山崎豊子著「沈まぬ太陽」を読了。

$突撃!レッドリボン軍!

日本を代表する航空会社の凄まじいまでの腐敗。85年の御巣鷹山事故の衝撃を出発点に、その内実を描いたノンフィクション・ノベル。全5巻の大作ながらベストセラーになった。労組活動を「アカ」呼ばわりされ、海外の僻地勤務を命じられた主人公・恩地に、リストラ社会を生きる人々の共感が寄せられたのが一因だろう。だが、もっと重要なのは、だれもが知るあの会社をモデルに実在人物をも特定できる形で汚点を紡いだ「蛮勇」ではないか。たとえ事実と創作の混線ぶりが気になるにしても。「白い巨塔」の財前や「不毛地帯」の壹岐でなく、企業内で黙々と働く恩地が英雄という閉塞時代に、私たちはいる。(Amazonより)

長い!5巻て。
でもそれほど気にならず、
ぶわーっと読めました。

私利私欲のために、
人はここまで不条理になれるのか、
ちょっとオーバーな気もしますが、
僻地勤務をたらい回しにされる序盤から、
御巣鷹山事故の悲劇、そこから何も学ばず、
政治家、官僚との汚れきった癒着が生んだ
無念の結末までの流れは、かなり引き込まれます。

この主人公・恩地さんの誠実さや、
国見会長の掲げた理想は、
誰が見ても正しいこと。
それが保身と利権を守るためだけに、
愚弄され、踏みにじられる。
これが人間の本質だと思うと、
やるせない気持ちになります。
ちょっとした人間不信。。

これが映像ではどう表現されるのか。
映画も観てみようと思います。