題されていて、9月が何事も新年度(日本の4月のような感じ)のアメリカなので、この夜のコンサートがシーズンのオープニングのようです。


コンダクターはMichael Tilson Thomas。

SFSの第一指揮者のようです。

私がこれまで見てきた指揮者の風体とは違っていて、神経質そうなところや情熱的なところはなく、とても飄々としているように見えました。


今回は、チェロのソリスト、Alban Gerhardtを迎えて2曲、その他に2曲とサービス曲と思われる、チャイコフスキーのマズルカを1曲。


一番最初、オープニングでは観衆も立ち上がってアメリカ国家、「星条旗よ、永遠なれ」を唱和。

フルオーケストラの伴奏で歌うと、ものすごく気分が盛り上がります。

野球で試合開始のときに、歌手が来てアカペラで歌うのもいいけど、やっぱオーケストラが伴奏してくれて歌うと感動もひとしお。


以前、大晦日にN.Yのブロードウェイで「オペラ座の怪人」を観たときに、カーテンコールの中、怪人が颯爽と現れて、「みなさん、『蛍の光り』を歌いましょう」と言い、やはり観客全員が立ち上がって、怪人と一緒にその歌を歌った時と同じぐらいの感動。

(怪人の声は、さすが、ミュージカル役者だけあって朗々としたものでしたが)


そして、このチェロのソリスト。

1969年ベルリン生まれの男性なのですが、ちょっとベッカムに似ていて彼をもっと小柄に、繊細にした感じ。なかなかハンサムなので、これから人気が出てくれると嬉しいです。

ドイツ人なのに小柄で、チェロがやけに大きく見えました。

演奏中は、情感たっぷりの表情でもだえながらキューイングするのですが、演奏の前後は無邪気なまぶしい笑顔で、あれはきっとおばちゃんたちのハートをガッチリつかんでいるはず


今回の出し物は、Rimsky-Korsakov、Shostakovich、そして、Tcaikovskyのマズルカを含む2曲、の合計5曲だったのですが、前半の2曲は小難しくて「早く終わってくれ~」と思いました。

後半のチャイコフスキーも知らない曲ばかりだったのですが、それでも、聴いていて心が躍るようなものばかりだったので、まだこっちの方が楽しめました。


コンサート後、Openig Nightということで、簡単なお祝いの意味をこめて、観衆にシャンパンとチョコレートが振舞われました。

ロビーにシャンパンの入ったグラスがズラリと並び、夫・Cがシャンパンを、私はチョコを3つもらって乾杯。

うちまでは、歩いて帰れるので「こういう時、心配しないで飲めるからいいね~」と夫も嬉しそう。


シャンパンにチョコを見ていると、なんだか、もう夏は終わって冬が始まったんだな~って感じました。