竜帝の伝説《小説》 真なる意志を胸に[5話] | 緋紗奈のブログ

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ぐ…なんか時間が空いてしまった

今回はスレイプモン視点です。

 

 

 

 

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空いた時間で日記を書きます!

というか俺は割とマメに日記を書いている。

いやー長生きしているといつ何をしたかがあやふやになるんだよなー。

昨日したこともまるで1000年前にしたみたいに感じることあるし、まじで長生きしていると時間感覚狂うぜ。

そんな時は一文でもいいから日記を書くといいと先代総司令官に言われたので実践しているワケだ。

 

ではでは、早速書きます。

 

今日はいいことがあったんだ。

ギルモンがようやくグラウモンへ進化することが出来たんだ。

グラウモンはとても喜んでいた、俺もとても嬉しい。

訓練を始めてから5年。

俺からしたらそうでもないけどギルモンには途方もない時間だろう。

アルフォースにアドバイス聞いてなかったらもっと時間が掛かっただろう。

もしかしたら進化することさえ出来ないまま成長期の寿命に達して死んでいたかもしれない。

本当にアルフォースに感謝するわ。

アルフォースに訊きに行った時は俺が死ぬかと思ったけど。

直系進化体ではないけどアルフォースの力は稀代の天才と言われるほどにとんでもないものだ。

竜の本能を解放している時の攻撃力上昇率は半端ない。

まぁ攻撃力が上がる代わりに性格がめっちゃ凶暴になるけど。

400年前に本気で戦った時はそれを嫌と言うほどに思い知らされた。

こっちも本気にならなければ多分殺されていたな。

マジでバーサーカーになってたからな、あの時のアルフォースは。

正直”七大魔王”相手にするよりも怖かった。

しかし何でバーサーカーになるまで怒ったんだろう?

ユピテルモンとオメガモンに散々言われたけど全く分からない。

あの時怒った理由は分かるんだけどな~、竜種のことを侮辱したからって。

先代総司令官にキツく言われていたのにすっかり忘れていたよ。

 

…なんか凄く久しぶりに思い出したな。

先代総司令官…”ロイヤルナイツ”ではもう俺しかその姿を知っているものはいない。

竜帝エグザモン、竜種の頂点に君臨するデジモンだ。

俺が唯一尊敬するデジモン。

体も大きかったけど、それ以上に心が大きい存在だった。

実力では俺の方が上だったハズなのに絶対に勝てないと思わせるオーラを持っていた。

”七大魔王”でさえ敬意を持って接する奴がいるくらいなのに不思議と恐怖を与えるようなものではないという、なんというか『これこそが王だ!』とそう感じさせる聖騎士。

俺はエグザモンに「竜種の本能を侮辱してはいけない」と耳にタコが出来そうなくらい言われていた。

これはあれだな、いつか絶対にそれを言うから気を付けろって意味だったんだろうな。

予知夢でも視る能力あるのかよエグザモンは…本当に不思議なデジモンだぜ。

俺が聖騎士になった頃から長老竜帝とか言われていたくらい長生きしていたデジモン。

死んだ時いくつだっけ? エグザモン…たしか4万年歳?

自分ですら正確な年齢覚えてなかったから俺も忘れた。

そんな俺も大概だけど…。

 

エグザモンが死んだ理由は深手を負っている状態で動いたからだ。

本来、”ロイヤルナイツ”には寿命がない。

けどエグザモンは任務で致命傷ではないものの、激しいデータ損傷を負っていた。

寿命が存在しないハズなのにこのままでは1年か2年くらいしか生きられないだろうと医師から宣告を受けた。

もしこの状態で動けば即データ崩壊するだろうとも言われていた。

イグドラシルから治療方法が見つかるまで動くことを禁じられた。

 

でもエグザモンは動いてしまった。

しかも戦った、よりにもよって”七大魔王”のリヴァイアモンと。

必死の俺達の制止を振り払ってリヴァイアモンのいる場所へ迷いなく…。

リヴァイアモンは追い返すことに成功したけどエグザモンの体は壊れた。

苦しみながら死ぬエグザモンを俺は見ていた。

何故死ぬと分かっていて動いたのか、イグドラシルからも動くなと言われていたのに…。

俺にはエグザモンが何を考えていたのか分からなかった。

ただ最後にエグザモンはこう口にした。

 

「これでやっとお前の所へ行ける。約束を…守ったぞ、ブレイクドラモン…」

 

苦しいはずなのに何故か微笑む彼を見て余計理解が出来なかった。

聖騎士としてはあるまじき死に様だ。

でもエグザモンは迷わずそれを選択した。

約束ってなんだ? イグドラシルの命令よりも大事なものなのか?

エグザモンが死んで随分時間が経ったけどやっぱり分からない。

 

かなり話が脱線してしまったな。

これからまた任務だし今日はここまでにしておこう。

任務の前にグラウモンと会っておくか、ほとほどにしておけって言ったけどまだ訓練していそうだしな。

もし疲労困憊で動くことも出来なくなっていたら少しエネルギー分けてやろうっと。

あれ? そういえばなんで俺グラウモンにはこんなに親身になっているんだろう?

これもよく分からねーな。

分かんねーのに考えたってしょうがないか。

特にたいした意味もないだろうけど気になるのは本当だし。

それじゃ行ってくるか。

 

 

 

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