京都 | 伴に歩んで

伴に歩んで

ガンと闘った老夫婦の人生日記です。

今日も墓参で忙しい日でした。

高速よりも京都市内がひどい渋滞で、京都へ行くのにずいぶん時間がかかりました。

京都・東山の永観堂は紅葉と国宝の阿弥陀如来で、名刹として知られています。

紅葉のお寺としては、たぶん京都で一番でしょう。

我が家の菩提寺です。

ここは京都にしては珍しく、広い駐車場が無料なんです。(紅葉のときは使えませんが)

 

着いてびっくり。

僕が、お蝋燭やお線香の入ったお参りセットを忘れたんです。

お花だけはしっかり持っていましたが。

入山料は観光客なら大人600円ですが、檀家は無料です。

そのゲートにすぐ前にお寺グッズの販売店があり、いつもは叔母さんですが、ちょうどお昼休憩だったようです。

若いお坊さんがショーケースの向こう側にいたので、お線香などを買おうとして、何となく「お墓参りに来たんですが、忘れたんです」と言うと、

なんと「待っててください」と本坊へ駆け込み、やがて太いお蝋燭と永観堂のオリジナルお線香を束で持って、下駄を鳴らして砂利道を走って持ってきてくれました。

「これをお使いください」

嬉しいじゃありませんか。しかも

「火は?」

「わすれました」

「これを」

と、作務衣の袖から100円ライターを出してくれました。

感謝です。

こんな大きなお寺で、僕らのような者に。。。

山腹の墓地から眺める市内、とくに下賀茂神社の森(糺の森)の色が、気持ち明るく見え、少し霞がかって春らしいと思いました。

 

しっかりとおまいりして、売店に引き返すと、もう若いお坊さんはいませんでしたので、おばさんにライターを返し、しっかりとお礼を伝言しました。

そしてせっかくですから、永観堂オリジナルのお線香を買いました。

娘は御朱印帳(納経帳)を買い、第一号の御朱印をいただいて嬉しそうでした。

紅葉の葉が舞う薄い金と茶色の上品な帳に、ニコニコしていました。

 

そのあと、新京極へ出て永福寺さん、通称「蛸薬師」さんで「がん封じ」のお願いをして、雑踏の錦市場を抜け、タンタンメンのうまいお目当てのラーメン屋さんで順番待ちして食べました。

広東語と北京語の家族連れに挟まれました。(笑)

叩きつけるような広東語は、香港人だと思いました。

 

さらに、京都駅近くの名刹、平等寺さん。

通称因幡堂(いんばどう)さん。ここもがん封じで、蛸薬師さん以上に有名かもしれませんが、お参りしてきました。

僕は妻の名を書いた護摩木を奉納しました。

 

我が家は敬虔な仏教徒です。

それぞれが、それぞれの思いでしっかりと仏さまに健康をお願いしてきた一日でした。