さよならソルシエ



テオドルス・ファン・ゴッホ



全ての公演終演しました!!!
今できる良知真次の全てを主演という立場で出し切り演じさせて頂きました。とにかくひたすら一生懸命。何度も台本を読み、何度も楽譜を開き、何度も何度もやりました。稽古期間も非常に短く。集中することだけを考えて。もちろん皆様がご存知のように原作がとても人気作品の初舞台化。ストレートプレイでもなく、音楽劇でもなく、ミュージカルとして。しかも大人の2.5次元ミュージカルという新たなジャンルを目指して、キャスト・スタッフ力を合わせて制作されました。初演ということで、僕が演じるテオの声も歌声も動きや仕草・ダンス・ハットの回し方。全てがテオでなくてはいけないし、全てがテオのやることでなくてはいけない。観に来て下さるお客様のイメージを裏切らないように。ミュージカル台本では、原作の素晴らしさをありのまま尊重して、回想シーンを上手く織り交ぜながらストーリーを進めていく。そこに伴奏は生のピアノ1本。1人のキャストであり伴奏を繊細で象徴的に抽象的に時には攻撃的にも奏でてくれました。なかなか二枚目の役柄を演じる機会か少ない良知真次でしたが(笑)今回は、バッチリ?二枚目を演じさせて頂きました。今回こだわったシーンや台詞・歌詞に至っては物凄く沢山あります。ほぼ全部です。でも折角なのでいくつか話したいと思います。原作を読んだ時からテオのキメ台詞だ!!と気合い入れて読んだことも、昨日のことのように覚えているぐらい(笑)キメ台詞とともに動く仕草これは原作通りに。描かれていない箇所はテオなら?といつも考えていました。冒頭の登場シーンは少しサスペンス要素やホラー要素を少し入れてみたり、登場はクールにハットで片目が見えるか見えないかぐらいをイメージして、時には大好きなマイケルジャクソンや宝塚男役トップスターさんにも見えるイメージでという演出もあったので(笑)オープニングナンバーは魔法使い(ソルシエ)のように。お客様はもちろんそうですが、キャストにも魔法をかけるイメージでやりました。チェスのシーンでは、テオの頭の中をナンバーで映像も使用する演出。歌詞はまさしくチェス用語!個人的に僕自身もチェスが大好きなので嬉しかったです!しかも振付もあったのでクールに踊りました。特に脳裏に残っているのは、教会のシーン。誘拐された兄、フィンセントを救いに行き怒りという感情を注入し覚醒させないといけない原作ではかなりクライマックスでもあるシーン。このナンバーが1番ラストに出来あがった曲でした。振付も歌詞も何度も変更し良いものを目指して。そしてキーにもなっている言葉。【テオ】と【手を】これは2幕後半、フィンが亡くなってからキーになる言葉でした。もちろんステージ上で表現する箇所もあるけど、頭や心の中で想うだけであえて表現はしない。ある意味それが表現になるように。芝居させて頂きました。そしてラストシーンのテオドルス・ファン・ゴッホが歳をとり現れるシーンは、僕が提案させて頂きました。演出の西田さんやマーベラスの方々と話し合いながら創った大切なラストシーンです。

良知真次 役者として俳優として、色々な役を演じさせて頂けることそれがギフトであり宿命(さだめ)なのかもしれません。幕末Rockで演じた坂本龍馬と同じ人とは思えなかったと感想頂けたことも役者・俳優として幸せな感想でした。これからも七変化できる役者・俳優を目指して色々な可能性を信じて前を進んで行きたいと思います。主演をやらせて頂く度に、主演という立場。毎回ラストチャンスだと思って後悔しないように責任持ってやらせて頂いています。今できることをひたすら一生懸命やることだけを考えて。そのスタンスはこれから先も変わりません。どんなジャンルだとしても。それがまた良知真次のHISTORY ROADだと信じて。役者・俳優・アーティストとして歩んでいきたいと思います。時には皆様に魔法をかけられるような人間・男を目指して。



テオドルス・ファン・ゴッホ&良知真次