売り出し中は、どこのコンビニに行っても手に入る手軽さの反面、時機を逸すると一斉に姿を消して入手困難になるコンビニ廉価本は、見つけたらここを先途と買わなければならんのです。

askii

先週の土曜日に発売された、週刊アスキー増刊「電脳なをさん」スティーブ・ジョブス編です。本屋でも扱っているようですが、コンビニの方が確実かと思って入ったセブンで、早速ゲットしました。
アスキーの見開き2ページ連載している「電脳なをさん」から、iPhone でますます絶好調のアップル社の創業者ジョブスや、ライバルマイクロソフトをパロディにした77本を集めています。約半分は単行本未収録の作品で占めているので、4年以上も新刊が出ない単行本組にはありがたや。
巻末のアップルの歴史解説を読めば、今日の成功に至るまでの試行錯誤の年月を簡単に学ぶことができます。


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かつてコロコロコミックを読んでいた大人向けのアンソロジーコミック「熱血!! コロコロ伝説」の廉価版特別編集本です。
「リトルコップ」の小林たつよしの初期作「実録サッカー戦士」が収録されているという話を聞いて、慌ててコンビニへ一走り。
ドラえもんへの信義から、ジャンプではなくコロコロ派だった90年代前半。小林たつよし「リトルコップ」は、明るく痛快な児童より少年漫画がメインの雑誌の中で、果敢に大人の香りを感じさせてくれる名作でした。改造銃もプラスチック爆弾もLSDも芥子の花も偽乳も、ヤバそうなものはみんな「リトルコップ」が教えてくれたのでした。
何度か言及していますが、この「リトルコップ」に加えて、上山道郎「怪奇警察サイポリス」、上山徹郎「電人ファウスト」、小野敏洋「バーコードファイター」が、当時コロコロの対象年齢から微妙に離れている(が故に印象に残った)四天王だと思っています。
「実録サッカー戦士」は、第二次大戦中、ウクライナのサッカーチーム「ディナモ・キエフ」に起こった悲劇「死の試合」を題材にした作品。ナチスドイツと親善試合をすることになったチームは、ナチスの高官より「お前ら勝ったら皆殺しにしてやる」と八百長試合を強要される。スポーツへの情熱と戦争の理不尽の狭間で苦悩する若者の姿が、わずか40ページ足らずの中に濃密に描かれていました。

その他にも、リアルタイムで読んで衝撃を受けた青木高夫「霊界教室」との久々の再会や、子どもの頃に読んでたら眠れぬ夜を過ごすこと必至のよしかわ進「蛙少年 ガマのたたり」や、槇村ただし「地獄の招待状」など、400円そこらながら充実した一冊でした。

あと一冊、タケコプターを模した扇風機つきのドラえもんの本を買いましたが、そちらは職場備え付けにしています。