一区切り…?メディア芸術祭感想
お久しぶりです遊木です。
先日ようやっと個人で参加したイベントが終わり、作業デイズに一区切りつけることができました。
イベント当日は日曜でしたが、何より土曜の悪天候のせいでイベントに果たして人は来るのかとか、そもそもイベントは開催されるのかとか、いろいろ不安要素はありましたが、最終的にはいくつかのサークルさんの不参加はありながらもイベントは無事に開催され、自分のスペースの方も成功して終れたので良かったです。前日の吹雪の中、ペーパーをコピーしているときは本当に不安でしだが、当日は売るも買うも満足した結果になったので、まぁ帳消しということで。
そして今日は例年通り、文化庁メディア芸術祭に行ってきました。
毎回のことながら、展示作品はどれもなかなか興味深いものでしたが、展示場に入ってすぐ思ったのが「展次数少ないなー」です。応募作品は毎年着々と増え、海外からも数多くの作品が出されているようですが、年を追うごとに展示されている作品の数は少なくなっているような気がしますね。数を数えているわけではないので実際はわかりませんが、美術館の都合でしょうか?
個人的に展覧会において「展示空間」「展示スペース」「展示方法」というのは、それだけで作品の価値を大きく左右してしまうぐらい大切なものだと考えているので、その点を考えると今回のメディア芸術祭は、もうちょっとその辺りのやりようがあったのではと思います。何より展示方法が今までで一番微妙でした。私は大学で展示計画や作品プロデュースの授業を受けていましたが、正直、学生でももう少し面白いコンセプトの展示方法を考えられる気がするし、少なくとも受賞作品を見る限り、開けた空間に一挙展示が合うものだとは思えませんでした。
受賞作品については、今回は個人的にエンターテインメント部門が面白かったです。
今年で芸術祭に行くのは4度目ですが、最初のうちはサマーウォーズのOZの様な作品や、SNS系統、iPadなどの端末機器と密につながった作品が多かったように思えますが、今年は発表媒体は映像などデジタル的なものでも、その根本的な中身の部分は全体的に「アナログ帰り」している印象を受けました。
作業は単純だけど発想の面白さで推しているもの、単純に最大限の手間と時間をかけて制作しているもの、色々とありましたがどれからもアナログ作業ならではの、効率の良さより地道な作業の積み重ねを優先していると感じられる作品が多かったように思えます。
マンガ部門に関してはここにきてジョジョが入るのか、という感想と、それ町が選ばれていることにほっこりしました。漫画部門は毎回自分が知っているヤツがいくつか選ばれますが、その中で必ずひとつは「別に人に強く勧めたことはないけど、自分は好きで読んでいる」と思うやつが入っている気がします。
映像系はいつもと同じような印象で、アート部門は質が下がったと感じました。全体的に何かの記録数値を顕現化しているものが多く、見た目の印象も然ることながら、何よりコンセプトに目新しさが感じられなかったように思えます。大賞の「crt mgn」のように、日常では見えないものを見聞きできるようにする、審査員賞の「時折織成 -落下する記録-」のような、何かのアクションによって毎回違う形に物がデザインされ、さらに音楽と融合している、的なやつも、今ではもう新しさがありません。似たコンセプトなら昨年の方が完成度が高かったように感じました。
昨年は震災の影響などが、その年の色として作品に濃く反映されていましたが、今年は展示全体から世界の閉塞感、行き詰った感じが滲み出ている印象を受けました。
作品の良し悪しは見る人間によって全然変わってくると思いますが、どのような時代においても創作と言う分野は、世界や人間性に先陣を切って切り込んでいくようなものであって欲しいと思います。




また来年はどのような作品が出てくるのか、今から楽しみにしています。
そしてこの後は、3月末〆切のネーム制作に勤しみます!
aki
先日ようやっと個人で参加したイベントが終わり、作業デイズに一区切りつけることができました。
イベント当日は日曜でしたが、何より土曜の悪天候のせいでイベントに果たして人は来るのかとか、そもそもイベントは開催されるのかとか、いろいろ不安要素はありましたが、最終的にはいくつかのサークルさんの不参加はありながらもイベントは無事に開催され、自分のスペースの方も成功して終れたので良かったです。前日の吹雪の中、ペーパーをコピーしているときは本当に不安でしだが、当日は売るも買うも満足した結果になったので、まぁ帳消しということで。
そして今日は例年通り、文化庁メディア芸術祭に行ってきました。
毎回のことながら、展示作品はどれもなかなか興味深いものでしたが、展示場に入ってすぐ思ったのが「展次数少ないなー」です。応募作品は毎年着々と増え、海外からも数多くの作品が出されているようですが、年を追うごとに展示されている作品の数は少なくなっているような気がしますね。数を数えているわけではないので実際はわかりませんが、美術館の都合でしょうか?
個人的に展覧会において「展示空間」「展示スペース」「展示方法」というのは、それだけで作品の価値を大きく左右してしまうぐらい大切なものだと考えているので、その点を考えると今回のメディア芸術祭は、もうちょっとその辺りのやりようがあったのではと思います。何より展示方法が今までで一番微妙でした。私は大学で展示計画や作品プロデュースの授業を受けていましたが、正直、学生でももう少し面白いコンセプトの展示方法を考えられる気がするし、少なくとも受賞作品を見る限り、開けた空間に一挙展示が合うものだとは思えませんでした。
受賞作品については、今回は個人的にエンターテインメント部門が面白かったです。
今年で芸術祭に行くのは4度目ですが、最初のうちはサマーウォーズのOZの様な作品や、SNS系統、iPadなどの端末機器と密につながった作品が多かったように思えますが、今年は発表媒体は映像などデジタル的なものでも、その根本的な中身の部分は全体的に「アナログ帰り」している印象を受けました。
作業は単純だけど発想の面白さで推しているもの、単純に最大限の手間と時間をかけて制作しているもの、色々とありましたがどれからもアナログ作業ならではの、効率の良さより地道な作業の積み重ねを優先していると感じられる作品が多かったように思えます。
マンガ部門に関してはここにきてジョジョが入るのか、という感想と、それ町が選ばれていることにほっこりしました。漫画部門は毎回自分が知っているヤツがいくつか選ばれますが、その中で必ずひとつは「別に人に強く勧めたことはないけど、自分は好きで読んでいる」と思うやつが入っている気がします。
映像系はいつもと同じような印象で、アート部門は質が下がったと感じました。全体的に何かの記録数値を顕現化しているものが多く、見た目の印象も然ることながら、何よりコンセプトに目新しさが感じられなかったように思えます。大賞の「crt mgn」のように、日常では見えないものを見聞きできるようにする、審査員賞の「時折織成 -落下する記録-」のような、何かのアクションによって毎回違う形に物がデザインされ、さらに音楽と融合している、的なやつも、今ではもう新しさがありません。似たコンセプトなら昨年の方が完成度が高かったように感じました。
昨年は震災の影響などが、その年の色として作品に濃く反映されていましたが、今年は展示全体から世界の閉塞感、行き詰った感じが滲み出ている印象を受けました。
作品の良し悪しは見る人間によって全然変わってくると思いますが、どのような時代においても創作と言う分野は、世界や人間性に先陣を切って切り込んでいくようなものであって欲しいと思います。




また来年はどのような作品が出てくるのか、今から楽しみにしています。
そしてこの後は、3月末〆切のネーム制作に勤しみます!
aki