10) 昼食/擬似家族の食卓
10) 昼食/擬似家族の食卓 ≪Water World≫ Lunch Table for the Pseudo Family
カフェテリアで昼食にする。
Water World では、予めクーポン券を買えば、財布はセーフティ・ボックスに入れておけばよい。
DS 夫人と AI,OI の 3人にメニュー選択を任せて、私は眺めの良いテーブルを確保した。
欧米系,インド系,東アジア系,中東系 ... Water World の客層は外国人比率が高いように思える。
私たち 4人のような、血縁も姻戚関係もないタイ人とラオス人と日本人が一緒にいても、訝しがられることはない。
食べ物を持って、3人が戻って来た。
カフェテリアのラーメン,パッタイ (焼きそば),カーオ・マン・ガイ (ゆで鳥飯) に、DS 夫人が自宅から持ってきたソム・タム (パパイヤ・サラダ) と空芯菜の炒め物を出すと、テーブルは一杯になった。
食事が進めば会話も弾む。
私と DS 夫人は英語、DS 夫人と AI はタイ語、AI と OI はラオス語、そして時々日本語も混じえて会話をする。
(会話の流れ: 私 ⇔ DS夫人 ⇔ AI ⇔ OI)
まるで、タモリ氏の 4カ国語マージャンのような食卓だ。
[カーオ・パット・クン] (2011) 海老入り炒めご飯
気が付くと、4人は通訳無しで話すようになっていた。
私が英語で話すと、DS 夫人,AI,OI は頷いてそれぞれに返事をする。
コミュニケーションが深まると、このような瞬間が訪れることが有る。
こうなれば、もう不自由は感じない。
「タイに何年住んでいるのですか?」
隣りのテーブルのお姉さんに聞かれた。
私たちが、あまりに楽しそうだったからだと思う。
「2週間くらいかな?」
どう答えようかと思案している内に、DS 夫人が私に代わって答えた。
それを冗談と受け取った隣のお姉さんと、本当のことを言った DS 夫人とが、顔を見合わせて笑う。
私も AI,OI と顔を見合わせて笑った。
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