「この人の為を思って、言っているんです。」

「私が言わなければ、この人はずっと変わらないまま。

(周りに悪く思われ損して)かわいそうです。」



ご相談を受けていると、たまに伺うセリフです。

特に面倒見がいい情熱的な方から伺うことが多いです。(笑)

それを相手に伝えて改善してくれたかを尋ねると、

大抵は残念ながらそのままか、

むしろ二人の関係が悪化しているようです。



仕事では上司や先輩、親子では親の立場。

恋愛や結婚では、よく物事を決めたり、

パートナーの世話を焼くことが多い立場にいるなど、

二人の関係を引っ張っている立場(自立側)にいる時。

ついつい相手の至らない点が目につきやすく、

心配になって頼りなく感じ、相手に改善するよう、

何度も時にはキツイ言い方で伝えてしまうようです。



「わかっちゃいるけど止められない。」

相手にしてみれば普段から自分を責めて

罪悪感でいっぱいのところを、

自分以外の人間に指摘され責められれば、

苦しくなって逃亡するか逆ギレして当然です。(苦笑)

二人の関係が最悪な事態になる前に、

ぜひ、この関係自体を改善していきましょう。



まず、冒頭のようなセリフが出てくる理由。

相手との心の距離が近すぎると起こる現象です。

『これは私が引き受ける問題じゃない。相手が引き受ける問題だ。』

自分と相手(他人)の負う責任の範囲を、

しっかり意識して区別しましょう。



なお、相手を自分と重ねるように見ていますから、

このように区別をつけることは寂しさだけでなく、

相手(実際は『相手を通した自分』)を

見捨てるような感覚になって苦しくなったり、

今まで知っていた(と思っている)相手を失い、

別人のように感じる恐れが出てくるかもしれません。

あたかも一緒に過ごしてきた時間が消えてしまい、

知り合ったばかりの頃に戻ってしまうような感覚です。



しかし、実際には見捨てるわけではないし、

一緒に過ごしてきた時間が消えるわけではありません。

相手を自分と別の人間であると認識することは、

その人が持つ価値観や常識(モノサシ)を始め、

本来の相手自身を尊重し大事にすることに繋がります。



そして人には各々、成長していくスピードがあることを

理解することにも繋がります。

相手には『問題を乗り越えていく力がある。』と

信頼して見守りましょう。



また、自分のダメな部分も相手に重ねて見ています。

相手の問題を使って実は自分のダメな部分も、

相手を責めるのと同じように責めています。

自分と相手を不愉快にさせることに時間を使うくらいなら、

『自分を楽しませ幸せにしよう!』と意識しましょう。



時間に限りがある人生の中で自分の幸せを意識していくと、

『他人の問題に余計な首を突っ込んでいる時間はない。

自分には自分を幸せにしていく為にやるべきことがある。』

と自ずと気づいていけます。



自分が幸せな状態でいることが、

周りも幸せにしていくことに繋がっていきます。

「あなたと一緒にいると楽しい。」

周りにとって希望の光となり、

相手も相手との関係も必ず良いモノに変わっていきます。



「改善した方がいいよ~。」

というシグナルを相手に鳴らすのは、神様の仕事。

あなたの仕事は、あなた自身を幸せにすることですよ。



Readiness事務局

Readiness(レディネス)
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