04) 昨年の約束
04) 昨年の約束 ≪Ram Inthra≫ Last Year's Promise
AI が何度も 「バーン・セーン」 と訴えるように言うのを聞いて、昨年の約束を思い出した。
パタヤーの手前にあるバーン・セーン (Bang Saeng) は、バンコクから日帰りで行ける、家族連れで賑わうビーチだ。
「来年は、海へ連れてって」 と請われて、「分かったよ」 と約束したのだった。
相手が子供でも、約束は守らなければならない。
とは言っても、時刻は既に 11時を回っていたので、片道 1時間半はかかるバーン・セーンではなく、遊園地のプールへ行くことにする。
AI,OI は、水着を持って準備万端で、私の手を引いて早く行こうとせがむ。
言葉が通じなくても、柔軟性が高い小学 2年生が相手ならば、何とかなると思う。
しかし、プールで私と同じ男子更衣室に入れて世話をする訳にはいかないし、2人だけで女子更衣室へ向かわせるのは不安である。
万一、ビザ無し・パスポート無しの OI について問われても、私も AI も OI 自身にも答えることは出来ない。
そんなことになれば、当局に拘束されて、今夜の便には乗れないかもしれない。
私はリスクを考慮して、DS 夫人に頼み込み、一緒にプールへ行って貰うことにした。
DS 夫人は、「タトゥーがあるから... 」 と言いながらも、快諾してくれた。
[パタヤー・ビーチ] (2009)
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