新潟大学災害復興科学センター(新潟市西区)の河島克久准教授(47)のグループが、山の谷間に残った雪(雪渓)が崩れて登山者らが死傷した事故の事例を検索できる「雪渓崩落災害データベース」を作製した。

 2004年までの40年間に国内で起きた事故45件の新聞記事や資料などを収録したこれまでにない試みで、河島准教授は「中高年の登山ブームの今、登山団体や自治体で活用してもらい、雪渓崩落の危険を認識してほしい」と呼びかけている。

 河島准教授は、雪による災害の研究が専門。作製のきっかけは、04年8月1日に、荒沢岳(新潟県魚沼市)で雪渓が崩落し、写真愛好家ら3人が犠牲となった事故。調査を進める中で、過去の事例を網羅した資料がないことに気づいた。

 過去の事例を知ることで、発生しやすい場所や特徴がつかめ、危険の予測に役立つ。河島准教授らは約5年かけて全国紙や地方紙の記事などを収集。登山者の事故が多い富山県の助成も受け、今年2月、データを収録したCDを作製した。

 データベースでは、1965年から04年までに判明した45件の発生日時や位置、被害の概要などを事例別に整理。計62人が被災し、うち33人が死亡していた。荒沢岳での事故では時系列で整理した写真も載せたほか、45件とは別に白馬大雪渓(長野県)の崩落(05年)を撮影した動画も収めた。

 事故は、群馬県が最多の13件、次いで富山県の12件。本県は70年に南魚沼市の水無川上流滝ノ沢で登山者2人が死亡した事故など70年代3件と04年の荒沢岳の計4件で、計8人が被災し6人が死亡した。

 事故のうち30件が7~8月に集中し、全体の約半数が午前10時から午後2時の間に発生していた。40歳以上の被災者の割合は約37%だが、中高年の登山ブームとなった90年以降は、約79%と倍増している。

 雪渓は急な山のV字谷にできることが多く、崩落事故は、主に雪崩で雪がたまる谷川山系や越後山脈では標高1000メートル前後、雪がふきだまりになる北アルプスでは標高1500~2000メートルに集中していることがわかった。

 最近では雪渓の周辺に高山植物の花が咲くことなどから人気を集めている。北アルプスの白馬岳や立山など、観光の対象になっている雪渓もあり、河島准教授は「雪渓の上を通るルートは、危険も十分に知ってほしい」と話している。

 CDは1000枚を作製。希望する団体や自治体に無料で提供する。問い合わせは同センター(025・262・7051)へ。

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